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三、王族になるために2

 と、解散してすぐにヨーキはモーリー達を集めました。


「ヨーキ、どうした」


 ドーキが代表してヨーキに聞きます。


「三人には悪いんだけど、用意して欲しいものがあってね。頼めるかい」

「ヨーキの頼みなら何でも叶えるよ、俺らはあんたのお陰で夢の王城生活さ」


 ネヌットが言います。


「ありがとう、ネヌットとドーキにはとある装置の開発とその設置をお願いしたくてね」

「私は何をやれば良いのさ」


 と、モーリーが聞きます。


「モーリーには眠り薬の用意をして貰いたいと思ってるよ」

「眠り薬、穏やかじゃないね。そもそもヨーキは何をやりたいのさ」


 モーリーがあやふやになっていた部分を聞きます。


「王城を出るのさ」


「「「王城を」」」


「でも、どうして」


 ドーキが聞きます。


「実はね、こういう事情があるのさ」


 そう言って、ヨーキは三人に事情とこれからやろうとしていることを説明しました。



 そしてある夜、オダム王が寝静まろうとした頃、ヨーキは不気味な笑い声を出して、窓から部屋に侵入しました。オダム王はびっくりしすぎて、声が出ません。


 ヨーキは怪しく言いました。


「どうも、王様。ヨーキでございます。私、アイシャなる者の母ということでのご認識でしょうが、実は違います。私が魔法をかけたのです。アイシャや王子がそう思うように。いえ、どうせなら私も甘い蜜を吸わせていただこうと思いましてね。しかし、どうやら王様は勘がお鋭い。私が魔女だとお気づきになったかと思われる。王様にも魔術で錯乱させようかとも思いましたが、なにぶん国王の身の周りの品は魔術に耐性があるようです。私の魔術が効かない。現に今も王様に魔術をかけられませぬ。まあ私にはこの魔術がありますから、欲張りますまい。アイシャという子、あの娘には幸福の魔術をかけました。いえ、あの娘の本当の両親であるプルト様とヒルド様には大変お世話になりましたのでね。あの娘に不幸になられては困るのです。この意味がわかりますかな。この国の繁栄をお考えならば、あの娘と王子を結婚させなさい。あの娘に掛けた幸福の魔術が、この国にも行き渡りますでしょう。しかし、もしあの娘以外の者を王子の結婚相手にしたならば、ご覚悟なさいませ。わたしゃ不幸にする魔術もかけられますからね。では、これで、もう会うことは無いでしょう」

そう言って、ヨーキは窓の外へ飛び降りました。オダム王は、慄きながらもあまりの出来事に後を追います。と、大きな黒い物体が、森の方へと飛び去っていくのが見えました。いよいよオダム王は恐怖に打ち震えます。


「魔女が出た、魔女が出たぞ」


 どこからともなくくる焦燥感と、恐怖と、確信と決断が入り交じり、オダム王は叫びました。


「認める。ラッセルとアイシャの結婚を認める」


 それから間もなく、ラッセル王子とアイシャは結婚が出来たのです。そして、その裏には人知れず、二つの手紙が残されていました。


【拝啓。王子様。私はこれから国王殺しの重罪を犯します。その意味がわかりますね。大丈夫本当に殺すことはありません。国王殺し未遂を行うのです。必然、私はこの城に居られなくなります。魔女だと思われるなら魔女として振る舞うだけです。聡明な王子様ならその意味がおわかりでしょう。後は追わぬように。敬具。貴方の義理の母、ヨーキより】


【愛しの我が娘、アイシャへ。これから母は大罪を犯します。城にはもう居られません。後を追わないようにだけお願いします。短い間だったけども、貴女の母として側に入れたことは一生の思い出です。どうぞ、お元気で。貴女の母、ヨーキより】


「そうか、そんなことがあったんだ」


「僕は言います」


「私らはヨーキが人目に触れて暮らさずに済むようにこうして時々差し入れを持ってきてるのさ」


「モーリーが付け加えました」


「一人じゃ何にも出来ない出来損ないだよ。本当に助かってるよ」


「魔女が言います」


「ヨーキは出来損ないなんかじゃないさ、娘を次期后にしたんだ。立派も立派。俺達の誇りさ」


「ネヌットが言いました」


「そうよ、魔女さんは何も悪くないのに。これじゃあ可哀想」


「グレーゼルがそう言いました」


「いいんだよ、こういう暮らしも慣れれば意外と楽しいもんさ。可愛い坊やとガールフレンドにも会えたしね」


「まあ、それもそうか。こんな境遇にもならなければ僕は魔女さんには会えなかったのは確かだ。でも、やっぱり不憫だな」


「僕は考え込むようにそう言いました」


「ほれほれ、若者が年寄りを前に湿っぽくんなるんじゃないよ。今日は坊やの成人ポアーティなんだ。ぱあっと明るくやろうじゃないかい」


「魔女が手を叩きながら空気を変えました。話ながらも料理の準備は着々とできていたみたいで、美味しそうな匂いが鼻をくすぐります」


「おっしゃ、派手に行こうぜ」


「と、いつの間にやら道具を取り出して、ネヌットが大道芸を披露し始めました。こうして、その年の魔女との出会いは終わったのです」


色々省いてますが、許して下さい。スピード重視です。

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