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【悲報】現代ダンジョン時代、俺の職業がLv.1チンピラ【詰み】  作者: 道雪ちゃん


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対策、成長

ゆるゆると書いてます。

変なところがあれば都度ストーリーに関わらない程度に直しております。

 新宿、歌舞伎町の喧騒。


 ネオンがギラギラと街を照らす中、ひよりと涼の二人は、探索者たちの間で「玄人好みの名店」と噂される銃器専門店『バレット・アームズ』の重厚な扉を押し開けた。


 店内は火薬とオイルの匂いが立ち込め、壁一面には魔力を媒介とする特殊な魔銃器が並んでいる。


 店員は、一見すると年相応の大学生に見えるひよりの来店に、最初は軽い接客で済ませようとしていた。


 しかし、ひよりの背後に音もなく立つ涼の、深淵のような鋭い視線に射抜かれた瞬間、背筋に冷たいものが走った。


 この青年は、ただ者ではない――。


 「……いらっしゃいませ。どのようなものをお探しで?」


 冷や汗を拭いながら問いかける店員に、ひよりはいつもの穏やかな、けれど有無を言わせぬ「圧」を無自覚に放ちながらニコリと笑った。


 「魔力が無くても使えて、とにかく威力がすごいやつをください。使い勝手が悪かったり、癖が強くても大丈夫です!」


 物理耐性を持つスライムに苦戦した昨日の神楽坂10層。


 その悔しさが、ひよりに新たな武器を求めさせたのだ。


 店員がいくつかの候補を並べる中、軍団の副官としてひよりの適性を誰よりも理解している涼が、棚の最奥に鎮座する一挺の魔銃を指差した。


 「ボス、これなどはどうでしょう。MPを直接弾丸に変換し、特殊な魔導回路で増幅して放つ、特注のラージオート……。見た目こそデザートイーグルのようですが、反動が凄まじく、並の探索者では一発で手首が持っていかれると言われる呪物に近い一品ですが」


 「……あ、それ、すごくいいね! 頼もしいよ。これにする!」


 ひよりは銀色に輝くその重厚な魔銃を手に取り、掌に伝わる確かな重みを確かめるように満足げに笑った。


 店員は「正気か?」という顔をしたが、ひよりの瞳に宿る静かな闘志を見て、何も言わずに領収書を切った。



………



 翌日、ひよりは世田谷ダンジョンへ向かう。


 到着した頃には19時と遅くなってしまっていたが、一つでもレベルを上げたいと考えていた。


 時間がない中、転移石で5層に転移したひよりは二手に別れ、モンスターにとっては死神の行軍を行った。


 そして、8層のフロアボスを倒した時点でレベルは48となっていた。

 

 「目標のレベルアップが完了したね。よし、これで殲滅しながら5層の転移石まで戻ろう」


 後は神楽坂で……と、キング・メルトスライムを討伐する計算をしながら地上階へと戻った。



………



 翌日、神楽坂ダンジョン。


 10層の雪辱を果たすため、ひより組は再びその地を踏んだ。


 今回も効率を最大化するため、前日と同じく2チーム分割による「殲滅レベリング」を敢行する。


 「涼、左ルートの指揮は任せたよ。俺は右から行く」


 「了解です、ボス。野郎ども、ボスの背中に恥じない戦いを見せろ! 遅れを取る者は直参の俺が許さんぞ!」


 「「「オウッ!!」」」


 涼の怒号に近い一喝が響き、影の軍勢が二手に分かれて暗闇へと消えていく。


 ひよりは自身のチームを率い、昨日苦戦した物理耐性持ちのスライムが蠢くエリアへと足を踏み入れた。


 「……試させてもらうね」


 ひよりが銀色の魔銃を構え、トリガーを引く。


 ――ズドンッ!!


 空気が震え、鼓膜を劈くような爆音と共に放たれた光弾は、物理攻撃を透過させるはずのスライムの肉体を、内側から爆散させた。


 凄まじい反動がひよりの腕を襲うが、ひよりはそれを持ち前の『器用さ』で強引にねじ伏せ、次々と魔弾を叩き込んでいく。


 さらに、ひよりの驚異的な『運』が作用しているのか、放たれた弾丸は不規則な軌道を描きながらも、吸い込まれるようにスライムの急所である「核」を次々と撃ち抜いていく。


【経験値を獲得しました】

【経験値を獲得しました】


 視界に流れるログの奔流。


 そして――ついにその瞬間が訪れた。


【ひよりのレベルが50に到達しました】


 それは、ひより個人に留まらない、組織全体の「覚醒」の合図だった。


「ガァァァァッ!!」


 突如、前線で暴れていたライが天に向かって吠えた。


 すると、彼の巨大な棍棒と岩のような体躯に、激しい紫電が迸り始めたのだ。


 雷属性を宿した一撃は、スライムの核を瞬時に焼き切り、纏った雷の鎧は彼をさらなる鉄壁へと変貌させた。


 「シュイィッ!」


 対角線上でフウが短く鳴く。


 彼が鋭い爪を振るえば、真空の刃――風属性の斬撃が飛び出し、離れた場所にいる敵をも一瞬で切り刻む。


 空気の抵抗すら味方に変えたその速度は、もはや影すら残さない、視認不可能な領域へと加速していた。

 

そして、指揮官であるひよりの脳内にも、進化した力の胎動が響く。


 『スキル:【かつあげ】が上位進化しました』

 『新スキル:【強欲グリード】を習得しました』

 ※効果:魔素・アイテムの奪取率が極大化し、取得経験値に大幅なボーナスが付与される。


 「……さらに、これ」


 ひよりが己の足元の影に、愛刀『鬼灯』を垂直に突き立てる。


 すると、数メートル先で逃げようとしていたスライムの影から、刀の切っ先が音もなく突き出し、その核を正確に貫いた。


 『新スキル:【影差し(かげさし)】を習得しました』


 自身の影と対象の影をリンクさせ、距離を無視して攻撃を届かせる不意打ちの極致。


「よし。これなら、次は負けないよ。……リベンジ、行こうか」


 ひよりは熱を帯びた銀色の銃を指先で器用に回し、自信に満ちたニコッとした笑みを浮かべた。


 レベル50という大台、進化した部下たち、そして新たな魔銃とスキル。


 10層の「壁」を粉砕するための準備は、これ以上ない完璧な形で整った。


 若きボスを筆頭に、紫電と突風を纏った影の軍勢が、深層を蹂躙するために再び動き出した。



■ 三上 ひより レベル:50 職業:幹部構成員

HP: 510 / MP: 380

筋力: 228 / 器用: 246 / 耐久: 212

敏捷: 360 / 魔力: 0 / 知力: 242 / 運: 101

・スキル

威圧 Lv.9 / 強欲 Lv.1 / 逃げ足 Lv.5 / メンチを切る Lv.5 / 言いがかり / 因縁をつける / 指切り / 察知 Lv.8 / 盃を交わす / ケツ持ち Lv.5 / 招集 / 散華ノ太刀/ 無音一刀 / 影刺し

・装備

武器(銃):魔銃・銀月 (筋力+5 / 器用+10) ★NEW

武器(刀):鬼灯 (筋力+12 / 器用+5)

防刃クロムスーツ (耐久+6)

防刃シャツ (耐久+6)

漆黒のネクタイ (器用+5 / 耐久+1)

魔銀のタイピン (筋力+3)

・実質ステータス(補正込)

筋力: 248 / 器用: 266 / 耐久: 225

敏捷: 360 / 魔力: 0 / 知力: 242 / 運: 101


■ 涼(副長/直参) レベル:50

HP: 500 / MP: 410

筋力: 232 / 器用: 232 / 耐久: 222

敏捷: 222 / 魔力: 185 / 知力: 222 / 運: 60

スキル:

威圧 / かつあげ / メンチを切る / 精密魔弾 / 抜刀一閃


■ フウ(遊撃/直参) レベル:50

HP: 380 / MP: 265

筋力: 200 / 器用: 335 / 耐久: 105

敏捷: 390 / 魔力: 152 / 知力: 92 / 運: 52

スキル:

残影歩法 / 風抜け / 裂風連爪 / 残月爪舞


■ ライ(盾矛/直参) レベル:50

HP: 940 / MP: 170

筋力: 465 / 器用: 52 / 耐久: 520

敏捷: 38 / 魔力: 22 / 知力: 52 / 運: 42

スキル:

威圧の構え / 前進防壁 / 地割り / 帯雷の構え


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― 新着の感想 ―
散華の太刀だけ【】ついてるはなんで?
“不規則な軌道を描く”弾丸っていうのは元々そういう癖強武器なんですかね?威力こそデカいけど……みたいな
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