1年が経過しました
今回もお読みになって下さりありがとうございます。
拙い文書ですがゆっくりお読みください。
ケンドリックが住んでいる国の名はシュガール王国。国の北側に大草原と大樹海が広がり他国とはかなり離れているみたい。王国としては小さい方らしいが大樹海や大草原から偶に魔物の大群や大型の魔物がやってくる。その為北側は私兵を持つ辺境伯領や公爵、侯爵等の高位貴族が国を守ってくれている。
王国や貴族は世襲制で成り立っている。ただ、政治に関しては男性よりも女性の方が優れている人が多い為か女性が内政や外交などを取り纏め、男性は戦いや警備等力仕事がメインだ。もちろん、女性でも冒険者や魔法職で外で活躍している人も居る。つまりは、女性優位の国なのだ。男性は種馬かつ稼いでこいという感じ…どこの家も女性には逆らえないらしい…将来は尻に敷かれる人が多いみたいだ…王国全体でカカァ天下なのだ。
貴族には5歳になる年にお披露目会や洗礼の儀式がある。洗礼の儀は5歳を無事に迎えられた事を神様に御礼と今後の事を系譜してもらう為らしい。女神様が付いていようがこれは決定事項だから仕方ない。
そして、シュガール王国王都には貴族学校と冒険者学校がある。貴族学校は8歳を迎えた貴族や商人、騎士や宮廷魔導師を目指す人が通う。冒険者学校は生産系のスキル持ちや冒険者として名を上げたい人が通う。言わば職業訓練施設みたいな感じだ。冒険者学校は年齢はあまり関係ないが10歳以上の人が基本的に通っている。
ここ、オイスター領は鉱山を超えた先にあるシュタイン村に、谷を挟んでレギューム村がある。レギューム村には森を超えないと行けない。その先にはメルク大河が流れている。シュタイン村とレギューム村は元々男爵領だったが、50年前にメルク大河の氾濫で両村に大きな被害が出た。その後復興をしたのが先代のオイスター子爵。その時はまだ男爵だったのだが、復興の功績でオイスター家は子爵へと叙爵され、シュタイン村とレギューム村も領として取り入れた。
現在は海産物も鉱山も農村地帯も保有している為貿易業が盛ん。所謂、商業地域なのだ。だから財政は安定し兵力もそれなりにある。魔法では水系統の青属性や土系統の黄色属性が多いのがこの街の傾向である。
今後の予定としてはまずは、歴史や街の情勢などの知識と魔法や武術を含めた力を付けること。
自分の身は自分で守れるくらいには強くはなりたい。
とケンドリックは考えている。それ以上は柵とか面倒いから貴族はゴメンだという考え。それくらいでいい。
まぁ、まだ赤ちゃんだから今は何も出来ないんだけどねぇー。まずは出来ることからはじめよ!やりすぎないように気をつけながら…
自重大事!どこかの自重知らない貴族展開にならないように注意しなきゃね!
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そして、産まれてから1年が経った
「ケンドリック!読み聞かせしてあげるからな!」
そうやって父アバローニは産まれた次の日から毎晩俺に話を聞かせに来る。産まれたばかりの子に本を読み聞かせって……普通なら話分からないからね!俺は普通では無いけどさぁー!
この世界では紙はまだ発展途上で高価なものらしい。紙の本は高位の貴族くらいしか持っていないそうだ。つまりはこの家、牡蠣貴族は高位の貴族らしい。因みに今、聞かされてるのはこの国の歴史に関する本。
そして、俺はこの貴族の四男らしい。跡目争いとかはあるらしいが、四男だからあんまり気にしないでおこう。
あっ、家族構成はこんな感じ。
父=アバローニ・フォン・オイスター
アワビか…
第一夫人=ティラム・フォン・オイスター
牡蠣牡蠣やん…
第二夫人=ラメール・フォン・オイスター
海ママ
第三夫人=パール・フォン・オイスター(実母)
真珠ママ
長女=アーチン・フォン・オイスター(第一夫人)
ウニ姉…
長兄=ウェーブ・フォン・オイスター(第二夫人)
波兄…
次男=ケルプ・フォン・オイスター(第三夫人)
昆布…
三男=マーレ・フォン・オイスター(第二夫人)
海兄か…
次女=クラム・フォン・オイスター(第一夫人)
ハマグリ?アサリ?しじみ?まぁどれでも良いか…
そして四男が俺、ケンドリック・フォン・オイスターだ。
うん、女神が干渉したせいで俺だけ貝とか海に関係ないんよなぁ…統一感…だけとも5男5女うん。バランスは取れてるんだよね…
それよりも!ここで発覚。いや、来てからすぐに分かっていたんだけど……この国は、なんと!一夫多妻制が認められてるのだ!!うん!異世界っぽい!それにこれまでで1番良い情報だよね!いや、妾とか側室とか今のところ候補にないんだけど…それに女神クリスとの間に子供が出来るかなんて分からんし。
戦いや権力とか色々あるからそれが理由らしい。もちろん、平民も同じ。浮気はしないでおこ…クリスが居るから他の人を好きになることはないだろ…ないはず…政略結婚はあるかもだが…来るものは拒まずで行こう!
それにしても牡蠣貴族か…それとも海貴族か…なんとも言えない…
産まれてからの1年はもう黒歴史…
脳内で蕩けた声でクリスがあれもこれも写真らしきものでアルバムを作っている。それを夢で見せられる…拷問に近い…黒歴史を口外出来ない魔法でも使えたらいいんだけど…うん?クリスは良いのかって?言っても無駄だったから諦めたんだよ。1人で楽しむには良いとだけ言って巻き込まれてるけど、まぁ良くも悪くも思い出だしね。
それはさておき、現在の俺はこんな感じだ。
ケーゴ/ケンドリック・フォン・オイスター(1歳)
・種族 人族Lv1
・ジョブ 村人Lv1
・称号 女神の主
・加護 女神の加護
・属性 赤、青、黄、緑、黒
・スキル 並列意志(E) 高速演算(S) 成長限界突破(S) 詠唱省略 契約召喚(S)[枠残り13] 念話 言語理解(F)
・ステータス
体力10/10 魔力10/10
攻力 10 知能 30
耐性20 精神 30
敏捷10 器用 30
残りステータスポイント50
残りスキルポイント100
1年で覚えたスキルは念話と言語理解のみ。念話は契約した女神と話すためにバースデープレゼントとして女神から貰って取得した。言語理解もたぶん、転生系ラノベあるあるの転生特典だろう。つまりはまだ何も自分の意思では取得していない。
まだ俺は幼児だし急成長すると騒がられるので自重していると言うか、これ以上今は成長出来ないし、動けないし……まぁ、歩けるには歩けるけど…タイミングを見計らって演技はしているが……まぁ、あと、親の期待とか背負いたくないから今は成長しないのだ。方向性もまだ決めてないしねー
自重大事!俺は幼児であっても乳児ではない。精神的には社会人だからね!一応……産まれてから粉ミルク一筋!なんでかって?いや、考えてみて?23歳の若い男が母親の乳を飲むなんて…しかも、大好きな女神に覗かれてる中…羞恥プレイにしかならんのよ…だから、俺は粉ミルク。まぁ、母親が搾乳してたのもあったかもしれないが、乳は吸ってない!断じて!
この時のクリスは「お母さんだから許すよー写真は撮るけどー」とか「大きくなる為に私のおっぱい吸ってー」とか脳内で言ってくる。そんな煩悩に俺は勝った!精神耐性スキル取れてもいいんやないか?
それよりも、Lvってどうやって上がるのやら…
ポイントはまだ取っておこう。家族達に変に騒がれたくないし……
更新は1週間〜10日程度で行います。お楽しみにしててください。いつもお読みになって下さりありがとうございます。