ガーネット辺境伯の依頼6
後半ルナリア視点が入ります。
ちなみに昨日の模擬戦はラチナが引き分け、エメラとヘリオが負けだった。
今は黒い狼の原因を取り除いたご褒美に館の敷地内なら大体は歩いて良いと言われたので、ルナリアさんと会話しながら庭を歩いている所。
「ここ何処〜」
『ガーデンノームが置いてあるところに行けば私も分かるけど・・・』
「ガーデンノーム?庭小人の事?」
『そうとも言うわね』
「迷路なんて入らなければ良かった・・・」
『自業自得よ』
「すみません・・・」
『とりあえず、草の隙間からノームが見える事を期待するしかないわね』
「ですよね〜」
「あら?ルナ?迷子なの?」
「エメラ!助けて!迷子!」
「残念ながら私も迷子よ」
「ええ〜」
『迷子が増えたわね』
「エメラのスキルで出れないの?」
「魔力をたくさん使うから無理よ」
「え〜」
『救助を待つしかないわね』
「あら?貴女たち、迷子?」
「「はい!」」
「案内するわ。着いてきてちょうだい」
「「ありがとうございます!」」
『ちょうど良いタイミングに来たわね』
(本当に有り難い限りです!)
『そうね』
(所で、この状態の時は氷属性と水属性魔法が使えなかった理由って知ってます?)
『ん〜。推測になるけど知ってるわ』
(教えてください!)
『良いわよ。私はこの状態を分裂している状態だと推測しているの』
(この状態?ルナリアさんが頭で会話している状態?)
『ええ。肉体を共有しているだけの状態』
(じゃあ、ルナリアさんが会話していない状態を混ざっている状態?)
『ええ。仮にルナの状態とすると、今の状態はありあ+私の状態とでも言うのかしら』
(じゃあ、私が頭の中で会話している状態はルナリアさん+私の状態?)
『そういう事ね』
(なるほど〜)
「着いたわよ」
「「ありがとうございます!」」
「もう迷わない様に」
「「はい!」」
『凄い揃い様ね』
(ありがとう!)
『さて、何処に行こうかしら』
(ガゼボはどう?綺麗ですよ!)
『そうね。行くわよ』
(はい!)
(・・・着いてきてますよね?)
『どう考えても着いてきてるわね』
(ルナリアさんと話したいのかな?)
『ベルの性格上、可能性は高いわね』
(ガゼボに向かえば分かるでしょう!)
結局アナベルさんはガゼボまで着いてきた。
「蔦のトンネルを抜けると花に囲まれた真っ白のガゼボ・・・メルヘン」
「あ〜ルナリア、話があるのだけど、良いかしら?」
(あげる)
『貰うわね』
* * * *
「久しぶりね。ルナ」
「ええ。久しぶりね」
「何故、平民になったか教えてくれるかしら」
「良いわよ」
「ありがとう」
「理由は簡単よ。帝国の動きが怪しくなったから私だけ家を出たの」
「次男と三男は?」
「怪しまれるといけないから出なかったわ」
「そう」
まぁ、次男のナピル兄様は出たくなかっただけだが。
「ウォルターのところに行く気はある?」
「毎年恒例の?」
「そう」
「パーティで行くことになるわよ?」
「ええ。私も後から着いて行くから」
「分かったわ」
「それと、黒い狼の召喚者、イニグマの協力者は居なかったわ。彼の独断だったみたい」
そういうと、ベルはガゼボから出て行った。
『毎年恒例の奴ってウォルターさんの妹さんの?」
「ええ。面倒臭いけどそうよ」
『うわぁ』
それにしても眠い。長時間主導権を握ることはできないのだろうか。
それとも、昨日目覚めたばかりで慣れていないからだろうか。
「ありあ、眠いから握らせてあげるわ。少し話せなくなるかもしれないけど」
『へ?本当に?』
「ええ」
『分かりました・・・』
* * * * *
(ルナリアさん、ルナリアさん!)
・・・応答が無い・・・。
「折角一緒にお喋りできる様になったのに」
依頼終わった!後は帰るだけ!
「ルナ、後で手紙を送るわ」
「はい」
「イニグマの後任、イディオット・アーネストです」
真面目そう。
「「「「「よろしくお願いします」」」」」
早速馬車に乗り込む。
「出発します」
お休みぃ。ZZZZZzzzzzz・・・・・・・・・。
ガコン!!
「わっ!」
「すみません!水溜まりに車輪がはまりました!」
「まじか」
「ドライアドの蔦で引っ張るしかないわね」
とりあえず、馬車から出た。
「召喚・ドライアド!」
ドライアドが蔦を馬車に絡めて引っ張り始めた。
「お〜持ち上がってる気がする」
「後ろに回って押すわよ」
「は〜い」
「へいさ、ほやさっどっこいしょ!」
ゴトンという音を立てて車輪が水溜まりから出た。
「掛け声をどうにかしなさいよ」
「気が抜ける」
「これが一番力が入るんだけどな〜」
「はぁ」
「宿はすぐそこですよ。乗ってください」
「は〜い」




