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錫杖 愛莉彩

 「ふぁぁ。かわいい〜。あれっ猫ちゃんどこ行くの?」

いきなりライトに照らされて眩しい!何!?

「えっトラックが近づいて来てる!」

わああもう無理だあああ

「お父さん、お母さん親不孝な娘でごめんなさい!」

ドン!という衝撃を受けて。目の前が暗くなった。





* * *

気がつくと舗装されていない道の端に立っていた。


「えっ!私ってトラックに轢かれて死んだよね!?」

喋った瞬間、声がいつもより高いことに気づいて、辺りを見渡すと水色の何かが視界に入った。慌てて掴むとそれが髪だということに気づいた。びっくりして手を見るととても白く小さかった。


 ええ・・・私って黒髪の黄色人種だよね・・・


 突然のことに戸惑っていると、目の前に手紙が落ちてきた。


 手紙を拾って読んでみる。


『ルナリアさんでもある愛莉彩さんへ

あなたの死因が面白かったのでルナリア・アレキサンドライトとして異世界転生させてあげました。

ですが、憑依や乗っ取るという形ではなく、ルナリアさんと混ざるという形になりますので、ルナリアさんでもあり、愛莉彩さんでもある第三者になります。

突然の異世界転生で戸惑うこともあると思うので、特典としてスキルを三個差し上げます。

この手紙を読み終わると同時にルナリアさんと混ざり、ルナリアさんの記憶が入ってきます。

ちなみに異世界にはあなたが大好きなもふもふもいますし、スキルでもふもふに攻撃されずに、触れるようにしときました。

時と運命を司る神カクロイスより』


 手紙を読み終わると同時に、誰かの記憶が流れてきた。


 ルナリアさんは水色の髪に通常は青紫だけど、昼は青色で夜は赤紫というとてもファンタジーな瞳をしていた。ルナリアさんは辺境伯令嬢でこれから冒険ギルドで冒険者登録をして、宿の予約をして冒険するとこらしい。

冒険者っていうのもファンタジーぽいね。

 自然破壊をしない程度にルナリアさんが出来ることを一通りした後、冒険者ギルドに冒険者登録しに行くことにした。

 

 冒険者ギルドの内装はとてつもなく汚いと勝手に思っていたけど、予想に反して綺麗だった。


 受付に向かう。


「すみません。冒険者登録をしたいのですが・・・」

「かしこまりました。まずはこちらの紙に必要事項を記入してください。名前は最低限必要ですが、それ以外は必ずではないですよ」


 家を出たのにルナリア・アレキサンドライトの名前で登録するはおかしいから、とりあえずルナという偽名を作り、その名前だけ書いておいた。


「ではこのギルドカードに血を一滴たらしてください。それにより、依頼を受けて完了させるたびに、情報として記載されたり、持ち主以外は持つことができなくなったりします。」


 ポトっと血を垂らすと、ギルドカードが一瞬だけ輝いた。


「これで冒険者登録は終わりです。」


「ところで、おすすめの宿ってありますか?」

「おすすめの宿なら、ギルドを出て左に進むとある、きのこ信者の山亭がおすすめですよ」


 受付嬢さんに教えてもらったきのこ信者の山亭の予約をして、早速依頼を受ける。


 一番最初なので、一番簡単な「ホーンラビットを5体倒す」にした。


 近場の森に入るとツノが生えたうさぎにしか見えないホーンラビットが十匹ほど居た。

 触りたいと思いながらそばに近寄ると、ホーンラビット達がすり寄って来た。

 これがもふもふに愛されし者の効果かぁ。神スキルじゃん!神様ありがとう!


「かわいい〜」

可愛くて夢中で撫でていると依頼の存在を思い出したから、悲しいけど倒すことにした。


「アイス・スピア!」

「うわぁ血の海ができてる・・・

ルナリアさんの記憶がなかったらいまごろ吐いてたなぁ」


 血に塗れているホーンラビット十匹の死体を収納して、受付に持っていった。


「依頼が終わりました」

「収納魔法ですか。すごいですね!後、依頼完了です。解体をしたいのならギルド内の解体場にもって行くと解体してくれますよ」

「ありがとうございます」


 解体場は異様な雰囲気だった。

壁にはいろいろな動物の死体が宙吊りになっていて、とても血生臭かった。

 解体場の人に解体してもらう間に、さっきの森に行き、もふもふと触れあった。

「くぅかわいい〜」

神さまに、このスキルをもらってよかった!前世では動物に嫌われる訳では無いけど、好かれるわけでも無かったからなぁ・・・


 その後、解体場に行き、解体されたホーンラビットの三分の一を収納し、残りを換金した。ルピー五十枚の収入を貰った!

 そういえば1ルピーを日本円に換算すると何円になるんだろう?


 お腹が空いたから、きのこ信者の山亭に帰ってきてご飯を食べる。名前の通りきのこ料理がたくさん出てきた。味噌汁になめこが入っていておかわりしちゃった。


 腹ごしらえをした後は、ギルド内の図書館で平民視点の偉人の本や歴史の本を読む。

 平民視点の本は、2人とも知らないことばかりで読むのが楽しい。


 宿に帰って寝る支度をして、すぐに寝る。12時くらいまで平気で起きてたのが信じられないくらいに早く寝た。

今回は2回投稿しましたが、明日からは一日一回投稿となります。

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