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タロと今夜も眠らない番組  作者: シュリンケル
第三章
91/123

91.取材旅行36(翌朝)


 森山家での宴会も明けた翌朝。


村に朝日が静かに差し込む頃、僕は客用の布団で目を覚ました。

太陽の香りが詰まった布団だ。


鼻がかゆい。


寝ぼけまなこで左を向く。(胸の上で寝ていた猫が飛びのく)


左にも猫がいた。頬がかゆい。


仕方なく右へ身体をねじる。


さらに顔がかゆい。(ふさふさとした猫のおなかが目の前にあった)


仕方なく僕は飛び起きる。



 辺りにはたくさんの猫たちが寝ていた。


僕に起こされた猫達は身体を毛づくろいしている。


「一緒に寝たかったの?」と僕が聞く。


うなん、と猫達は一斉に答える。


おはよう、と言って僕は背伸びをする。


猫達も思い切り背伸びをする。



 「よく寝てたわね」エレーンが僕を見て微笑む。

「朝ごはん。出来てるわよ」そう言ってしっぽを振って部屋を出て行く。


---


 森山家の食卓で僕達は美味しい朝食を頂いた。


ぱりっと漬かった”たくあん”は実に瑞々しく、ほうじ茶は香ばしく、白米はつやつやとしていて噛むほどに甘い。

香ばしく炭で焼かれた川魚は旨味を凝縮している。

(東京で食べる魚とは明らかに違い、ぷりっとしているのだ)

納豆と大根がまた美味い。

そして、山菜の味噌汁がとどめを刺す。


どうしよう。

あまりに美味しくて食欲が止まらない。


そう言った僕の言葉にみんなが同意する。


「おかわり、たくさんありますけぇね」

森山夫婦はそう言うと、とても嬉しそうに僕達を見つめる。


そうして僕達は一斉に「おかわり」をしたのだ。


挿絵(By みてみん)


実在の地名その他が出てきますが、細部は作者の創作です

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