女神の神殿の試験
あれから一週間くらい経った。
今だに連絡は来ていない。
「依頼何にする〜?」
「そうねぇ」
『全国の有志達に連絡だ。女神の神殿に行け。乗り物は各々の近くの森に停まっている馬車を使え』
「聞こえた?」
「ええ」
「うん」
「ああ」
「近くの森ってあそこだよな」
「多分、あそこ」
「早く、行きましょう」
近くの森に着くと、見覚えのない馬車があった。
「これかしら?」
「これかな?」
「痛っ」
何?あれ?扉が開いてる。
「どうしたの?」
「突然開いた扉にぶつかった」
「あら」
「乗れって事じゃない?」
「一回入ってみるか」
入って見ると、すごくふかふかだった。
「どうしたらこんなにふかふかになるのかしら」
これは前世の車に匹敵するレベル。というか、上な気がする。
「早く座ろ〜」
「そうね」
全員が座ると、馬車が動き出した。
「全然揺れないわ!」
「お尻も痛くない」
これは、サスペンションか魔法具でもついてるのかな?
『流石、神?が遣わした馬車。桁違いね』
(あ、ルナリアさん。ここ一週間くらい話さなかったけど、どうして?)
『最初の二、三日は確かに話していなかっただけ。でも、その後は合体していたの』
(あ、そうだったんだ)
『ええ』
へ〜。おやすみぃZZZZZzzz・・・・・・。
「起きて」
『起きなさい」
「起きる時間よ」
ん〜やだ〜・・・。
「起きて」
『起きなさい』
「起きる時間よ」
「はい・・・」
そんなに起こさなくても起きるよ!
馬車の外に出ると、大っきい城が立っていた。
勿論、西洋の。
「でっか」
「これが女神の神殿か」
「みんなは何処にいるのかしら」
『待ち合わせは入り口前だ。全員到着次第、中に入る』
あ、そうですか。
女神の神殿の前でみんなとお喋りをしていると、目の前に馬車が止まった。
ドキドキしながら扉が開くのを待った。
「久しぶり、ルナ、エメラ、ラチナ、ヘリオ、ペリド」
「久しぶり〜」
「久しぶりですね」
「お久しぶりです」
「久しぶりです」
「久しぶりです!」
「ええ。久しぶり」
良かった〜出てきたのがアナベルさんで。
『全員揃ったな。では、出発する』
あ、はい。
「何なのよ!あの雌ゴリラ!」
お、おぅ。暴言がパワーアップしてる。
確かに、あの暴言合戦の後だとそう言いたくなるのも無理はないけど、ユベーレンの皆んなからは私が言っていると思われるからやめて欲しい。
というか、出発するといわれてもどうすれば?
みんなで様子を伺っていると、上半分しかない狐のお面をつけた女の子が出現した。
『三人一組に分かれてくれ。集団は小回りが効かぬ』
そう言われた瞬間、真っ先にアナベルさんのところへ向かった。
「貴女にアナベルと組む資格はないわ」
「貴女こそないわよ」
「落ち着きなさい」
『ルナリアさん!今日という今日は許しませんよ!』
(知らないわ。無意識だもの)
『はぁ』
「二人とも、違う人と組む気はないの?」
「ユベーレンの皆んなはそれぞれ仲良くなったウォルのパーティと組んだわ」
「私は元々、アナベルと組んでいたもの」
「はぁぁ」
『良し、組んだな。着いてこい』
組んだ意味とは?
『ここの四つの曲がり角の全てに道具がある。何処を進むか選べ』
何処にしようか。
「こっちにするわ。アナベル、ルナリア着いてきなさい」
「何で貴女に決められないといけないのよ」
「私の勘を信じなさい」
確かに、昔から野生の勘は鋭かったが・・・。
迷った末に、着いて行くことにした。
『お主らはそこか。頑張りたまえ』
「はい」
まず、私の背丈の倍はある扉を開ける。否、開けようとする。
「破壊して良いかしら」
『駄目だ。中のモノが外に出る』
中のモノ?何だ?
「せーので押すわよ」
「私が音頭をとるわ」
「私よ」
「はぁ。私がやるわ」
『アナベルさん。迷惑をかけて申し訳ございません』
「せーの」
思いっきり体当たりをした。
が、到底中に入れそうもない。
「タイプ1力の種」
「アクア・シャワー」
アリアネルが蒔いた種が成長して、扉を押して行く。
重さを感じさせないスピードで扉を開けていくので悔しい。
「殿は私が務めるわ」
ベルなら安心ね。
「ほら、先頭に立ちなさい」
「言われなくてもわかってるわ」
扉の中に足を踏み入れると矢が飛んできた。
召喚したナイフで叩き落とす。
「古典的ね」
「てっきり女神の神殿だから魔法を使うと思ったのだけど」
「そうね」
一歩踏み出すと、次は水が飛んできた。
「種」
アリアネルが創り出した種をぶつけて栄養にする。
「あら?枯れてしまったわ。もしかして熱湯か冷水だったのかしら」
いきなり本格的になったな。




