魔力痛=筋肉痛!
魔力痛になった。
魔力痛とは体の中にある魔力の8割を使い果たすと起こる筋肉痛みたいなものらしい。
魔力痛は魔力を使うことで筋肉痛くらいの痛みが体に走る。
ナイフでも行けないことはないけどいつもの倍以上時間がかかるから、今日は冒険をしないことにした。
暇なので朝食を食べた後、ギルドの訓練場で投げナイフの練習をする。
ルナリアさんが達人レベルの腕に育ててくれたお陰で、百発百中だった。
昼食前まで投げナイフの練習をした後、荒らしてしまった、ギルドの酒場に行く。
今まで行くの避けてきたから、どんな感じに思われているか分からないから不安だなぁ。
ギルドの酒場に着いた。
魚の干物を頼む。
「やっぱりお魚は美味しい」
「あの〜そこの水色の髪の人・・・話があるのですが・・・」
ん?誰だろう?
「あっ!この前の奴!」
テイマー(魔物)を貶した奴が今更何の用?
「すみません!あの後、テイマーについて調べていたのですが自分の想像していた倍以上役に立つみたいで間違ったことを言ったことを謝ろうと思って、今日話しかけたんです!」
おぉ。腰が160度くらいまで曲がってる。頭下げて反省してますアピールめっちゃしてる。
「ちなみに想像していたのは?」
「ええと・・・。人型は荷物持ち。動物型は囮です」
はぁ⁈流石にそれは知識無さすぎ!戦力にも数えられていないなんて・・・
「ええと・・・謝罪は受け入れる。けどその代わり、きちんと知らないことは他の人にそのことを押し付けないで」
一応謝罪は受け入れるけど許す気は毛頭ないけどね。
「わかりました!ありがとうございます!」
「では!さようなら!」
それにしてもこの前とは態度も言葉遣いも違うなぁ。
私が半分魔力暴走を起こしたからかな?
さてと、干物を食べながら情報でも聞きますかぁ。
ふんふん。最近いつもの森で狩りをしていると、突然水色髪に青色の瞳の娘を見たか答えろと脅してくる不審者がいるかぁ。
物騒な世の中だなぁ。って!絶対帝国の奴らじゃん!えっバレた?私が冒険者になったのバレた?もし本当にバレてたら、お父様に駆除申請しないといけないじゃん!折角家を出たのに!家と関わりたくないのに!
でも、青色の瞳って言ってるから今の所大丈夫みたい。でも、水色髪の人は少ないからなぁ・・・
気を取り直して!干物を食べ終わったからいつもの森でもふもふしよう!
帝国の奴らに会ったら殺せばいいからね!
・・・ルナリアさんと混ざる前だったら絶対思わなかったなぁ・・・
いつもの森に着くと、早速ホーンラビットを触る。
「やっぱりもふもふぅ」
というか、ホーンラビットの群れの中にいたらホーンラビットが実質守ってくれるから無敵?
帝国の奴ら対策に気配を消しながら触る。
「がさっ」
なになに?帝国?気配を消しながらゆっくり振り向くと帝国の奴らがいた。
話しながら近づいてくる。三、四人くらいかな。
帝国の奴らはホーンラビットの群れを見つけると、魔法で攻撃してきた。
気配を消すのをやめ、「アイス・ウォール」で攻撃を防ぎ、投げナイフを召喚して殺す。
「うう・・・魔力痛で痛い・・・」
死体は収納に入れて、あとで燃やすことにする。
帝国の奴らが立っていた近くにあった木が血まみれになっている。
「木って血も吸収できるのかなぁ?」
「まぁ、無理かぁ」
ホーンラビットちゃんたちに別れを告げて、お店で火打石を買う。
いつもの森に戻ってきて、死体の上に火をつける。
それを横目に見ながらホーンラビットちゃんたちとじゃれ合う。
「あれ?さっきよりも距離が近い。なんでだろ?ホーンラビットちゃんたちを守ったからかな?」
本当だったらすごなぁ。ホーンラビットちゃんたちに知能があるってことだし。
普通だったら自然発生する魔物は自然の一部だから人間とかと違ってテイムされるまでは知能がないからなぁ。
それともテイムする前だったら危険だから近づかないせいで、知能がないと思われてたのかな?それだったら新発見になるけど、そんなわけないよね。
私が発見できるくらいの事は先人がもう発見しているはずだもん。
一応狙われたら堪らないから残党を探しにいつもより深くに入る。
五人ほどの帝国軍がいた。血の匂いで帝国軍に嗅ぎつけたてたら困るので、凍らせて収納しておいた。いつか使う日が来るとは思わないけど念には念を入れておく。
もう少し奥に入ると帝国軍がキャンプをしていた。
見つかったら困るけど、情報が欲しいので最低限見つからない所から聞き耳を立てる。
「そういえばアレキサンドライト家に刺客を五年間ずっと送っているのに全く成果がなくて上がお冠らしいぜ」
なるほど。焦っているのかぁ。上って誰だろう?
もう少し情報を聞きたくて思わず前のめりになると、ガサっという音がしてしまった。
「誰だ!」
「・・・魔物か?一応見に行くか」
「ええ・・・面倒だし見に行かなくていいだろ。ここら辺の魔物はまだ弱いし襲われても対処できるから」
「・・・そうだな」
見に行こうとしたやつが完全に座った後、音を立てずに急いで逃げた。