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塔の管理をしてみよう 作者:早秋

第13章 塔をさらに増やそう

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6話 今後の方針

 ゆっくりとくつろいだ後は、ワンリに連れられて狐達の様子を見ることにした。
 周辺の塔の攻略で、その間はまったく様子を見に来ることが出来なかったためだ。
 第八層、第十層、第四十七層が、現在狐達がいる階層になっている。
 そのうち第十層は、長期間の様子見をしていたため狐達の成長が無いことは分かっている。
 第八層と第四十七層の狐達は、召喚で増やしてはいないのだが、数が増えていた。
 勿論、自然交配によって増えたのだ。
 残念ながら、人間の様にどのカップルから生まれているのかは、はっきりしていないので、交配によって進化種がどの程度生まれるのかは正確には分からない。
 とは言え、ある一定数は元々進化種として生まれているようだった。
 進化種同士の交配で必ず進化種が生まれると分かれば、そこから進化種を増やしていくこともできるのだが、そこまで管理する気は無かった。
 第八層と第四十七層の進化種は、生まれて来たものを別にしても数が増えていた。
 当然第四十七層の方が進化種が多くなっている。
 以前考察したように、やはり周辺のモンスターが強い方が、進化する確率が高いようだった。
 第八層が五割程度が進化種になっていて、第四十七層では七割近くが進化種になっていた。
 残念ながら、新しい種に進化している個体はいなかった。
 新しい設置物を設置しているわけでもないので、当然だろう。
 そんな狐達の様子を見た後は、今度はワンリを伴って、ナナのいるはずの場所へ向かった。

 ナナがいたのは、第八十一層だった。
 実験的に高レベル層に狼達を置いてたのだが、特に不測の事態が発生するわけでもなかったので、そのままにしていた。
 狐達と同様に、周辺の塔を攻略中は来れなかったので、久しぶりの訪問になる。
 第八十一層には、予想通りナナがいたので、考助が来たと分かった彼女が、いつものように突進してきた。
 流石に突進してきた瞬間は、小型犬程の大きさになっている。
 ナナもきちんと学習しているのだ。
 ひとしきり考助の顔を舐めたナナが、満足したのかようやく離れた。
 四つの塔を攻略するのに、二か月近くかかっているので、その間全く会えなかったのだから、ある意味当然の反応だろう。
 当然ながら舐められている間は、考助も十分モフモフさせてもらった。
 その様子を人型になったワンリが羨ましそうに見ていたのに気付いたのは、一緒についてきていたコウヒだけであった。
 しばらく放置していた第八十一層だが、狼達の数が増えていた。
 考助やメンバーが増やしたわけではない。
 ナナが他の層から連れてきて増やしたのだ。
 その分他の層には、灰色狼を召喚しているとのことだった。
 他の層に召喚をしたのは、ナナが管理層へ出向いて、コレットやシュレインがいるときは彼女たちに頼み、いないときはワンリに頼んでいたとのことだった。
 そうした話を、ナナとコウスケの間に立って通訳しているのは、ワンリである。
 第八十一層の戦力が充実したおかげで、ナナが常駐していなくても約百頭の狼達を養えるだけの勢力圏は確保できているそうだ。
 ついでに、新しい進化種が増えていた。

 固有名:エイル
 種族名:白狼頭
 固有スキル:遠吠えLV6 体当たりLV7 噛みつきLV7 威嚇LV6 集団行動LV6 妖精言語 風魔法LV6
 天恵スキル:統率LV7 大神の欠片(満月)体長変化 
 称号:考助の眷属 大神の一族

 ナナの<白狼神>だった時に比べて、スキルレベルが若干低いが、それでも十分な強さがある。
 他にも減っているスキルや称号があるが、それはどちらかというとナナ固有の物なので、しょうがないだろう。
 それよりも<白狼頭>になっているのは、一頭だけではなく全体で五頭もいた。
 こちらの方が、戦力的には大きいだろう。
 何より今後も他の狼達が、<白狼頭>になる可能性もある。
 <白狼神>が出てきていないのは、残念と言えば残念だが、とは言え十分すぎる結果だろう。
 これだけで第八十一層に狼達の拠点を作った意味がある。
 流石に<白銀大神>となっているだけあって、ナナの狼達の管理能力は半端ない。
 はっきり言えば、狼達はナナに全て任せてしまっても大丈夫な状態になっている。
 世界樹のある層と、ヴァミリニア城がある層が無くなったアマミヤの塔では、間違いなくこの第八十一層が一番の稼ぎ頭になっていた。
 流石に周辺に出てくるモンスターが上級モンスターだけあって、一頭倒すごとの神力の量が他の層に比べて段違いなのだ。
 更に拠点に近づいてくるモンスターを討伐しているだけでも一日数頭から十頭近くの量になるようだった。
 勿論近づいてくるモンスターを討伐するだけでなく、周辺へ狩りも行っているようだった。
 それだけの量の上級モンスターを討伐していれば、当然神力も稼げるということになる。
 第八十一層の狼達が、今のアマミヤの塔の収入を支える大黒柱になっているのであった。

 ♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦

 そんなわけで、狼達の層を確認したのだが、間違いなくアマミヤの塔では狼達が一大勢力になっている。
 数で言えば、当然ヒューマンが多いのだが、神力の稼ぎは断然狼達だ。
 勿論、第八十一層の稼ぎが大きいわけなのだが。
 かと言って、簡単に狐達を高ランク層へ移すわけにもいかない。
 というより、今すぐ何としても神力を稼いで設置しなければならない物があるというわけでもない。
 世界樹とヴァミリニア城が別の塔へ移動したおかげで、アマミヤの塔をどう管理していけばいいのか、方向性を失ったところもある。
 考えてみれば、そもそも最初はモフモフしたいという動機だけで狼や狐を召喚したので、方向性など考えていなかった。
 周辺の塔をすべて手に入れる前に、そう言ったことをもう一度考えてみることにした。
「・・・・・・と、いってもなぁ・・・」
 思い付きで考えたことなので、どうすればいいのかが全く思い浮かばない。
「また、変な方向に考え込んでるわね」
 悩む考助に、ミツキがそう言って来た。
「変、なのかな?」
「いや、流石に私でも何を考えてるかは分からないわよ。でもそう言う顔をしているときは、大抵碌でもないわよ?」
 考助は、思わず頬を撫でた。
「あー、いや、うん。今後の塔の方針でも決めようかなって、思ってね。でもなかなか思いつかなくて」
「今のままじゃダメなの?」
「何の目的もなく惰性で管理してたらダメかなって思ってね」
「変にそう言った物を決めないほうがいいと思うけど?」
 ミツキの忠告に、考助は目を丸くした。
「え? そうかな?」
「そうよ。今までの管理だって、最初はほとんど思い付きと行き当たりばったりじゃなかった?」
「う・・・言われてみれば確かに」
 計画的に設置したものなど、村を作る、という事と狼の召喚陣を設置したことくらいだろうか。
 あとは、流されるままに管理していた気がする。
「変に計画とか立てても、そこからずれたら結局同じことになるんじゃないの?」
「・・・それも、確かに」
 考助は、がっくりと首をうなだれた。
 結局のところ塔の管理を、計画的に行うというのは無理なのだろうか。
 そもそも塔の管理と言っても最終的な目的は、得る神力を増やすことなので、一つの方向性にこだわることは必要ないのかもしれない。
 しばらくの間、未練たらしく考え込んでいたのだが、結局良い案は思い浮かばず忘れることにした考助であった。
後半は長々と考助が自問していましたが、結局のところ今まで通りに行く、ということに決まりましたw
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