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「オトシモノ」  作者: 葉月 晶
一日目
10/46

実験メモ

 これがとりあえず実験をすることになったメモだ。


「階段落ち」

「ジェットコースターに何度もチャレンジ」

「神隠し伝説の噂のある神社へ参拝」

「心霊スポット(病院の廃墟)巡り」

「紙を持って寝る」


 五番目の紙を持って寝るというのはネットで調べた方法で五センチの正方形の紙に魔法陣のような(三角形を上下に二つ重ねた図形)の真ん中文字を書く。書く文字は「飽きた」

 その紙を持って寝る。次の日、目が覚めた時に紙がなくなっていて変化があれば成功らしい。


 先輩の一押しは「紙を持って寝る」だった。でも私は何だか一番本格的過ぎて「ひとりぼっちの世界に行ってしまったら怖いので最後の手段にしましょう!」とごまかしてみた。

「『飽きた』じゃなくて『元の世界』に言葉を変えてみたら……」などと先輩は粘っていたけれど私は聞こえないふりをして時計を見上げる。なんと午前一時過ぎだった。


 今日はもう遅いのでシャワーを浴びて寝ることにした。先輩が先にシャワーを浴びることになった。先輩は「キミが先に浴びてきていいよ」っと言ってくれたのだけど家ではお父さんがいる日は一番風呂はお父さんが入ることに自然と決まっている、そのせいか先輩に先に浴びてもらった方が気持ちが楽だった。


 先輩の広い部屋でひとりになると改めて、自分の身に降りかかってしまったことを実感してきた。たぶん今までパラレルワールドに迷い込んでしまったことがあまり実感出来なかったのは、私の言葉を信じてくれた先輩とふたりで色々話をしながら作戦会議をしていたからだと思う。

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