不快(二重の意味で)な階層
いつもの様に広場でみんなを待っていたら、少し先がザワザワしていた。
「ん?何かあったのかな?」
ん〜よく見えないけど、喧嘩っぽいなぁ。ここまで来ないで治ってくれるとありがたいけど。
・・・・・・あっ自警団の人が来た。それなら安心だね。
「ルナ!」
「おはよー」
「おはよう。自警団が来ているみたいだけどどうしたの?」
「ちょっと喧嘩が起きていたみたいで」
「そうなのね。では、ダンジョンに行きましょう」
「うん」
ダンジョンの三十一階層に着いた。
扉を開けた瞬間、あの耳障りな羽が擦れる音が聞こえてきた。
「アイス・ブレード×5」
ぐちゅりという音を立てて、耳障りな音は聞こえなくなった。
「過剰戦力過ぎないか?」
「そんな事はない。あの音は不快だからすぐに消すべき」
「ええ!」
「だよね!」
「そうか?」
「そうよ!」
ぶぅぅぅ グチャ
ぶぅぅぅぅん グチャ
ぶぅぅぅ グチャ
「・・・これが本当の瞬殺か。登場してすぐに退場させられる虫たちに涙が禁じ得ない・・・」
「泣く暇があるなら潰して!」
「潰してる!」
ボス部屋に来た。
扉を開けるとすぐに耳障りな音がし始めた。
「アクア・ボム!」
ズドンという音がしてボスの亡骸が四方八方に飛び散った。
「ルナ!?不快だからといえど、流石にやり過ぎよ!」
「大丈夫だって。え〜と壁は・・・セーフ!」
「そう。なら良いわ。次行きましょう」
三十二階層に着く。
「マッサージ機能付きのキングスライムだ!」
「豊作よ!私が全部取ってやるわ!」
「私が取る」
「アイス・ブレード!」
「そういえば、マッサージ機能付きのスライムキングってなんでこんなに気持ち悪いのかなぁ」
「確かに気持ち悪いな」
「スライムキングをお金だと思えば気持ち悪くないわよ!」
「うんうん」
「お金・・・こいつはお金、こいつはお金、こいつはお金、こいつはお金、こいつはお金、こいつはお金」
「うわっいきなり唱え出すな!怖いだろ!」
「唱えたらお金に見えるかな〜って思ったんだよ」
「無理だろ」
「無理と決めつけたら何事もうまく行かないわよ!」
「いや、でも」
「勝った」
「そんなぁぁぁぁぁぁ」
あっ決着がついた。
「エメラとルナの敗因は喋っていた事。ドンマイ」
「あんただって喋ってたじゃないぃぃぃぃぃ」
「うんうん!」
「そんなに喋ってない」
「くぅぅぅぅ、後でリベンジするわ!いつか、きっと!」
「その時には忘れてるよ」
「そんな事ないわ!ボス部屋に行くわよ!」
ボス部屋に着いて扉を開ける。
「冷感付きキングスライムだ〜」
「ちょうど良いわ!リベンジ戦よ!」
「望む所」
「アイス・ブレード!」
「筋力強化」
「召喚・ドライアド!」
「今の時期にこれは必須よ!絶対とってやる!」
「まだ初水だけどね。初水っていつまでだっけ」
「六月の最初ら辺だ」
「なるほど。ありがとう」
「そういえば、水着って知ってる?」
み、水着?!知ってるよ・・・。
「知ってるわ。水に入っても透けない服よね?」
「透けない代わりに露出が高いらしい」
「確か、水着を知った人は下着が透けるか露出が高くするかを選ばされるらしいわよ」
「私なら露出が高い方を選ぶ」
「私もよ」
「取ったーーーーーー!」
「そんな・・・」
「むぅ。一本取られた」
「つ、次行くわよ!」
三十三階層に着く。
「コールド・ウォーター・ウォール」
「でかしたわ!ボナコン相手にはこれがちょうど良いのよ!」
「うんうん」
「・・・出られなくなったな」
「頼みの綱のルナも駆除に必死で動けなくなっているみたいね」
「・・・どうしよう」
「みんな!埒が明かないから移動するよ!鼻を摘んで!」
「い、移動できるの?」
「匂いはどうにもならないけど、糞はどうにか出来るから」
「この盾って動けるのね。てっきり動けないと思っていたわ」
「アイスは無理だけど、アクアならいけるよ」
「そうなのね」
ボス部屋に着いた。
「ワイバーンね」
「尾に毒があるのと、飛行速度がとっても速いんだって」
「そうなっ」
「セーフ!私の後ろにいて良かったね」
ワイバーンって予想よりも早いんだね。不意打ちを喰らったら確実に動けなくなるかも。
「あ、ありがとう。所でさっきからずっと盾を発動しているけど、魔力は大丈夫なの?」
「全然大丈夫だよ〜」
「そ、そうなのね」
「アクア・ブレード×2!」
「外れているわね」
「早すぎて当たらない・・・エメラ、ドライアドで拘束することは可能?」
「刃で追い詰めてくれれば・・・」
「りょーかい」
「召喚・ドライアド!あいつを拘束して!」
ドライアドが頷いて、蔓を操る。
「拘束したわよ!」
「ありがとう!「アクア・ショット!」
弾丸が胸あたりを貫いた。
「おー凄い」
「俺、今日はほとんど活躍できてない・・・」
「明日があるよ。頑張れ」
「頑張る・・・」




