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塔の管理をしてみよう 作者:早秋

第12章 塔を増やそう

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2話 北東の塔

 セントラル大陸の残りの塔を攻略するために、管理層から旅立った考助達だったが、最初の塔の入口へは一瞬で着いた。
 塔の機能の一つである転移を使ったのだ。
 セントラル大陸であれば、どの場所でも自在に転移できるので、有効活用したのである。
 塔の場所は、アマミヤの塔を中心にすると北東辺りにある塔を、第一の攻略目標にした。
 そこから順番に時計回りに攻略していく予定だ。
 ついでに、この攻略メンバーにわざわざフローリアを入れたのは、アマミヤの塔から離したいという目的もあったのだが、別の目的もあった。
 どうも最初の時の影響があるのか、フローリアは考助やコウヒ&ミツキに遠慮している部分が感じられていた。
 他のメンバーから離れて、そう言ったところが解消されればと思ったのだ。
 考助にしてみれば、あの時のことなど今ではまったく気にしていない。
 コウヒやミツキもそうだろう。
 今のフローリアは、当時の時と比べて人を見下すと言ったところがなくなっている。
 管理層には決まったメンバーしか来ないからそう感じるだけかもしれないが。
 折角なので、そう言った固さが取れてくれればいいと思って、攻略メンバーとして選んだのだ。

 そんなわけで考助たちは、今は一つ目の塔の門の前に立っていた。
 いつまでも眺めていてもしょうがないので、さっさと中に入る。
「・・・・・・え?」
 中に入った考助は、最初にそう声を漏らした。
「どうしたの?」
 考助の異変(?)に気付いたミツキが、そう聞いて来た。
「いやだって、普通のダンジョンじゃない?」
 アマミヤの塔の時と違って、普通の土壁で囲まれた広間のような場所だったのだ。
 きちんと天井があるのに、光がどこから来ているのかは分からないという、ファンタジー的不思議はあったが、ごく普通のダンジョンである。
 いやもちろんアマミヤの塔にもダンジョン階層はあったので、こういったことも当然予想することは出来た。
 だがどうしてもアマミヤの塔の時の印象が強かったので、拍子抜けしたともいえる。
「ええと・・・コースケは何を言っているのだ?」
「ああ、アマミヤの塔のイメージが強いから、戸惑ったのでしょう?」
「そうなんだけど・・・ええと、フローリアの塔のイメージってこれ?」
「言っている意味がよくわからないが・・・私が知っているのは、小部屋があったり通路があったりするのが普通だな」
 フローリアは、以前いた大陸の塔の話を思い出しながら続けた。
「むしろ、塔のはずなのに、普通の空間が広がっているアマミヤの塔が普通じゃないと思っていたが?」
「・・・・・・そうだったのか・・・」
 考助にしてみれば、一発目の塔がアマミヤの塔だったので、むしろこの世界では、ああいったタイプが普通だと思っていた。
 また余計な所で、自分の非常識さが露呈した。
「まあ、いいか。とりあえず気を取り直して、攻略始めよう」
 考助のその一声で、ようやく北東の塔の攻略がスタートしたのであった。

 ♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦

 北東の塔は、最初から最後までいわゆる〇ィザドリータイプのダンジョンだった。
 モンスターは当然として、罠や宝箱もあった。
 当然ながら、ツートップ二人にあっさりと片づけられていったわけだが。
 フローリアは、その様子を多少呆けながら見つつ、何のために自分が来たのかと呟いていたりした。
 この塔に来る前に、フローリアは飛龍に乗る訓練をしていたのだが、少なくともこの塔で役立つことは無かった。
 結局足で攻略することになったのだが、各階層はアマミヤの塔程の苦労はしなかった。
 何故かと言うと、一層一層の広さが狭かったのだ。
 もっとも、狭いと言ってもアマミヤの塔と比べて、という注釈がつくのだが。
 飛龍という移動手段が使えないために、アマミヤの塔よりも広さが狭いと言っても、各階層の攻略はそれなりに時間がかかった。
 といっても、一日二、三階層のペースで進むことは出来たのだが。
 普通であればあり得ない程のペースだったのだが、そこはチート二人がいるパーティである。
 さっさと魔法で門を探り出し、その位置に一直線に進み、と言うのを繰り返してさっさと攻略していった。
 北東の階層が何層あるのかが問題だったのだが、流石にアマミヤの塔ほどは無いだろうと、根拠のない仮定の下攻略が進められた。
 結局、予想通り百層もあるなんてことはなく、第三十層で終わりとなった。
 第三十層の門を稼働した先で、ある意味でお馴染みの光景が広がっていた。
 その部屋には、魔力・聖力・神力のクリスタル三点セットに加えて、塔運営制御盤が設置してあった。
 それを確認したところで、この北東の塔は第三十層構成だということが分かった。
 さっさと制御盤に近づいて、アマミヤの塔の時と同じように登録まで行った。
 登録自体は、アマミヤの塔の時ほどの時間はかからなかった。
 その理由は登録作業の間に判明した。
 アマミヤの塔で既に登録していたので、既存の支配者として新規登録する分の作業が減っていたのだ。
 代わりに、北東の塔をアマミヤの塔と連携するかの確認が増えていた。
 すぐに連携することを決めて設定を行った。
 ちなみに、最後に塔の名前を決める設定があったのだが、さっさと北東の塔と名付けた。
 理由は単純で、名前はいつでも変えれると分かっていたからだ。
 アマミヤの塔では特に変える必然性が無かったので、変えることは無かったのだが、一度試してみたら出来たのですぐに戻しておいた。
 そのことが分かっていたので、分かり易く北東と名付けた。
 ・・・その場で名前を考えるのが、面倒だったということがあったのも理由の一つなのだが。
 登録完了して、名前を付けた段階で、この場をコウヒとフローリアに任せて、考助はミツキと共にアマミヤの塔の百合之神社へと転移してすぐに管理層へと向かった。

 しばらくぶりに現れた考助に、管理層にいたメンバーは驚いたが、同時に喜んでもいた。
 管理層に戻った考助は、すぐにアマミヤの塔と北東の塔の管理層の転移門が結べるかを確認した。
 結論から言えば、転移は可能だった。
 アマミヤの塔と北東の塔の関連付けが終わった段階で、相互間の転移門も移動可能になっていたらしい。
 わざわざ百合之神社を経由する必要が無かったわけだ。
 先に確認しておけばよかったと、考助は落ち込んだが今更である。
「それで? 攻略は終わったかの?」
「うん終わったよ。階層数は少なかったけど、ちょっと攻略に手間取ったね」
「え? 出てくる敵、強かったの?」
 コウヒとミツキが二人そろっていて、モンスターの討伐に手間取ったというのは考えづらい。
 だからこそのコレットの疑問だったのだが、考助はそれに首を振った。
「いや。ここでいう第五十一層みたいな階層がずっと続いていたから、攻略に手間取った。
 しかも各部屋もこっちと比べると小さめで部屋数が多かった。だから階層自体は狭くても時間が余分にかかった感じかな?」
 そもそもこんな短時間で一つの塔を攻略すること自体常識外れだったりするのだが、相変わらずその辺の常識に乏しい考助である。
 メンバーたちはそれに気づいているが、あえて放置している、というより一々指摘すると突込み役が足りなくなるので、既に諦めているのだ。
 そんなことを繰り返していたら、いつの間にか現人神になってしまったという事実もあったりするのだが、それには気づいていないメンバーたちであった。
と言うわけで、さくっと一つ目の塔を攻略しましたが・・・。
攻略日数をあえて具体的には書きませんでした。
ちなみに、土壁壊して突き進むパターンは使っていません。
一度やりましたが、天井が崩れてきて生き埋めになりそうになったと言う隠れエピソードがありますw

2014/6/21 誤字脱字訂正
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