Aブロック
結界、物理
障壁、魔法
と言う設定だったんですが、わかりにくいので結界に統一しました。
訂正できていないところがあれば連絡お願いします。
あと、お金の設定も変更しました。申し訳ないですが、詳しくは第2話のステータスカードの説明部分を読んでください。
闘技大会の設定も追加したので確認お願いします。
本当多くてすみません
Aブロック開始のアナウンスを聞き、僕はエヴァンと観客席に移動した。出場選手専用の場所があるので、そこに座る。ちょうど向かい側にVIP席と放送席がある。本戦ではあそこに国王や、各国の要人が座ることになっている。
闘技場は円状になっていて、壁に覆われている。結構広いので圧迫感はないだろう。そしてそれを見下ろすように観客席が配置されている。ここからなら戦況が一目瞭然と言うわけだ。
観客席と闘技場の間にはかなりしっかりとした結界が張ってあるので流れ弾が来ても安心だ。
今日は予選だけなので観客はそんなにいないけどね。
闘技場の全体を把握していると、闘技場の外周部の壁から、選手が入場して来た。
「結構いるな」
控え室にいる時はわからなかったが、上から見ると100人くらいいるのが分かる。ひとブロック百人が目安らしい。
「そりゃそうさ、周辺の国からも集まっているんだからね」
「成る程、この中から一人寝」
「怖気付いたのかい?スイゲツ」
僕が感慨深げに言うと、からかうようにエヴァンが聞いてきた。
「まさか、僕が怖気付くように見える?」
「はは、まったく。お、はじまりそうだ」
『それでは、Aブロックの試合を開始します。
……始めッ!』
開始とともに選手は動き始めた。魔法が飛び交い、剣がぶつかり合う。
「へぇーすごいな。スイゲツ、見てみなよ、あの選手、中々強いよ」
エヴァンが指差す方向を見ると、中年の男が剣を構え、数人を相手取っていた。
「構えに隙が少ないね、堅実って感じだ」
「だろ?」
「でもそこまでだね。圧倒的に強くはない」
「確かに。スイゲツは誰が強いと思う?」
そう言われ、あらためて闘技場を見ると、一人の剣士が目に入った。周りの選手よりも飛び抜けて速い。細剣を正確に操り、次々と相手を倒していく。
並の選手では見ることすらできないだろう。
「あの人かな」
指をさすのも難しいが、エヴァンには伝わったようだ。
「あー、……あれって閃姫・フェイスじゃないか!」
「閃姫?」
「隣国、ノーブルの極級冒険者だよ!」
あれが極級か。現役は初めて見た。
「エヴァンとどっちが強い?」
「閃姫に決まってるさ。僕はまだ特級なんだ」
「にしてはよくフェイスの動きが追えるね」
「それはスイゲツもじゃないか」
「まあね」
僕、多分極級より強いから。そんな言葉を飲み込み、試合を見つめる。やはりフェイスが圧倒的に強い。あんなに強いのに招待選手じゃないのか。招待選手も勇者と同じで本戦から参加できることになっている。
それを聞くと、答えはこうだった。
「断ったんじゃないかな、フェイスは真面目らしいし、予選からやりたかったんだろう」
僕は清水の顔が浮かんだ。真面目さではいい勝負だ。
そんなことを話しているうちに、闘技場に残ったのはフェイスと中年の男だけになっていた。
二人は探り合うように腕をピクピク動かしていたが、男が構えた瞬間、フェイスはその背後に現れ一閃した。
『Aブロック、勝者、フェイス選手!』
アナウンスがフェイスの勝利を宣言する。
「「うおおおおおおおおおおおお!」」
闘技場を歓声が包み込んだ。




