挿絵表示切替ボタン
▼配色







▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる
塔の管理をしてみよう 作者:早秋

第21章 塔と加護と進化と

しおりの位置情報を変更しました
エラーが発生しました

ブックマークしました。

設定

更新通知 0/400

設定を保存しました
エラーが発生しました

カテゴリ

ブックマークへ

以下のブックマークを解除します。
よろしければ[解除]を押してください。

ブックマークを解除しました。

260/1300

(6)宝玉

本日投稿(正確には昨日?)を持ちまして、投稿を始めてから八か月になりました。
今後も「塔の管理してみよう」をよろしくお願いいたします。
 ピーチの神力酔いから数日たったある日。
 ハクからある報告がされた。
「お父様、塔LVがLV5になったよ」
「お? という事は、きちんと解放された?」
「うん」
 四属性の塔は、数日前に北西の塔を残して他は全てLV5になっていた。
 一番最初にLV5になった北東の塔で確認していたが、塔LV5になると同時にユニークアイテムが解禁されていた。
 他の南東、南西の二つの塔でも塔LV5になると同時に解禁されていたのだ。
 残すはハクが管理している北西の塔だけだったのだが、それがついに解禁されたことになる。
 北西の塔で解禁されたユニークアイテムは次の物になる。

 名称:風の宝玉
 設置コスト:30万pt(神力)
 説明:北西の塔のユニークアイテム。風属性の結界を張ることが出来る。

 北東の塔が<地の宝玉>、南東の塔が<水の宝玉>、南西の塔が<火の宝玉>だったので、予想通りの物が解放された。
 この四つの宝玉がどういった役割を果たしていくのかは、今のところ分かっていない。
 一番最初に解放されたピーチの塔では、周辺の眷属たちが地属性の魔法を覚えやすくなっているような気がする、と言っていた程度だ。
 他の塔でも同じことになるのか未だ確認できていないので、それが正しいかどうかは分かっていない。
 そもそもそれぞれの塔が、四つの属性に特化しているので、元々それぞれの属性に対応した眷属が生まれやすい可能性もあるからだ。

「もう設置はしたの?」
「うん。皆がいる所に。何となく喜んでたよ?」
「そうか」
 ハクが言うみんなと言うのは、勿論ミニドラたちがいる層の事だ。
 ミニドラも一応ドラゴンに分類されているので、ある意味でハクと同種と言えるのだ。
 ちなみに、北西の塔にいるミニドラもアマミヤの塔にいるミニドラも既に進化をしている個体がいる。
 進化の先は複数種類居るので、進化の条件の特定は難しいが、他の種族と同様に強くなっていることは確実だった。
「進化・・・って、そう言えば、宝玉シリーズも一応右目の対象になっていたよな?」
 地の宝玉では確認していたが、そう言えば他の宝玉は確認していなかったことを思い出した。
 折角目の前にハクがいるので、<風の宝玉>がどうなっているのかを確認することにした。
 設置したばかりだから何もないかもしれないが、一応念の為だ。

 ♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦

 ハクとミツキを伴って、北西の塔の<風の宝玉>が設置してある階層へと向かった。
 宝玉の周りには、ミニドラたちがまとわりついていた。
 ロックドラゴンやヘルドラゴンといった進化済みの個体も、同じ様になっている。
 本来であれば、一流と呼ばれるような冒険者たち以外からは恐れられるような存在なのだが、ミニドラたちを押しのけて鼻先で宝玉をつついている様を見ると、とてもそうは見えない。
 ただし、押しのけていると言っても、それもどちらかと言えば、遊びの一環なのかもしれない。
 とにかく、ドラゴンたちにとっては、<風の宝玉>気になる存在らしい。
 右目で確認してみると、<地の宝玉>と同じように、<進化の萌芽>が出てきた。
 眷属たちやメンバーたちと同じように、加護を与えられるのかと試してみたが、残念ながら上手くいかなかった。
「そうそう都合よくはいかないか」
 苦笑しつつそう呟いてみたが、ふと思いついたことがあった。
 なぜ前の時に気付かなかったと思ったが、反省するのは後にする。
 今は、思いついたことを実行してみる。
 まずは、出来るかどうかを聞いてみないと分からないので、シルフを呼び出した。

「シルフ、いる?」
「はいはーい。呼んだ?」
「うん。呼んだよ。これにシルフの力を与えることって出来る?」
 考助がこれ、と差した宝玉の周りを、シルフがうろうろとしたりペタペタと触りだした。
「・・・うーん。今のままだと難しいかな?」
 ある程度予想していたので、さほど落ち込みはしなかったが、一瞬重要なことを聞き逃しそうになった。
「そうか・・・ん? 今のままだと?」
 シルフの微妙な言い回しに気付いた考助が、首を傾げた。
「そうよー。このまま私の力を入れちゃうと、壊れちゃうかもしれないの」
「ああ。許容量を超えるとかそんな感じ?」
「そうそう。そんな感じ」
 シルフの話を聞く限りでは、妖精の力を受け入れる器として成り立つという予想は間違っていないようだった。
 だが、その力を受け入れるためには、まだ宝玉自体が脆弱なため力を受け入れることが出来ないということだ。
 ということは、力を受け入れるようにするために、器を強くすれば・・・と、ここまで考えてハタと思いだした。
「・・・結局、右目で見えている内容と変わらないし」
 がっくりと膝をついた考助を、シルフとハクが不思議そうに見ていた。

 ♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦

「さて、困ったもんだ。振出しに戻ったか」
 シルヴィア達や眷属たちでは上手くいったが、宝玉では上手くいかないことがわかった。
 そもそも物体に対して加護を与えられると考えたのが安直すぎたようだった。
「要は宝玉が、妖精たちの力に耐えられるように、強化されればいいのよね?」
 悩む考助に、傍にいたミツキがそう聞いてきた。
「そういう事だね」
「神具を創る時みたいに、神力で強化とかできないの?」
「・・・え? あっ!?」
 ミツキの助言に、難しく考えすぎていたと気付いた。
 魂の器の強化と考えていたので、思い至らなかったのだが、単純に妖精の力を受け入れるようにするためには、神力で強化するだけでも事足りる可能性がある。
 そういう事なら、それこそ考助の専門分野だ。
 専門分野なのに、そのことに思い至らなかったのか、という自分自身の突込みは無視することにした。
 早速試してみるために、ピーチの許可を取った上で、北東の塔の<地の宝玉>がある階層へと向かった。

 すっかり神力酔いからは回復しているピーチが見守る中で、考助は<地の宝玉>の神力の状態をチェックしている。
 元々神力を使って強化されているようなら、そもそもミツキの案は使えない。
 幸いにして、神力での強化はされていなかったので、考助の手を入れられる余地があることが判明した。
 ただ、問題はその強化の方法だ。
 強化する方法は、宝玉を強化したアイテムに埋め込み全体的に強化をするという案と、宝玉そのものに神力を付与して強化する方法がある。
 そのどちらの手法を取るのかによって、そもそもの目的が達成できるか変わってくる。
 普通に考えれば、宝玉自体を強化したほうがいいのだが、その強化で妖精の力を受け入れられるかどうかが微妙だったのだ。
「あ、そうか。だからこそのヴァミリニア城なのか?」
 ヴァミリニア宝玉とヴァミリニア城は、必ずセットで存在している。
 成長するための器とするには、宝玉自体は小さすぎて無理がある。
 勿論詰め込みをすればできなくはないのだが、それよりは外装とセットで強化する方が安定して強化できるのだ。
 ヴァミリニア城自体もかなりの力がある城なので、何か関係あると考えていたのだが、そういう事なら納得できる。
「うーん。駄目だなこりゃ」
「まだ何か他の方法がありますよ~、きっと」
 諦めた考助を見たピーチが、勘違いをして慰めてくれた。
「ああ、ゴメン。そうじゃないんだ」
 一言謝ってから先ほどまでの考えを話した。
「・・・という事は、ヴァミリニア宝玉を詳しく調べると、なにか分かるのでしょうか~?」
「わかるというか、参考にできると言ったところかな?」
 なぜ前から調べてなかったんだと思ったが、そもそもそんなことを考えたこともなかった。
 だが、今ならヴァミリニア宝玉の仕組みもある程度理解できるかもしれないという期待もあった。
 本人はまだ気づいていなかったが、道具作りの神の一柱として着実に歩んでいくことになる考助であった。
道具作りはあくまでも現人神としての一面です。
メインとして知られているのは、やっぱりステータス表示になります。
・・・今のところは。
ただし、上層部には既に道具作りの面も知られつつあります。
+注意+
特に記載なき場合、掲載されている小説はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている小説の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による小説の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この小説はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この小説はケータイ対応です。ケータイかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。
小説の読了時間は毎分500文字を読むと想定した場合の時間です。目安にして下さい。
↑ページトップへ