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Skills Cross ~Another Life~  作者: 敷儀式四季
間之スポ編
23/144

~間之スポの準備は激化する。~

ようやくやりたかった間之スポ編にゆっくりと突入しました!!


ちなみに、もったいないのでちびちびと読んでいたBACCANO! 1932-Summer man in the killerが読み終わりました。


まさか●●が××で▲▲が■■だとは……。(自己規制)

 5月25日(水)、間之崎学園の休み時間。


「なぁ相馬、一番一般人のテンションに近いお前だからこそ相談するんだがな? “間之スポ”って一体何なんだよ」


 昨日色分けが発表されてから、普段もうるさい学園が更にうるさくなっている。

 というよりは、浮き足立つというか熱気というようなむずがゆい感覚が校内に溢れている。


「そうですね、運動会と祭りと激しさを熱で溶かしてかき混ぜた感じといえば分かりやすいんでしょうか。そもそも、“間之スポ”というのは“間之崎スポーツカーニヴァル”というのが正式名称なんですよ。この行事は全校、つまり幼稚園児から大学生までが全員参加する大掛かりな祭り、いや、うたげにも近いものなんです。だからこそ、こんな風に燃えているのかもしれません」

 相馬は周りのテンションには流されず、今も冷静でいる。


 なるほど、全校を挙げての祭りという訳か。


 俺が元々通っていた学校の運動会のテンションを煮詰めたところだな。


「この“間之スポ”ではまずクラス対抗の競技と個人からの選抜があります。そして、幼、小学生のグループでの争い、私達を含む中、高校生のグループ、大学生のグループでそれぞれ分かれてしのぎを削る戦いをします。全工程は三日間という壮大な運動会なんです。とはいえ、最後の一日は全学年全生徒対応の()()()()()()()()()がありますが」

「スペシャルイベント?」

「えぇ。だから実質は二日なんですけどね。このスペシャルイベントは間之スポが始まる前々日から当日くらいまで分からないようになっていますから、対応は不可能なんです。去年は確か改良版鬼ごっこだったと思います。鬼の数が時間と共に増えて、鬼にタッチされればその人はアウトとなって鬼になるという」

「ま、お楽しみって事か。しかし、去年の話を聞くとまるで大掛かりな遊びだな」

 一体どんなイベントなんだろうか。


「はーい、皆さん座ってください♪」

 そうこうしているうちに、担任の富士先生が教室に入ってきた。


「今日のHRはちょっと大事なことを決めなくちゃならないんですよ。間之スポの競技決めでーす!」

 いつもどおりのハイテンションで富士先生は喋る。


 そして今回は喋りながら黒板に色々と書いていく。


 綱引き、玉いれ、棒倒し、徒競走と、意外にも普通の競技が並んでいく。

 だが、その下にはLEVEL2以上やLEVEL無制限などが並んでいた。


「赤井はどれにするの?」

 隣の紅が聞いてきた。


「その前に、あのLEVELってのは何なんだ?」

 まるでゲームみたいだ。


「あれは簡単に言うなら参加条件よ。赤井は知らないと思うけど、私達才能者には特異性(RANK)っていうのと自在性(LEVEL)の二つがあらかじめあるの。それは生徒証の裏に記載されているわ。ちなみに、RANKはFからSSSまで、LEVELは1から7まであるわ。」

「んー、どれどれ。あ、あった」

 財布から生徒証を取り出して裏返してみると、“RANK SSS LEVEL U”と書かれていた。


「……流石赤井ね……。RANK SSSなんて見たことが無かったわよ」

 横から覗き込んでいた紅が仰天した。


「これ、そんなに凄いのか?」

「えぇ。Bでもいいほうなのに、そんなもの見たことが無いわ。私はC-ね。あの生徒会長ですら“観察者”はRANK A+だったはずだわ」

「ま、確かにこんな才能は見たことが無いしな。ところで、LEVEL Uってほうは一体どういうことなんだ? 普通数字じゃないか?」

 何故かアルファベットが並んでいる。


「それは“測定不可能(unaltered)”の頭文字から来ているのよ。赤井とかの才能は鍛えようが無いものだからそういう風に書かれるの」

 

 俺の“才能帰却(スキルキャンセラー)”はこれ以上、上を望めない。


 主人公には到底向いてないような才能だな。


 上を望めないって。


「ちなみに競技の下に書かれてある才能のLEVEL以上じゃないと出れないって意味だから。赤井は“測定不可能者”だから、どこでも選べるわよ」

「そうか……。どうせどの種目も才能がありになるんだろ?」

「当たり前じゃない」

「だったら、一番迷惑の掛かりそうに無いのは個人種目でもある徒競走か、一騎死んでもある程度問題のない騎馬戦ぐらいかな」

「あ、赤井、騎馬戦に出る気……? 凄いわね、尊敬する」

「?? 騎馬戦がなんかあるのか?」

 一体今の紅の驚きはなんだったんだろう。


「おい!! 赤井が騎馬戦出るってよ!!」

 さっきの話を盗み聞きしていたのか、前にいた柳城という男子がクラス全員に言う。


「凄いな赤井!!」

「マジで!?」

「それをチョイスするか!?」

「怖いものしらずっていうか……」

「流石英雄とまで言わしめた男!!」


 この空気はやっぱり通常の騎馬戦とは違うのか?


 頼むから誰か教えてくれ!!


 そう思って相馬(染山や十島じゃ話にならないので)の方に助けを求めるが、ハァと深い溜息をついて首を横に振るだけだった。


 何がおかしいのかと黒板を見てみると、参加基準のLEVELのところに4以上と書かれていた。

 そしてその横には『この競技に限り、RANK B+以上でも構いません』とも書かれていた。


 他の競技の上限がLEVEL1以上や、高くてもLEVEL3以上だというのに、その上を行っていた。



「嫌な予感しかしねぇ」

 とはいえ、このクラスの空気のことだ。今更変えることも出来ないと判断し、もうこのさい諦めることにした。

とまぁ。

読み終わると少し空しくなりますよね。

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