表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Skills Cross ~Another Life~  作者: 敷儀式四季
間之スポ編
100/144

~紅VS高原、いいように遊ばれる。~

 祝100話、おめでとー!!


 これでSkills Crossから数えれば220話を突破したってことですねー。


 ……意外に長くなってますね。

「俺を捕まえてみな。心配するな、一人でも捕まえられたら全員アウトにしてやる」

 笑ってウォッチャーを指差す。


「どうして二人ともウォッチャーを持ってるんですか?」

「もともと俺はウォッチャーを五個もらってんのさ。さっきも言ったが、一つでも触れられたらアウトにするって制約つきでな」


 そうか、高原さんが試合直前まで、皆の前でウォッチャーをつけているところを見せなかったのはそういう理由があったのか。

 いつもなら手を掲げてパフォーマンスくらいするはず。説明のみに徹するなんて、高原さんらしくなかった。赤井の違和感、胸騒ぎってのも、これだったのかな?


「捕まえられるなら、捕まえてみな」




 そして、二人の戦いが始まった。

 戦いと言うほどではない、本来圧倒的に高原が不利な戦いのはずだった。


 が。


「どうしたの? 紅さん、まだへばるときじゃないぜ?」

「ちょ、ちょこまかちょこまかと……」


 紅がダッシュで翔ける。


 大砲のようにはじけ跳ぶ紅だったが、高原のウォッチャーに触れる直前でどうしても避けられてしまう。

 高原の直前で踏み切って動きに対応しようとするが、それすらも読まれているようで、足の動き、手の動き、全てが避けられてしまう。


 高原は、息一つ切らしていなかった。


 全てが、高原の策だった。


 二人のうち一人でも倒せれば勝ち、という状況、聞こえだけで言うならば圧倒的に紅の優勢だ。


 聞こえだけで言うならば。


 紅はこの相対で、気づき始めていた。


(二人って、邪魔!!)


 どうしても攻撃する際に、標的が二人であると迷いが生じてしまう。

 その上注意を二人分にしなければいけない分、一人の方がよりやりやすいほどだ。


 そのうえ高原には“観測者(オブサーバー)”という別の才能がある。


 この才能は分身である方にも引き継がれるため、簡単に言えば二人で紅の動きをこと細かく観察しているのだ。

 高原の“観測者”は、周り全体を俯瞰でみるバージョンと、もう一つがある。


 “個人観察モード”ど呼ばれるバージョンだ。相手の視線の移動、動きの癖、筋肉の移動、重心のずれ体力、汗の量、息の上がり方――――――を徹底的に観測し、動きの先読みまで行う才能。“個人観察モード”とは名ばかりで、本来は数人まで大丈夫なようだが今回は2対1で闘っている。


 観察力はほぼ最大と言ってもいいのだ。


(考えろ、この状況で勝てる方法を!! 高原さんを唸らせる方法を!!)


 高原さんはウォッチャーを幾つ持っているかは知らないが、インフレさせるような人ではない。そうしてしまえばけいどろ大会がつまらないものになるからだ。


 今、二人を封じている。

 それは事実だ。


 後、“もう一人の自分”は何人いる?


 あれ?


 今、一瞬何か閃いたような……。


「どうした? 頭抱え込んで。無駄なこと考えずに、どんどん掛かって来い!!」

 随分と好戦的な高原先輩だ。


 性格だ、と言ってしまえばそこまでだが、高原先輩は熱い人だが、同時に冷静にも考えられる人だ。


 何故私たちは闘っている?


「……分かりました、貴方が困る、最悪の答え」

「どうしたの?」「そんなものあるの?」

 高原さん×2が首をかしげる。


「私は貴方と、戦いません」


 それが、私の答えだ。

 後報告ですが、Skills CrossのほうのジャンルをSFに変えておきました。


 学園があんまり無かったですしね。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ