エピローグ
どんな事があっても朝はくる。
良い事があっても、悪い事があっても。
昨日が平凡な1日であっても、
波乱万丈な1日であっても。
気の遠くなるような昨日の積み重ねの上に、今日という朝がやってくるのだ。
町田晃子は、照りつける夏の朝日を眩しく思いながら、そんな事を思った。
──うん。ここ最近は中々良いんじゃないだろうか。
高校生になってから、ずっとぼっちだった私に秘密を守るという形だったけど友達が出来た。
島崎遥さん。
おしゃべりする相手ができて、毎日楽しかった。けど、ご存じの通り私達は友達から、恋人通しという形で付き合う事になった。怒濤の展開過ぎて正直、自分の人生じゃないみたいだ。
だけどあの娘の心を守ろうと強く思った時、今までの空気のような私ではなく、もっと強い、新しい私が沸いてきたんだ。
自分で驚くぐらい、積極的になっていた。
熱に浮かされただけかも知れない。なら、浮かされたまま行くのも
アリかも知れないと思う。今の私は、それぐらい思えてしまう。
「さ、いい加減着替えないと、遥との待ち合わせに遅れちゃう」
私は、パジャマから制服に着替えて、母の用意してくれたトーストと、目玉焼きを平らげて家を出る。遥と登校するための待ち合わせ場所に急ぐ。家の前の坂を下って行って、小さな交差点を渡って、商店街を突っ切った、公園に遥が待っていた。
「おはよう晃子!結構早いじゃない」
夏の朝日を浴びた、ひいき目に見ても美人な私の彼女が元気に挨拶してくる。
「おはよう遥。今日も綺麗だよ」
熱視線で挨拶を返す。
「......も、盛り返そうと思ったけど、晃子、男前すぎー!」
「ふふっ、昨日の遥も熱かったけど、いつもの元気な遥も大好きだよ」
「あ、晃子、私恥ずかしい.......」
見れば遥の顔が真っ赤っ赤だった。そんな遥を見て私も真っ赤っ赤だった。
バカップル丸出し!ただし初心者マークついてます、みたいな!
むず痒い気持ちをお互い抱えながら遥と2人で、これからの予定を埋めていこう。2人の時間を考えていこう。遥が困った時は、必ず力になろう。
「もうすぐ夏休みだね!晃子どこに行く?」
──はにかんだ笑顔で遥が聞いてくる。そうだな、遥と一緒ならどこでも良いんだろうけど、どうせならセクシーな水着姿が見たいな。
「プールとかどう?」
「晃子のエッチ!」
ベーと、舌を出して笑う私の彼女だった。
完




