~料理人同士は、静かに闘志を燃やしあう。~
ごめんなさい、一ヶ月ぶりですね。
更新が遅れてます……。
年末年始は、『雨宮高校の不思議な話。』とか新作の『Story of My Life.』とかに気をとられてまして……。
でもいい加減に終わるなんてことはありません!!
これからは二日に一回、ぐらいの更新ペースで頑張ります。
6月25日(土)、間之崎学園。間之スポ、二日目。
この日も熱い戦いが繰り広げられたが、やはり花形はこれだろう。
騎馬戦争。
正午、12:00から15:00の三時間かけて行われる騎馬戦争は、戦争の名に恥じぬほどの得点を誇る。
現在紅組12638点、白組11342点。
俺達の紅組がリードこそしているが、この騎馬戦争の結果如何では簡単にひっくり返る。
騎馬戦争のルールは簡単だ。
試合終了条件は時間切れか、大将がやられること。
歩兵、騎馬兵、副将、大将があり、それぞれがそのチームの帽子をかぶっている。
それを捕られた時点で敗北、退場となる。
歩兵は100pt、騎馬兵は500pt、副将は2000pt、大将は5000pt。まさしくインフレである。
だからこそ、どちらも油断できない。
退場になった選手も、大将でなければ30分経つことで戦場に復帰できる。
それがいい事か悪いことかは分からないが。
「では、今回の騎馬戦争。実況を勤めさせていただくのは、総合実況。繰村語でございます」
「解説は、音無有木でーす」
この人達は確か、障害物マラソンのときの人達だったな。
それだけ、メインイベントだってことだろう。
「ではでは、今回のチーム紹介をいたしましょう。紅組はあの生徒会長、高原衣さんが大将を控え、そうそうたるメンバーが揃い踏みしています」
「生徒会長以外にも、目を見張る面子が揃っていますよー」
「では、インタビューをしてみましょうか。上山さーん」
実況の人が急に誰かにカメラを回した。
するといきなり画面が変わって、俺達のチームの前に。
「紅組大将高原さん、今のお気持ちは?」
「やれることをやるだけ、それ以上でもそれ以下でもない」
「非常に落ち着いている様子です!!」
どうやらインタビュアーがいたようで、高原さんにインタビューをしていた。
「赤井、作戦は聞いたわね」
「そりゃ、ここで集まって皆で話したんだからな」
俺達はこの少し前に、高原さんに作戦の全容を聞いている。
高原さん曰く、「こういういきなりの策ってのには向こうも対応しづらいだろうからな」だそうだ。
というか、策が相手に読まれることまで想像してるのか。
「では、次に白組の方です。白組はやはり生徒会長の威圧に押されたか、現在少々ポイントで劣っています。ですが、まだまだ分かりませんよ!! では大将白樺美紀さんにインタビューしてみましょう」
また先ほどのように画面が変わる。
「白組大将白樺さん。今のお気持ちは?」
「やれるだけのことはする。相手が油断しているならそれは大いに結構だけれど、そんなことあの生徒会長にあるわけないでしょうしね。全力でお相手するわ」
「なかなか静かな闘志を燃やしておりますよー」
白組もなにやら不思議な熱気を纏っていて、油断は出来ない。
「では、今回のステージをご紹介しましょう!!」