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タロと今夜も眠らない番組  作者: シュリンケル
第三章
85/123

85.取材旅行30(猫の森)


 僕たちが出発してすぐに、舗装された道はなくなり

剥き出しの土の道路がひたすら続いていた。


 清清しい緑つらなる道を車は進んだ。


いくつかの山を越え、いくつかの谷を抜けた。

しかし道はひたすらに一本であった。

一度の十字路にも出会うことなく、僕たちは最後の山を越えた。


(これらの様子はキャビンからツヨシが一部始終を撮影している)


---


 「あれじゃ」と長老が言う。

『あれが猫の森よ』とエレーンが言う。


 その村は、とても不思議な印象を持って僕たちを迎えてくれた。


 そこに広がる景色。

それは”猫守村”と瓜二つの村のように見えたのだ。


 「似てますね。”守り”の村に」

僕がそう言うと、長老はゆっくりと頷いた。

「そりゃあまあ似とるじゃろう。元々わしらは守りの村に住んでおったから」



 そうして僕たちは長老の家に招かれたのだ。


その家は”猫守村”の井戸があった家と同じ位置に建っていた。

家の玄関をくぐると、たたきの横に”井戸”があった。


同じだ。と僕たちは思う。



 「ほぅ。気がついたみたいじゃね」と長老が言う。


「ほんじゃあ、教えちゃる。まあ座ってお茶でも飲みんさい」

そう言うと長老がお茶を入れてくれた。お茶請けにわらび餅も添えてくれる。



僕たちは示されるまま茶の間に座り、炭火香る囲炉裏で沸かしたお茶を頂いた。このお茶がまた絶品であった。


「このお茶おいしい!」ツヨシが満面の笑顔で味わう。


「昔、田舎で飲んだお茶を思い出しますねえ」「いやあ、確かにそうですな」

タジマと猫山さんもしきりに感動している。


僕たちは、すっかりこの村が大好きになってしまった。


挿絵(By みてみん)


実在の地名その他が出てきますが、細部は作者の創作です

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