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怪奇要約1

各話のネタバレを含みます。

怪奇要約1


 これまで対応した中で印象的な怪奇をまとめようと思う。その場でわからなかったことも後に協会の情報や藍風さん、みーさんから聞いた話がある。今後役に立てばよいのだが。



 X(仮称)

 場所…G県文松町某山内

 藍風さんと始めた会った時に出会った怪奇。胴が3~4mで手足が左右に何対もある女性のような姿をしていて、布を着ている。数十年に一度現れて男性を探して殺し、翌日消える。理由は不明。前回出会った男性の(血縁の)血液を媒介にして誘引し結界に招くことができる。あの日はなぜかXは活発になっていた。正しい封印方法は不明。左の前から4本目の脚を五寸釘で刺し、翌朝まで放置するのがその時藍風さんのやった方法。また数十年後に出てくるのかもしれない。



 ずるこさん

 場所…G県G市G駅から徒歩10分のとある路地 夜遅く

 某塾生の間でうわさになった怪奇。150㎝くらいの女性が成人男性の死体の足首を掴んで引きずっている姿をしている。女性側が本体ではなくセットで一つの怪奇である。初めに出会った女子中学生は高熱を出し、その後様々なうわさが飛び交った。目的なく動いているようなものだが、こういうのを長年放置すると見ただけで死んだり発狂したりするようになるので、早期解決が良く依頼がなくても協会が将来的に動いていたらしい。某社の電気スタンド(黒)のライト側を持ってスタンド側で死体に見える方を殴って動きを止めるのがその時藍風さんのやった方法。その後札を貼られて消えた。



 突然現れる電車と線路(名前なし)

 場所…Z県の工業地帯から車で30分ほど離れたベッドタウンの奥の山

 某山に現れた線路と古い一両編成の電車の怪奇。突然線路が現れて踏切の音が鳴り、電車が通ることで人を轢死する。一般人には見えないし聞こえない。山中と山道で轢死体が相次いで見つかったので、特定の場所のみでなくある一定の範囲を移動しているようである。ベッドタウンに住む工業地帯の工場で働いている従業員達の自殺願望が実体化したものが正体であるらしい。竹の割りばしを垂直に線路のあったところに並べ、(カニの)抜け殻をその上に置いて電車にぶつからせて封印するのがその時藍風さんのやった方法。抜け殻は何故が非常に重たくなり、その後協会に送られた。



 添九島のならわし

 場所…L県添九村 43年に一度起こる

 43年に一度起こる現象。9人の14歳の子供が成人女性に島の神社で抵抗なく様々な形で殺され、その後女性が自殺するというもの。女性役が九宝草を子供たちに何らかの形で食べさせ続け、その後子供たちが神社に誘導されることで起こるようだ。女性役が消えたら別の女性が女性役になると考えられる。この現象に意味はない可能性が極めて高い。みーさんが5つ前までしか見れなかったのはその時の火事で辺りが延焼したため。今回の依頼の時は、一部の村民はこれを知っていて、知らない村民も言われるままに陰湿な抵抗を行ってきた。依頼途中で依頼者と音信不通になり、後に他殺体となって発見された。この年もならわしは行われ9人と1人もこの現象で死んだ。全員が全員をかばい、島外から泳いできた人間の犯行であるとも否定できないということで、誰も捕まることはなかった。あそこは意味のないことを盲目的にやり続け、閉じ続けるのだろう。



 岩原啓一

 場所…G県文松町某スーパーマーケット

 偶然出くわした異世界人(自称)。スーツを着た好青年の姿をしている。彼の世界は突然止まってしまい、彼を含めて15人しか残っていないという。物理現象はどうなっているのだろうか。こちらの世界に来た理由も原因も分からない。普段は家具屋に住んでスーパーやコンビニの食品を盗み食いしている。向こうの世界に帰り、残りの14人に会うこと、世界を元に戻して同僚に再び会うことを望んでいる。硬貨虫をくれた。その後の消息は不明。そもそも変人風の怪奇だっただけかもしれない。



 硬貨虫

 場所…自宅

 岩原からもらった異世界の虫(岩原談)。金属のような鈍色の饅頭の形をしている。金属を与えると尻尾が成長し、その形が硬貨になる。与える金属や条件で硬貨の模様や種類を変えることができる。観察目的で協会から飼育が許可されている。貰った時はじっとしていたが、最近は水槽の中を這い回っている。試しにクリップを数個与えたら、数日後同じ材質のつるつるの硬貨が生えていた。その辺の石を与えたら表面がざらざらになっていて、虫が少し大きくなっていた。自由研究をしているような感じ。今度色々試してみようと思う。



 訪問する男女と冷凍庫(名前なし)

 場所…G県羊川町 アパート「グランツ羊川」 休日の夜遅く

 休日の夜遅くアパートに現れる男女と玄関を開けたときにある冷凍庫のような空間の怪奇。性質が途中で変化したようで、最終的には「インターフォンが鳴り、玄関を開けると冷凍庫のような空間が現れ、後ろから突き飛ばされて凍傷を起こす」というものになった。後に、前の住人が旅先で拾ってきたおもちゃが冷凍庫に閉じ込められて死んだ乳児のものだったと分かった。何故このアパートにこの怪奇が残ったのかは不明。前の住人が引っ越し後おもちゃを捨てていたことが原因かもしれない。その両親は逮捕されたが、人相は怪奇と異なる。空き缶と付箋と石鹸置きをできた空間に放り込むのがその時藍風さんのやった方法。正式には鎮魂すればよかったのかもしれないが詳細は不明。



 こうしてみると藍風さんと一緒に見つけたモノは名前がないことが多いなと思う。この他にもあるが、情報がそろったら前後関係なくまとめようと思う。

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