第4話 僕とトマト(?)
第4話です。森の生き物その2
チュン、チュンチュ『グシャ』……グゥオァーー!!
マルク「う~ん、もう朝か…ヨイショっと!」
あ~良く寝たな~。何か昨日、凄い事があった気がするけど思い出せないし、きっとドウデモ良い事だろうから今日は何をするか考えよ!
(ノーグロードの魔法説明に頭が着いて行けなかった+アジラの突然の巨大化によるショックで記憶が吹っ飛んだ)
ガチャ、ギィ~
マルク「あっ!ノーグロードさん、おはよう!!」バタン
ノーグロード「はい、おはようございます。今、朝食を作っているので少し待っていて下さいね。」
マルク「は~い!あ、お料理手伝『ガシャン!』う?」
ノーグロード「マジデ、マジデカン、ベンシテク、クダサイオネ、オネガイシ、マス」ガタガタガタガタ!!!(カヒュー!カヒュー!)
そんなに?!過呼吸になる程なの?!
マルク「わ、解かったから!しないから、料理の手伝いしないから!」
ノーグロード「カ、カフゥ、フウ、フ~。そ、そうですか」
マルク「それじゃ、他に何か出来る事あるかな?」
ノーグロード「で、ではトマトソースに使うトマト果汁を取って来て貰いましょうか。裏庭の少し奥に”居る“ので。」
マルク「うん!分かった!確か、良くノーグロードさんが取りに行ってた所だよね?でも、どうやって絞れば良いか解らないんだけど?」
ノーグロード「それでしたら大丈夫です。近づいて話を聞いていれば勝手に破裂するので、その上澄みを瓶でスクってくれば。」
マルク「えっ?」
ノーグロード「えっ?」
マルク「何か僕が本で見たのと違う気が。」
ノーグロード「まあ、行けば解りますよ。簡単ですから。あっ、この瓶を使って下さいね。」
マルク「う、うん。取り敢えず行ってくる。」タッタッタッ ギィ~バタン
タッタッタッ
マルク「確かこの辺りにノーグロードさんは取りに来てたはずだけど。」
……トゥ~
マルク「ん?」
…マトゥ~!
マルク「誰か居るのかな?まさか、トマト泥棒?」
?「トゥマトゥ~!!」クワッ!!
マルク「ウワッ!ト、トマト?!しかも何気に凄いハスキーボイスだし?!」
トマト(?)「フハハハハッ!等々、期は熟した!!」ピシッ
マルク「えっ?あ、あの」
トマト(?)「我が真の名を知るが良い!我が真の名は!!」ピシッピシッ!
マルク「な、何これ。どう反応すれば良いの?」
トマト(?)「「「「フォース!カッティング!ト『ブシャ~!』ムギィャ~!!!」」」」ビチャビチャビチャ!!
マルク「ヒイッ?!」
フォースカッティングト(?)「「「「な!なぜだ!ただ、4人に分かれようとしただけなのに!!」」」」ビチャビチャ!
マルク「な、なぜ?う~ん。あっ、もしかして体が完全に“熟してた”から?」
フォ(以下略)「「「「あっ。」」」」ドグシャ! ピクピク
マルク「…」スクイッ コポコポ
取り敢えず頭痛くなってきたから帰ろっと。
今回の豆情報
フォースカッティングト(?):魔属性のモンスターだが基本的に無害。いくつか居る食用のモンスターであるが完熟させないと青臭くて食べられた物ではない上にやたらと強い。(植物種上位)
また、完熟させるためには前口上を言わせないと完熟しない。しかも完熟した瞬間に分裂するのでトマト果汁しか採れない使い道の少ないモンスターでもある。
ちなみに名前を最後まで聞いた者は、まだ誰もいない。
お読みくださった方々、ありがとうございます。
謎のトマト回でした。次回は皆も知っているあの食べ物(?)が出ます。