~全員集合、学年種目開催!!~
「赤井、もうすぐ学年種目、クラス対抗の競技の時間よ」
「もうそんな時間か」
出店を回っていると意外に時間が経っていたようで、もうすぐ学年種目の時間だった。
「流石ね、相馬」
「お褒めいただき光栄です」
その時、相馬と篠崎は競技を終えたのか、こっちに向かって歩いてきていた。
「あ、相馬君。どうだったの?」
紅が聞く。
「それがさ、意外に速くてびっくりしたわ。ごぼう抜きで一位とったもの」
「紅さんに比べればそれほどでもありませんよ」
どうやら相馬は徒競走で一位をとったようだ。
「みんな、次は学年種目だから、気合入れていくよ!!」
『おー!!』
紅の掛け声に、皆があわせた。
学年種目:棒倒し。
自分の陣地にある4,5mほどの棒を倒されてしまうと負け。制限時間は10分。棒は三本あり、制限時間までに棒が生き残っていた本数でも勝敗が決まる。
棒を守る人と攻めに行く人のバランスが肝心。
らしい。
種目の説明を受けた後で、ある紙が配られた。
「これは……。配置と役割が決まってんのか」
その紙には戦闘場と棒の位置、そして名前がサッカーよろしく色々な場所に書かれてある。
「赤井は迎撃担当ね。敵の攻撃を防御する」
「そういう紅は遊撃手か」
「まぁ、基本は攻撃だけどね」
「俺は防御か、天音は攻撃。ま、頑張れよ」
「……不安……」
「相馬は攻める方なのね」
「篠崎さんは遊撃手パターンですね」
配置と役割について話し合っていると、染山と十島も戻ってきていた。
「やっと俺達の競技か、暇だったじゃんよ」
「頑張るよー」
クラスのみんなも徐々に集まり、会場へ出発することになった。
「紅、さっきのマラソンでの借りは返させて貰うぜ!!」
途中で対戦クラスである2ーBと会った。
そこで嵐山が紅に向けて指を指してきた。
「まだ懲りてないみたいだね、私もまだまだ大丈夫よ?」
よく考えたら、さっきマラソンを走ってきたとは思えないほど元気だな、紅。
「流石はあの桜さんの妹ってことなのかな……」
そして俺達は、学年種目、棒倒しへ。
次からは棒倒し!!