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あなたは私の家族でしょ、家族が信じなくて誰が信じるの?

「ダメだ!」


開幕速攻、ぶったぎられました、いやー白旗上げたいかも。


国王の執務の間に現在いる、聖剣士第七席ガルー老に剣術を教えてもらうため本人に親承認の場合のみという言質をとったので父に許可を取りに来たのだが・・・・・


「何でですか!弟にはすでに魔術の教師がついているのに。」

「別に剣術を学ぶこと自体悪いと言っているのではないあと5歳待てば許可を出す、だから待て。」


「何でですか!。」

二年なんてとんでもない待つだけ無駄だ、災害まであと五年しかないのに。


「・・・・私はある程度剣術をたしなんでいるからわかることだが――――」


「あんた!さっきから聞いてみてるけどちょっと過保護すぎなんじゃないの!。」

勢いよくドアを開けてきたの第二王妃、そのあとに俺の母の第三王妃が続く.


・・・・・あっこれ母さんの仕込みか。


「サワカ!なんでこっここに!。」

「あんたがどうせろくでもないことで子供の夢をつぶそうとしてんじゃないかと思ってね!。」

「誤解だよ!僕はシベルが剣術なんて痛そうで危ないことをしようとしてるからもうちょっと大人になってからにしようねぇ~って話してたんだよね!シベル!。」


・・・おいここで振るなよなサワカさんの笑みがすっごい怖いんですけど。


「僕はあと五年待てば許可を出すといわれました。」

よし!丸投げ!


「あんたねまーだそんなこと言ってんの!あんたが甘やかしすぎたせいでカインズは落第したのよ!思い出しいなさい!。」

首根っこつかんで振ってるし

あー折れる折れる。

カインズは長男で王位継承権第一位なんだけど教育を自分の息子だからと甘やかしすぎたせいで学園にて成績足りず落第、王の妃たちは結託して子供の教育には口を挟ませないようにしてるらしいとイナから聞いたことがある。


1・2・3!!勝者サワカさん!

なんか泡吹いてる


「シベルに剣術ならう許可だすわよね!”うん”、よろしい!。」

意識ないのに無理やり頷かせてるよ、マジで怖い


「あの、ありがとうございます。」

「うん!どういたしまして!お礼言えて偉いわねぇ、こういうことはだっめなコイツじゃなくてあなたのお母さんに相談すればいいからね!。」


「はい!、母さんありがとう。」


「うふふ、いいのよ。」

母は少しご機嫌だ。


「あーんもうかわいい!。」

ぐふっ!

サワカさんに抱き着かれた

痛い痛い腕がちぎれる!


1・2・3!!勝者サワカさん!


そのあとぼくは泡吹きました。



―――――――――


私の名はマリー・リング・ランぺ、ランぺ王国第三王妃

三年前に国王の下に嫁いできた、公爵家の次女。

正直この縁談は父(現当主)が持ってきた縁談で自分で決めたものでなかったから少し不安になった、王妃といえば苛烈な女たちの戦い!みたいなことになるかもという不安をのこして嫁いできてみれば意外にもそんなことはなく、正妃であられるスミン様は優しく温かく迎えてくださり、第二王妃のサワカ様は純粋で強い意志を持っていつも私を守ってくださった、前に理由を聞いたら


『私の家ってね母と私以外男が七人もいるのよすっごいむさくるしいわよ、だからね妹が欲しいって思ってたの、そこにすっごいかわいい子が来るからさあっこのこ私の妹になるべくしてきたんだわって!こうびびびびびーんときたのよ!。』


とのこと、でもいつも猪突猛進だからめがはなせないのよねぇ

まぁこういうこと考えてるから相性いいのかもな、スミン様とも仲良くなりたいし。


『スミン様?うーん無理ね。』


なんで!?


『あの人本当に優しく聡明で体が弱いところもまた守ってあげなくちゃと思えるけどそれだけ、別に私は仲良くならなくてもいいかなーって思う、あの人は絶対に腹を割って話さない人だと思う、本性をできるだけ隠したいんじゃないかな?そんな気がするだから私は家族というくくりで適度に距離を保った方がいいと思うのよね、あっこれ元冒険者としての勘よ!。」


サワカさんは嘘をつかない、でも本当にそうなのかしら?



季節へ巡り、産んだ双子も大きくなった、私の教育方針は自己責任放任主義だからそう手を煩わすことはなかったけど、最近イナは王室付きの間者を使って何か情報を集めてるみたいだし、シベルは私の息子なのに何考えてるかわかんないのよね、二人とも親離れが早すぎるわ!


「お母さん。」

「なに?イナ。」

「兄さんがね最近、聖剣士のガルーさんのところに行ってたんだよ、でねガルーさんに何かあったのって聞いたらね兄さまが剣術学びたいって言ったんだって。」

「シベルが?あのこがなにかやりたいなんて言うの始めて聞いたわ!。」

シベルは物静かな子で私のわがままにもたまに付き合ってくれるおりこうさんだけどなにかしてあげたくてもどうにもしっくりくることができてあげられないのよね、なにかプレゼントしたときもいつも下手くそに喜んでるし、まあそこがかわいくもあるのだけれど。


「そんでね兄さんがね父さまに許可取りに行ったってガルーさんが言ってた。」

「まぁ!なんてこと、急がなくちゃ!。」


おこの国において王の言葉は絶対、その場で王の言葉を覆せなければこの国において誓約が生じ、なにかが起きなければ変えられない、以前第一王子のカインズの教育方針を任せてしまったがために傲慢に育ってしまったとスミン様が嘆いておられた。


私は真っ先にサワカ様のもとに向かった。

「サワカ様!。」

「マリーじゃない!どうしたの!。」


サワカ様にこれまでのいきさつを話した。

「あのバカのところに行くわよ!。」

「はい!。」



――――――――――――――――


「一時はどうなるかと思ったけど間に合ってよかったわ!。」

サワカさんが腰に手を当てムフー!と一仕事やり終えた感を出している。その笑顔が僕にはとても眩しい。

「ありがとうサワカ様。」

母さんが礼を言う。

「いいのよ、可愛いい妹と息子のためだからね!。」

グッと親指を立てる。


二人の妃と王子がとるため、執事や侍女、召使たちが頭を下げて道を譲っていく。



『なんであんな能無しに頭を下げなくちゃいけないのかね。」

『しっ!聞こえるぞ、いくら能無しとはいえ王位継承権を持つ王子だぞ。』

『あーあ、なんであんなのが、イナ様がかわいそうだぜ、継承権が与えられるのは上から数えて四人までだもんな。』


[人の口に戸は立てられない]

あのとき父と宰相が口封じと見せしめに殺したのにもかかわらず、話がいつの間にか広まっていた。

最近は度々ひそひそ声でも聞こえるようになってきた。





(あれ、おかしいな、慣れてるはずなのに、前世で散々言われてきたはずなのに涙が止まらない。)




ポト、ポト。たった二滴



それが自分の息子のと知れば、二人には怒るには充分だった。




―――――――――――――――――――


帰り道、廊下で歩きながらシベルを見ていた、この子はやっぱり大人びた子ではない周りからはそう言われているがもの静かなだけで本当は感情をうまく出せない子なんだとおもう。




『なんであんな能無しに頭を下げなくちゃいけないのかね。」

『しっ!聞こえるぞ、いくら能無しとはいえ王位継承権を持つ王子だぞ。』

『あーあ、なんであんなのが、イナ様がかわいそうだぜ、継承権が与えられるのは上から数えて四人までだもんな。』



歩きながら見ていたシベルの横顔は真顔だけど一筋の涙が流れていくその顔はとても極端だ。


シベルとつないでる手から熱くなっていく。

噂、言葉の凶器。

私はいつからこんなに小さな背中に重りをのせていたんだろう、自分が自分でなくなりそうだった。


「マリー!!やめなさい!!。」


「母様!!。」


いつの間にか小さな手に引き留められていた。


しゃべっていた召使たちは失禁している。

あっ私。

「もう!なんて殺気出してるのバカな子よマリー。」

・・・・・サワカ様


「母様、ごめんなさい僕のせいで僕がこんなのに生まれなったら。」


パンっ


私はシベルの頬を引っ叩いた

「何言ってるの!だれが何と言おうがあなたは私の息子!そしてごめんなさい、あなたにはいつの間にかいろんなものを背負わせていたみたい。」


私はシベルを抱きしめる改めて感じる小さな背中、気づかなかった自分がとても悔しい。


「だから今度は半分私に重りを返しなさい、私はあなたがいつか立派な人なるって信じてるわ。」

「・・・・・なんで。」


「あなたは私の家族でしょ、家族が信じなくて誰が信じるの?。」

「家族。」

「そう家族、あなたにはいっぱい頼れる人がいるの一人で抱え込まないで、人間だれしも疲れて死んでいくものよ、加減を覚えなさい、そうすれば長生きできるわよ。」

私は今できるせいいっぱいの笑顔を見せる。


シベルも笑顔を見せてくれたけどやっぱりへたくそは変わらなかった。

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