表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
「オトシモノ」  作者: 葉月 晶
一日目
12/46

職務質問なんてされません

 リビングに向かう。リビングのソファには先輩が座っていて「明日の午前中は買物に行くぞ」と言いだした。


「じゃあ、歯ブラシだけでも買ってもらえますか?」と私はお願いする。

「歯ブラシだけじゃなくて洋服や色々買うものがあるだろう?」先輩は目を丸くしている。

「でも、私はお金を持ってません、食事代だっておごってもらちゃったし……」

「いつ元の世界に戻れるのかわからないのに、制服だけだと色々と不便だろう? 金なら親父のカードで買い物するから大丈夫、それに明日からゴールデンウイークなのに制服で行動するつもりだったのか? 職務質問されたらどうするんだ?」先輩は正論と失礼な言葉を複雑に絡ませて投げかけてくる。


「職務審問なんてされたことないです」そんな反論しか出来ないのが悲しい。

「でもキミは超童顔だからゴールデンウイーク中に制服で行動していたら、田舎の家出した中学生と間違えられる可能性は高い!」先輩は私に指を突きつけかなり失礼なことを断言してるし……。

 

 これ以上議論しても並行線になりそうなので寝ることにした。

「このゲストルームを使ってくれ」先輩はドアの前まで案内してくれる。

「ありがとうございます、先輩おやすみなさい」と告げてゲストルームに入った。


 ゲストルームは私の部屋より広かった。私の部屋は六畳なのでここは十畳くらいかな? アイボリーとブラウンで統一された上品な雰囲気。でも壁には先輩の部屋には入りきれなくなったと思われる本棚がたくさん並んでいて、ゲストルームというよりも先輩の書斎という感じだった。


 そしてベッドはセミダブルサイズ。


「眠れるはずないよね」と呟きながらも一応ふかふかのベッドに入る。少しは寝ておかないと……。

 私はゆっくりと瞳を閉じた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ