プロローグ
『うーん、ん?』
目が覚めたと思ったのだが、これはおそらく夢なのだろう。今まで明晰夢など見たことないが、そう自覚できてしまう程度にはこの夢はおかしい。
なにせ目に移るものほぼすべてが白いのだ
今は前方(?)を向いているがそちらにはゲームでよくあるような光の柱のようなモノがそびえ立っている。辺りを見ても一面が全て白で構成されている。こんな風景の場所に長くいたら気が狂ってしまう…、とよく言われるがなる程、実際に体験すると何もないというのはかなりの不安だ。木々が乱立する森の中ですら自分を見失い不安になるのだ。コレは段違いだ。と思うのだが、何故か落ち着く気もするこの何とも言い表せない感情は何だろう?
とりあえず王道である(まぁ、それしか選択肢が無いのだが)光の柱に向かって歩いていくことにする。
さて暫く歩いたが、歩けど歩けど何もないと言えるほど本当になにも無い。まぁ、白いだけだから当たり前だ。こんな取り留めもない事を考えてるのも、意識はあるがもしかしたら自分の意志で体を動かしていないからなのかもしれない。人間自分を見失う状況で動けるだろうか?
と、また思考の渦に飲まれそうになったところで光の柱のようなモノの横に何かが見えてきた。遠くてハッキリしないが多分人型だ。あくまで人型であって人ではない。こんな場所に居るモノが普通の人であるはずがないのだ。人型にというか光の柱にどんどん近づいていくが変化は特にない。ただただ佇んでいる。
ついに目の前まで辿り着いた。しかし柱の逆光のせいかはたまた違う要因かは判らないが顔はよく見えない、身長がだいぶ高く2メートル位だと思う。自分は176センチだから見上げるカタチだ。柱はどうもイロイロな幾何学模様のものが上に上っているみたいだ。確認できたもので、ひらがな、カタカナ、漢字、ローマ字、数字、象形文字、どこの文字かもわからない文字、文字なのかもわからない記号みたいなものまで様々だ。見える場所だけなので実際にはもっと色々なモノが柱を形作っているかもしれない。
と、上を向いていたらふと音が聞こえた気がした。音の発生源は自分以外では1つしかない。目の前の人型だ。注目してみると確かに人型の口が動いたような気がした。逆光だからか口もとが動いたかも微妙だが動いている。耳を澄まして聞いてみると、
『Welcome to ●○◇◆▼▲』
お久しぶりです。前の作品をオリジナルにリメイクしました。前作と相違なく書きたい部分もあるのですが、データが無いので違いが大きい部分がこれからも出てくると思います。
後このプロローグは意図的に違和感のある文になっています。
とにかくこれからも楽しく読んでいただければ幸いです。