表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
「オトシモノ」  作者: 葉月 晶
二日目
16/46

久しぶりの遊園地

 と、いう訳で先輩とふたりで遊園地に来ています。


 ゴールデンウィーク初日の遊園地は家族連れや恋人達であふれていた。

 仲良さそうに手をつないで歩いていたり、彼女の持っているソフトクリームを彼が一口味見をしていたり……。彼氏のいない私にはかなり目に毒な風景。


 先を歩く先輩の大きな背中を見ながら、他の人達から見たら私と先輩も恋人に見えるのかな? そんなことを考えていたら先輩が話しかけてきた。

「ソフトクリーム食べたいのか?」

「え? ち、違います!」

「顔を真っ赤にして変なやつだな。我慢しなくてもいいんだぞ」先輩は訝しげに考え込んでいる。

 妄想中に急に話しかけられたので妙に恥ずかしくなってしまったけど何とかごまかせたかな?


 でも久しぶりに遊園地にきたなぁ……。


 遊園地っていつ誰と来てもワクワクする。そして夢や想い出がいっぱいあふれている感じ。

 やっぱり園内を歩いている人達も楽しそう、パンフレット片手に次にどこに行くかを相談していたり、アトラクションの出口から出てきて笑い転げている人達もいる。


 そんなことを考えながら歩いていたら先輩が私の腕をつかんだ!

「え?」

 突然の出来事に頭がついていかない。


 先輩は振り向きながら言った。

「キミは本当に歩くのが遅いし、キョロキョロしていて迷子になりそうだな」

 迷子ですか……?

 先輩の中の私のイメージって……。聞くのが怖い。


「先輩の方が歩くのが早いんですよ! 私の歩き方は普通です」異議を唱えてみたけれど先輩は聞く耳を持たずにずんずん私を引っ張って行く。

 先輩の歩くペースに合わせると少し小走りになるくらいだ。


突然、先輩の足が止まる。


「急に止まるからぶつかりそうになるじゃないですか!」

 私は不穏な空気を感じて先輩が見つめている方向に目を向けた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ