ダンジョン行っくぞー!
血がべったりついた服は血が全体にシミとして広がっていて、着れるようなものでは無いので、もったいないけど捨てて、昨日買った服に着替えた。
せっかくダンジョンに潜れるので、もふもふを撫でつつ探索をすることにした。
最近は忙しくてモフモフに触れてないからいっぱい触りたいなぁ。
ダンジョンの一階層に辿り着くともふもふ(ホーンラビット)の大群が押し寄せてきた。
まさに天国!うさぎカフェで一番人気の餌を買ったら足元に大量のうさぎが来たのと同じくらいの天国!
触ろうとしたら、後ろから入ってきた冒険者の方に行ってしまった。
その冒険者は突然大量のモンスターに囲まれてしまい、とても苦戦していた。
ホーンラビットを二体同時に相手するので手一杯らしく、魔法を少し使えるから生き残ってるみたい。加勢してあげようかな。
「加勢していい?」
「・・・」
冒険者はホーンラビットに気を取られてこちらの声が聞こえないらしく、返事がなかった。
ついに傷を負ってしまったので、返事がないけど加勢することにした。
「アイス・ランス・シャワー!」
周辺にいたホーンラビットが肉片になったが、冒険者にべっとりと血がついてしまった。
「大丈夫?じゃないね」
「助けてくれたのはありがたいけど、もう少し血がつかないようにできないのか?」
「そんな細かいことできないよ?」
まぁかなり集中すればできないことはないけどね。その場合は多分死んでると思うけど!
「あっでも、服を血まみれにした慰謝料として、出口まで送ってあげよっか?」
流石に助けた後に死なれたら寝覚めが悪いからね。
「金を取るなら結構だ」
「慰謝料だからお金は取らないよ?」
「それなら・・・。よろしく」
「うん!よろしく!」
今世でやっと同じくらいの年齢の人に会えた!今世では同じくらいの爵位の人しか会えなかったのに、年齢が近くても4歳上とかしかいなかったからなぁ・・・。
冒険者は一応歩けるみたいなので、歩きの補助はせず、ひたすらにこっちに向かってくる魔物を殺す。もちろん壁を作って血がこっちに来ないようにしている。
「そういえば、名前は?」
「ヘリオだ。お前は?」
「私は・・・ルナ!」
「そうか」
あっぶなかった〜愛莉彩って言うとこだった・・・
ボス部屋に着いた。
「ヘリオ。自分の身は自分で守れるよね!」
「もちろん」
「じゃあアイス・ウォール!」
「アクア・ボム!」
ズドンという音と共にボスが文字通り木っ端微塵になった。
天井からパラパラと細かい石が降ってきたけど、幸いにも崩壊はしなかった。
まぁ崩壊してもアイス・ウォールで身を守れるけどね。
「ルナ!威力の強い魔法を使うなら事前に言えよ!」
「えぇ・・・。威力が強いって言われるほどの威力はないはずだし、怪我しなかったからいいじゃん」
「そういう話じゃねえよ・・・」
じゃあどういう話なんだろ。
「この話は置いといてとりあえず転移陣のところに行こ?」
「ああ」
転移陣のところに着いた。
「じゃあね。あ、でも転移陣は一緒に乗るからまだか」
「そうだな」
ギルドの転移陣がいっぱいある部屋に着いた。
「じゃあね」
「じゃあな」
ヘリオと別れた後はダンジョンで回収しまくった死体を解体する。
あと二、三回解体したら説明書なしで解体できる?気がする。
できればあと一回で説明書なしで解体できるようになりたいけど、できるかなぁ?
その後解体した死体を買い取ってもらった。
2000ルピーになった!お金持ちになった!
その後、最近触れていないもふもふを触りにいつもの森に出かけた。
「ふわぁホーンラビットかわいい〜」
「そういえば前世で通ってた潰れそうなうさぎカフェってまだ潰れてないかな?潰れてないといいけど・・・」
「ホーンラビットはかわいいけどホーンラビット以外のもふもふをいつか触りたいなぁ・・・」
「テイマーさん近くにいないかな・・・」
「でもテイマーさんってこの世界ではかなり弱い雑魚だと思われてるみたいだからなぁ・・・
本当にいるのかなぁ?」
「でもテイマーという職業は存在しているからいるよね?」
「もしいたら魔物カフェ開きませんか?って言わないと」
その後宿に帰って夜食を食べる。
「へ〜これがエノキのサラダかぁ」もぐもぐもぐ
「結構美味しい!」もぐもぐもぐ
「エノキって噛まずに飲み込むと消化されないから噛もうとしても、ラーメンよりも細いからつい飲み込んじゃうんだよね〜」
「それにしてもみそってこの世界では珍しいのかぁ。まさかなめこの味噌汁が昨日限定のお試しメニューだったなんて」
「あっでも発酵しないといけないから機械がないこの世界では温度調整が難しいのかな?でも、魔術で温度設定はできるはずだけど・・・。まあいいや」
「さて、明日の毎日変わるキノコ料理セットはなにかな?」
「ジャガイモと野菜のきのこスープかぁ美味しそう。ブイヨン入ってるかな?」