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奴隷転生
悪役令嬢に転生するやつ、最近増えてきたな…。
会社帰りの20時、立ち寄った書店のラノベコーナーに並んでるタイトルを見て、そう思った。
会社帰りにここに立ち寄るルーティーン、そして一冊、手に取るのが悪役令嬢もの。
それを持って家に帰るまでの時間が唯一の娯楽と言ってもいい。
ただ、その日は俺の娯楽が打ち壊された。
交差点を渡ろうとしてトラックに轢かれる。
まさかのラノベ王道の展開に、つくづくついてない人生だと自分でも呆れる。
そして最後に読んでいた悪役令嬢もののストーリーがまるで走馬灯のように流れ込んでくる。
そして気がついた時には、俺はその悪役令嬢ものの主人公の奴隷に転生していたーー。