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勢いだけで作ったからタイトルなんて無いよ(仮)

作者: とうひ悟史

なんと言うか、本当に勢いだけで作ったから続きとか一切、考えておりません。

要望があれば続きも書いてみようかと思います。

一応、高校生が主人公なので学園ってことにしてありますが学園、出てきません(笑)

本当、どうしようか

 うだるような夏、つまりは夏休みであるところの八月。夏休みなんてものは宿題をいかに消化するかが夏休みを楽しむ鍵になる。つまり、宿題さえ乗り越えれば、あとは自由時間フリータイム。好きにやっちゃって、という感じである。今年の夏も、高校生にもなって観察日記を担任から所望されたおかげで頭を抱えている。観察日記の題材は通称、自由。つまりは自分で探せと言うことか。そういうのは逆に困る。自由度が高すぎると、その反動で選択肢が絞り込めなくなるのだ。

 困った、困った。

 本当に困ったものだから、僕はお隣さんの一人娘、沢木鈴鳴(すずなり)を観察の対象にしようと思う。

 隣に住んでるうえに、小さい頃から一緒に居る。つまり、幼馴染な訳なのだ。

 幸い、僕の部屋と隣の家は距離的にも非常に近い上に窓を開けば隣の窓に直結しており窓の向こうには件の隣の一人娘が住んでいるというラブコメもびっくりの展開なので観察するのに事欠かない。

 そんな訳で。窓、開放(オープン)

 ただ開いただけでは、すぐ見つかるので一応、隠れる。

 ふぅ、せふせふ。どうやら件の部屋主はどこかに外出しているらしい。

 観察者は当事者になってはいけないのである。だから極力、発見されない方向でいこう。

 そんな訳で、クローゼットに隠れることにする。夏場だから熱気が篭もっているが、この際だから我慢しよう。少なくとも、ここまでやったのだから無駄に終わらせるのももったいない。

 もったいない。あー、もったいない。

 程なくして、部屋主が帰ってきた。

 肩口で切りそろえられた金色の髪に日本人離れした顔立ち。目見えが麗しい幼馴染、沢木鈴鳴その人であり、そのスレンダーな身体をスウェットスーツが包んでいる。

 ん?

 スウェットスーツ?

 この辺りは山はあれど、海は無い。泳ぐ場所と言えば河川ぐらいのものだが、ここからだと随分と距離がある。泳ぐためには、しばらく歩く必要がある。

 暑いからって何て格好をしているのか。

 フローリングに寝そべると、ひたすらスクロールやら平泳ぎやら背泳ぎやらといった水泳の練習をしており時折、起き上がると自慢げに頷いてみせる。その、どや顔が酷く板についているが、やっていることは客観的に言って間抜けな光景だった。

 そんな間抜けたスイマーが泳ぎながらもひたすら何かを呟いている。

 観察日記は観察してなんぼ。さっそく耳を傾ける。


「すいむ!すいむ!

 泳ぐよ~!泳ぐよ~!

 アップトリム角90度、急速浮上~!

 なにぃ。魚雷が発射された?

 よく探せ!」

 

 魚雷は見事に命中したのかフローリングの上で鈴鳴はびっちんびっちん飛び跳ねている。

 ああ、水泳じゃなくて潜水艦だったのか。

 お隣さんは今日も悪い電波を受信しているらしい。

 しかも魚雷に狙いを付けられたって沈没寸前じゃないですか。聞いていて収集の目途がまるで付かない辺り、すでに末期的だと思う。

 それから2時間ばかり、観察対象であるところの鈴鳴の生態を観察していたが終始、用量を得られた内容は何一つとして存在しなかった。きゃつの脳内宇宙はすでにコスモを超えている様子。

 しかし、彼女の脳内麻薬は放出しっ放しのようで脳内戦(戦場は鈴鳴の脳内だけで広げられているので表記はこれで間違い無いはず)は、まだまだ続いているようだ。

 時折、何も無いのにニヤリと哂ってみたり、仲間が撃沈されたのか、むしょーにションボリしてみたりと随分と忙しいご様子。

 やがて、脳戦に勝利したのか、ほのかに汗ばんだ鈴鳴は大きくガッツポーズ。笑顔が眩しい。顔立ちが整っている分、色々ともったいない。

 その後は部屋の端から端まで何度も前転と後転で行ったり来たりを繰り返した挙句に部屋の中央で、見るも見事な昇龍拳を披露する。

 ああ、蛍光灯を殴り壊したぞ、あいつ。

 思うに、昇龍拳とタイガーアパッカーの違いって、よく判らないよな。

 ともあれ、観察日記は一日目にして、すでにてんこ盛り。それにも関わらず文体の語尾に多くの意味不明の文字を列挙させられていた。こんもりと盛りに盛られた大盛り状態だ。

 見てもらえば判るように、お隣の一人娘、沢木鈴鳴は見かけは美人でも中身は酷く残念な電波さんなのである。いや、本当。随分ともったいない話だ。目の前に落ちていた万札が実は子供銀行券だったぐらいのがっかり感だった。

 開かれていた窓に目をつけた鈴鳴は一足飛びで窓を通り抜けて僕の部屋へと飛び入っていった。向こうで何かが壊れる音が響く。

 うおっ、何やっちゃってんだ、あいつ。

 観察なんて、後にして鈴鳴の暴挙を止めなければいけない。どちらにしても、被害は甚大っぽい。そういえば以前、僕の部屋にやってきた鈴鳴は僕の本棚でロッククライミングの練習をしていたな。

 結果はテーブルとノートパソコンを含めた部屋の中心を大破させていったものだった。

 背筋が凍る。

 鈴鳴のことを考えると、自然とため息が漏れるのだった。


 ハァorz

どう考えても未完成

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