アスピドケロンの襲撃
「あれ?何か今日は通りの人が多いね」
「隣の領地で有名なお祭りがあるらしいわ。他国から来る人は宿としてアレキサンドライト領を利用しているみたい」
「なるほど〜アレキサンドライト領は宿が豊富だからね」
「ええ」
ギルドに着いた。
「これはどう?」
「アスピドケロンを大陸に寄せ付けないようにする?」
「冒険者ギルドの夏の風物詩」
「え?」
「確かに夏の風物詩とも言われるわね」
「毎年なの?」
「ええ」
「ランクが上の人はは報酬料が少ないからやらないし、EランクとかFランクは実力が無いからDランクとかCランクがやってるらしい」
「へ〜」
「今回は南区みたいね」
「昨日も行った南区なんだね」
「そうらしいわ。といっても、昨日の森よりも奥の方みたいだけど」
「へ〜」
「早く依頼を受注しよ」
「そうね」
依頼を受注して乗合馬車の停留所に着いた。
「あら?かなりの人が並んでるわね」
「ほんとだ」
「この調子だと次は乗れないな」
みんなに教えた古今東西ゲームをしながら馬車を待っていると、暫くしてから三個目の馬車が来た。
先頭の人が乗り込んでから、乗り込んだ。
「ちょっと!私が先だったわよ!」
「俺が先だ!」
ん?喧嘩?
外を覗いてみると女の人と男の人が争っていた。
「男の方が先だったぞ!」
「そうだそうだ!」
「はぁぁ!?私の方が先だったわよ!」
「男の方が先でしたので、貴女は後ろに下がってください」
「はぁ!?」
御者らしき人が女の人を押さえている間に男の人が乗り込んだ。
「出発します」
御者の声と共に馬車が動き出した。
眠い・・・ZZZzzzz・・・。
「ルナ、エメラ、起きて」
「んん・・・」
「起きて」
「「後、一時間・・・」」
「着くからダメ」
「ふわぁ、おはよう」
「おはよう」
「エメラも着くから起きて」
「んん・・・おはよう」
「おはよう」
馬車を降りた。
「海ってどこにあるの?」
「この森の中を進んでいくとあるわよ」
森の中を進んで行くと小動物が集まってきた。
「可愛い〜!」
「可愛いわね」
「召喚・ドライアド!」
ドライアドは出てくると動物たちを蔦で撫で始めた。
動物は喜んだらしく、鳴き声をあげている。
「早く行こ」
「そうね」
海岸に着いた。
「大きい亀!これがアスピドケロンなんだね」
「そうね。早めに終わらせましょう」
「うん!」
「一時間防げば海の中に入るから、どこまで耐えましょう」
「うん!」
「アイス・ウォール!」
「重力操作!」
「攻撃しない様に気をつけて!攻撃したら無理矢理にでも上がろうとするから!」
「「「分かった!」」」
しばらくすると壁に強い衝撃が走った。
「上がろうとしてきてるわ!壁を押さえて!」
「「「分かった!」」」
また壁に衝撃が走って吹っ飛ばされそうになる。
「ドライアド!みんなを支えて!」
「!」
ズドンという音を立てて強めの衝撃が走り、壁に亀裂が入る。
急いで壁を強化した。
連続で衝撃が走り、吹っ飛ばされはしなかったが、ブチっという音がした。
「ドライアド!大丈夫?蔦を変えて!」
ドライアドが蔦を変えようとした時に衝撃が走り、吹っ飛ばされた。
「痛っ」
「「「ルナ!」」」
「大丈夫」
頭痛い・・・。
急いで壁に戻ってきて押さえる。
細かく続いていた衝撃がやんだかと思うとかなり強い衝撃が走った。
「いっ」
強すぎて手が痺れた気がする。
その後、細かく衝撃が走る。
早く終わってほしい・・・。
少し止むと、さっきよりも強い衝撃が走った。
「ぐっ」
それから一分ぐらいすると、突然攻撃が止んだ。
「ん?」
気が緩みそうになるのを必死で堪えると、ザバーン!と言う音がして、今までで一番強い衝撃と大量の水が来た。
「アクア・ドライ」
急いでみんなの服を乾かした。
そして、衝撃が五分くらいなくなった。
「終わった?」
「終わってる訳がないわ。警戒して」
「ラジャー」
流石に緊張が保てなくなってきた頃に、かなり強い衝撃と共に壁が割れた。
応急処置で一旦亀裂を無くしてから詠唱して壁を強化した。
その後、海に潜った音がした。
今までのことがあるので、厳重に警戒する。
五分経った。
何も起きない。
三十分経った。
何も起きない。
念の為もう五分待った。
何も起きない。
終わった?
「終わったかしら?」
「終わったみたい」
「「「「やったー!!」」」」
安堵からかエメラが座り込んだ。
私も座り込んだ。
「一生懸命でみんなの様子が分からなかったけどみんなはどうだった?」
「腕が死ぬかと思った」
「ええ。今までで一番大変だったわ」
「俺もだ。報酬量が少ないって言われる理由がよく分かった」
「私も」




