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第6話夢みるあの頃④

「おーい、そろそろ帰ろうぜ」


「わぁー、もうこんな時間か」


すでに秋で日が沈むのも早くなってきた。


「ていうか、エルムはどうしたんだ?」


「え?そういえば、みてないな。ずっとそっちに二人いるんだと思ってた。」


あたりを見渡す。


ここは基本的に草原で、木がまばらに生えている程度。背の高い草も腰までで、そうそう見えなくなることはない。


「ちょっと探そうぜ。」


「エルムーー!!どこいるのーー!!」


大声で呼びながら当たりを走って探してみるが、姿はなく、見当たらない。


「まさかだけど、エルムのやつ、森の中に入ったんじゃないよな?」


「え?流石に珍しい生き物を見つけたいからってそこまでしないでしょ。」


「めちゃくちゃ罰ゲームがいやだったとか。」


「もしかしたら、急用があって家に帰ったのかもしれない。もうこんな時間だし」


「えー?勝手に帰るような奴じゃないと思うけどな。」


「でも!どっちにしろ、森の中には探しに行けないよ。一度、エルムの家に行って帰ってるかどう確認しよう。」


「帰ってきてなかったらどうする?」


「...大人に言うしかないよ。」


「そうだよなぁ。急いで戻ろう。」


オルニアとユーラは走って帰った。


___________________________________________

※エルム視点


ゲームが開始してから森に入ってしまった俺は導かれるように前に進んだ。


昔からこの森には入っては行けないと、教えられていた。


特別な理由があるわけではなく、普通に危ないからだ。


俺たちも遊ぶときは森の近くまで来ることはあったし、ネタで入ってみろよと言ったことはあった。


実際に入ったことなんてない。その度に、森の奥へ進みたいという気持ちが膨らんでいた。


そして今日、入ってしまった。


心臓がバクバクする。少し振り返って走ればすぐに出れるのに、世界が一変したような感覚になる。


オルニアみたいに、近くに生き物がいるかもわからないから、魔物や獣がいつ出てくるかわからない不安がある。


でも、足を止められない。


前へ、前へ


深く、深く


ザァーー、ザァーー


夢中になって森を進んだ。しかし、そこから先の記憶は無く、ノイズばかり。気がつけば家のベッドで倒れていた。

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