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丸い食卓  作者: さぎのもりまさゆき
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プロット未満のようなもの②

幼なじみで引きこもりの部屋に僕はやってきた。

月に一度は彼女の部屋に安否の確認なようなものをしに行くのがライフワークになっていた。

17才同い年の彼女は二年前から学校にこなくなった。

せっかく同じ高校に通うようになったのに。


パソコンが数台おかれた部屋で僕は彼女が淹れた紅茶を飲んだ。

青白い肌をした彼女は元気とまではいえなかったが、一緒にゲームで遊ぶぐらいの体力はあった。

学校にきたらとはあえて言わない。

こうしてゲームをしたり、アニメを見たりするだけでいいと思った。

結局自分のことは自分で決めなければいけない。

幼なじみとはいえ他人の僕はたまにこうして寄り添うだけだった。


「ねえ、ごめんね。でもこうするしかなかったの。これから起こることに君を生き延びさせるにはあの薬を飲んでもらうしかなかったの」

僕が飲み干して空になったマグカップを手に取り、彼女は言った。

その言葉を聞いた次の瞬間、意識が遠退いた。



意識を取り戻したとき、その部屋には誰もいなかった。

電気も消え、まっくらの部屋だった。

電源を入れだが、電気はつかなかった。

部屋を出て、外を歩いたが街灯が一つもついてなくて、まっくらで歩きにくかった。

どうにか目を凝らしながら駅まで歩いていく。

駅近くのロータリーで奇妙な集団にであった。

僕は彼らの顔を見て、ゾッとした。

皮膚がほとんどはがれ、浅黒く腐っている。

足をひきずりがら、うーうーとうなり声をあげながら歩いている。

そう、それはまるで映画によくでるゾンビのようだった。


恐怖に硬直している僕の横をその集団は通りすぎていく。

映画や海外ドラマだったら襲われている筈なのに彼らは気づくことなく、通りすぎていった。


荒い息を吐きながら、僕はとりあえず安堵した。

「大丈夫よ、君はあんな低級アンデッドなんかには負けないわ。君が無意識に使った能力は“暗闇”。認識阻害と言えばいいかしら。不死の王が持つ七つのギフトの一つよ」

頭の中に響いたのは幼なじみのあの娘の声だった。



ゾンビもののドラマを見て思いつきました。



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― 新着の感想 ―
[良い点] こんばんは。 素晴らしいと思います。 ゾンビものには、愛、友情、人の醜さ、美しさ、生き残る知恵と力、全てがつまっていると思います。 いつかお書きになったさいにはわたくし、必ず読ませて…
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