~ついに終了!? 間之スポ表彰式。~
皆さんがこれを読んでいる頃に私はここにいないー。
でもでも大丈夫です。一週間後に帰ってきますから!!
15:30、開会式の会場に皆が集合する。
「今回の間之スポもかなり激闘だったじゃん!!」
「特に最後のなんてすごかったよ赤井君ー」
「いやいややばかったぜ。こっちが冷や冷やした」
「……私もあれくらい……、大立ち回りしてみたかった……」
あまり参加できなかった染山、十島、藤崎、天音が興奮して話しかけてくる。
「よく頑張ったわね、紅」
「ありがとー、篠崎」
紅は篠崎に抱きついていた。
「あ、ちょっと待ちなさい。相馬」
篠崎は紅に抱きつかれたままで相馬に話しかける。
「どうかしましたか?」
「今回はよく頑張ったじゃない」
よく頑張ったわねと呟いて、紅を離す。
「ご褒美」
篠崎がそう言って相馬に抱きついた。
「な、何を――――」
「何どぎまぎしてるのよ、アンタらしくない」
そういい終わる頃には、既に篠崎は腕を外していた。
「はいはい整列整列。今からわしが結果発表するから、少しぐらいわしの面子を保たせてくれよ」
ハッハッハ、と笑いが起こりながら、全員が静かに整列する。
「ではこれより、結果発表と表彰式を行います」
司会の声で、校長が朝礼台に立った。
「みんな、よく頑張った。その姿はわしも感動できるところが多々あったぞ。楽しんでくれたと思う。では結果発表だ」
全員結果は分かっているが、それでも生唾を飲み込む。
「白組、30542点」
白組の点を言い終わった頃には、泣き出すものもいた。
「紅組、31468点」
『やったぜぇぇぇぇ!!!!』
紅組の全員が沸き立つ。
「あー、静粛に静粛に。という訳で表彰を行うから。紅組団長、高原衣、前へ」
「はい」
静かに高原先輩が朝礼台の傍に行く。
「えー、紅組の功績をたたえて、ここに優勝旗と賞状を授与します」
何か説明が適当だな。
「よく頑張った!!」
校長は肩をバンバンと叩く。
「とりあえずは以上だ。まだ間之スポは終わってないからな」
え?
そこで首をかしげたのは俺だけだった。
まだ、終わってないのか?
何か残っていただろうか。
表彰式が終わるまでは間之スポだ、的なノリ?
「では、皆配ってくれ」
校長のその声で、先生方が何かを列に配る。
「何だこれ」
それは腕時計だった。
皆も訳が分からずどよめいている。
「忘れてないよな、皆!! 明日のスペシャルイベントまでは間之スポだぜ!!」
そうだった。
スペシャルイベントがあったんだった。
競技の発表も無く、すっかり忘れていた。
「では皆さん、その腕時計型の機械をつけてもらいますか?」
司会の声で、みんながそれを付ける。
すると、画面が急に明るくなりスロットのように何かの文字が回転し始める。
それは急に止まると、ある文字が出た。
「警察?」
赤井の腕時計には警察、という文字が浮かび上がっていた。
「私のも警察ね」
紅のも見せてもらったが、やはり警察のよう。
「あら、私も紅や赤井君と同じようね」
後ろから篠崎の声も聞こえる。警察のようだ。
「どうやら私は泥棒のようですね」
「そうじゃん!!」
「皆と、同じー」
「私も……、泥棒……」
「お、天音と同じか?」
相馬、染山、十島、天音、藤崎も何とかコミュニケーションをとっている声が聞こえる。(まだ全員が並んでいるので、少しコミュニケーションは大変)
って、あれ?
警察と泥棒?
他の声は聞こえない。この二つのようだ。
まさか。
「スペシャルイベントは全学年合同、けいどろ大会を行いたいと思います!!」
ついに、ついにここまでやってきました。スペシャルイベントけいどろ編。
これがやりたくて間之スポ編をやったと言っても過言じゃない(過言だよ)。
おそらく、このけいどろ編でSkills Cross ~Another Life~は終了するでしょう。
そして、新章にして最終章が幕を開けるのです!!
全ての謎はその新章で明らかに!!