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ここにあるのは非日常!  作者: 華氏アアル
第一章 飛び込めアンコモンセンス
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14話 組織と大罪記号

 場の雰囲気や流れか知らないがそれっぽく席を立ち上がり、日の光が差し込む窓際席で、よりによって窓側を背に、気怠(けだる)げを装いつつもどことなく嬉しそうにカルアは喋りだす。両手を腰に当てて小さな子供みたいに。

「私、いや私達は…コホン。我々は特保局を含め世界規模の連合7つの中の1つ、その名も『多様彩気尊重連合』、多様性の部分をとって通称『ダイバーシティ』だ。総数なんと約1500万人ほどで、人数は上から3番目。戦力は十分にあるんだが、そもそも戦闘を前提としていないので半数ほどは普通に暮らしている。更に我々にはアジトがあってだな。まあどこにあるのかはこの場では言えないがそこにはまさにファンタジーのような世界が…。熱入れすぎたか」


 長い。ごっちゃごちゃになってきた。

 しかしまあなんとなく、ほんとになんとなくだけ分かった。つまりはカルア達大規模連合が絡んだから間明は退()いたわけだ。厄介なのか…?

 それでとある疑問を思い出したが。

「そういやお前さ」

「なんだ」

 なぜそんな調子で話をふるのか分からないと言った顔でとぼけるカルア。『お前』と呼ばれたことで何かあることは察したようだが今はただその年相応な態度が不自然にしか映らない。

「お前なんで最初(ハナ)っから顔出さなかったわけ? 確かホッケーマスク着けたときにはもう間明だって分かってたはずだし話せば楽だったんじゃ…」


 ――さてさて、ギクッと固まってからヤツはどうなったでしょう?

 お察しの通りひきつったにっこにこの笑顔(そういえば珍しい)を顔面に張りつけたままカッチコチだった。しばらく動きそうにない。完全に固まってるし多分肉体との信号を条件付きで無にしたのかなーと思っていると不飛鳥が口を開いた。


「…そこの人は『問題児』ですよ。小学生男児に近しいものを感じます。カッコつけたがりだとか勿体ぶってみたりだとか。クール系を気取ってみたり。そこではなくしょっちゅう問題に首を突っ込んでは始末書を書かされているだとか等々踏まえての通り名ですが一番の所以は神出鬼没で基本的に自由人な所です。やりたいことだけやって後始末はお仲間にお任せなんです。なんだかんだ彩気をうまく使ってるようで、制約も多いみたいですが気配絶ちなんて日常茶飯事、一週間以上帰らないこともしばしば、わざわざ捜索隊が出動する羽目になり、どこの結社や連合にも一度はお世話になっている上、一部から気に入られてるようで懲りない。ダイバーシティの出入り管理は細かいはずですがどうせ今回もスルーしたのでしょう。よってバレるのは極力避けたかったとかその辺だと考えます。それか本人固有の事情です」


 …長々と、滅茶苦茶長々と且つ淡々と愚痴を溢した不飛鳥さん。どうやらアンチの方らしい。

 てかやっぱり保身だったんかい。あんにゃろ。

「…『DCRU』(ディーシーアールユー)に大罪記号『強欲』が充てられているのは実際のところどうかは知りませんが半分彼女のせいだと思います。団長が残り半分、という推測です。頼城(らいじょう)はそこのアホよりなかなか…。あ、あとそろそろ起きると思いますよ? 大体1~5分ぐらいで覚めますから」

「おいそれよりもそもそも強欲ってどういう――」

「おっはー」

「あだっ!」

 喋ってる最中にカルアの起動直後の頭突きを(なぜか)食らい舌を噛んだ。人が話してる最中によくも。平然として無表情とも真顔ともとれないよく分からない顔つきで腕を組んで誇らしげにしている。いやなんで? してやったり、という感じでピースを前に突きだしいつもより抑揚の少ない声で言い放ちやがった。

「クリティカルア」

「いや面白くないぞ何その…深夜テンション? 逆に起床直後に来んの?」

 わりと自信があったのか少しうつむいた後いつものカルアに戻った。


「…あまり困らせてやるな。それと確か強欲についてだな?」

「そろそろ僕に喋らせてくれない?」

 別に拘っていたわけでもないが不本意だといった感じでカルアは説明を譲っていた。コイツら説明好きだな…。

「さて、『強欲』と聴いて何が思い浮かぶ?」

「異様に欲しがる…とか?」

「まあ及第点だね。その認識で今は十分かな。まだ離せないことが多すぎる」

 うむむ…。いよいよ胡散臭い…。

「そろそろ僕は拠点に戻らないといけないわけだがまだ言い忘れていたことがあったんだ。君ぐらいの男児には刺さると思うけど」

「なぬ?」

 興味深いではないか。

「君もいよいよ簡略化されてきたね…。僕たち側の人間、つまり彩気を理解する人たちを認知派と呼ぶが、一人一人固有武器を持っていてね。鍛冶とかスフィア錬金とか専門の人に依頼出すとつくってもらえるんだ。いわゆる『神器』だね。戦闘に置いてもそうでなくても、相手の手の内を調べるなら神器と付随異能も知っておくことだ。それじゃあまた会うことがあればその時は」


 離席した間明と不飛鳥を見送りつつ、全員話が長かったなあと思慮に耽る。寝ている氷雨の気持ちがよく分かったが…。


 しかし『神器』とな!!

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