ルパンジュニア ルパン三世考察④
埃だらけの天井裏を彼女はゆっくりと匍匐前進した。
不思議なことに物音ひとつたでずに彼女は前進していく。
光のほとんど入らない空間をまるで見えているかのように侵入していく。
彼女の頭には侵入したこの広大な屋敷の設計図が正確にはいっており、目をつむっていても進むことができた。
ボディラインのはっきりとわかるレザーの衣服を着ている。
男どもが必ずみとれてしまうような抜群のプロポーションをほこっていた。
その俊敏にして柔軟な動きは猫科の動物を連想させた。
誰の支配もうけぬ孤高の山猫だ。
やがて目的の場所にたどり着いた彼女は豊かな胸元から小さいナイフを取り出し、板をひとつ外した。
またもや音もなく作業を行う。
人一人が通れる分だけ板をずらすと柱にロープをくくりつけ、下に降りた。
軽やかに降りていく。
その際も音はたてない。
彼女の目の前の豪奢なベッドにはしわだらけの老人が眠っていた。
彼女は青い瞳でその老人の顔をのぞきこむ。
老人は彼女の存在に気づいたのだろう、ゆっくりとまぶたを開けた。
老人の瞳には生気というものがまるでなかった。
死を待つもの特有の濁った瞳であった。
右腕をおり、ひきしまった腹部にあてると彼女はうやうやしくお辞儀した。
「お召しにより参上いたしました、伯爵」
と女は言った。
「よく来たな。まさか本当にこの警備の中、侵入するとはな。さすがはアルセーヌ・ルパンの子、ジュリア・ルパンだな」
しわがれた声に感嘆の色を混ぜ、伯爵は言った。
「それでは約束通り、ヨーロッパを支配する者の七つの武器をいただきましょう」
にこりと端正な白い顔に笑顔を浮かべ、ジュリアは言った。
「よかろう。あのちょび髭の伍長に奪われるよりは貴様のようなこそ泥に盗まれたほうが面白いじゃろうて」
ベッドの中から金の鞘に入った短剣を取り出し、伯爵は膝の上に置いた。
それはナポレオンの短剣と呼ばれるヨーロッパ大陸を支配する者だけが持つことを許される七つの武器の一つだった。
ルパンジュニア(仮)の書き出し書いてみました。




