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「オトシモノ」  作者: 葉月 晶
六日目
37/46

ホテルへ移動

 今日も朝から先輩の淹れたコーヒーを飲んでいたら、先輩のお父さんから電話がかかってきた。


 先輩のお父さんは、明日必要な書類が家にあるから今日は半休を取ってお昼過ぎに帰宅予定。そして自宅で一泊して明日からは外国に出張するそうだ。


 ウチのお父さんはゴールデンウイークをダラダラと満喫してるのに、先輩のお父さんは大変なんだなぁ……。など考えていたら先輩が慌て始めた。


「今夜はどうする、ホテルに泊まるか? それとも一泊だから俺の部屋で過ごすか? 俺の部屋で過ごすなら俺はリビングで起きてるけど……」


 そうだった!

 私は先輩の家で居候生活を送っていたのだった。あまりに快適な暮らしだったので感覚がおかしくなってしまっていたのかもしれない。確かに先輩のお父さんが久しぶりに帰宅するとわかっているのに私が先輩のマンションに堂々とお泊りはできない。


「じゃあ、お言葉に甘えてホテルに泊まります」

「ひとりで大丈夫か? 食事はルームサービスをとってくれればいいから」

「先輩のお父さんはお昼過ぎに帰宅されるのなら早くゲストルームの荷物をまとめないといけないですね」

 私は急いでゲストルームに戻り荷物をまとめた。そして先輩とふたりでマンションを出発する。


「そんな! ビジネスホテルで十分です!」私はビックリして叫んでいた。なにしろ先輩が今夜、私が泊まるホテルを駅前の高級ホテルに予約をしようとしていたからだ。

「でも、いつも俺が利用している系列のホテルだし、ビジネスホテルだとルームサービスないよ。食事はどうするの?」と先輩は笑ってみせる。

「そうでした……。ではお言葉に甘えてよろしくお願いします」改めて頭を下げていた。


 そういえばこのパラレルワールドに迷い込んでしまってから二日目にも先輩に色々買ってもらった時も感じたんだけれども、本当に先輩の家ってお金持ちなんだなぁ。

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