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タロと今夜も眠らない番組  作者: シュリンケル
第一章
14/123

14.マコ(ダイジェスト2)

 今日のリクエストを考えながら、あたしは仕事帰りに街を歩いていた。


きわめて普通のOLとして、お気に入りのショップを覗いては立ち止まる。


 クリスマスを過ぎた途端に、街はその様相を一変していく。

店先を飾るオーナメントはクリスマス色から年末商戦を意識した商品に次々と姿を変えていた。


アクセサリーショップの棚の片隅に、ガラスボールの中であたしを見つめるサンタと雪だるまがいた。


帰りの電車に揺られるあたしのバッグの中で、既に時期を逃したそのサンタボールが揺れていた。



 たどり着いたマンションのポストに、田舎の親から手紙が届いていた。


女性の一人暮らしにしては少し殺風景な部屋に帰宅した私は、窓辺にバッグを置いたままキッチンの冷蔵庫の中を見渡した。


うーん。われながらあっぱれ。

お酒ばっかりだわ。



 シャワーから出て、ラジオのスイッチを入れた。

なんだかすっかりテレビを見なくなってしまった。


 よく冷えたビールを飲みながら、湿った髪をタオルで乾かしてゆく。

今日も一日お疲れ様。そんな気持ちで優しく髪を労わる。

腰まで伸びかけた黒い髪が、あたしの中で密かに自慢だ。。


 一本目のビールを飲み干して、バッグからサンタボールを取り出した。

テーブルの上でサンタと雪だるまは仲良く静かな雪の祝福を受けていた。



 両親の手紙と一緒に、荷物の配達票が差し込まれていたので

今から受け取れる旨を電話で告げた。

「あ、大丈夫っす! ちょうど今〇×町にいるっす!すーぐ届けますから!!」


耳が痛いってば。でかい声。

でも、まあ助かった。荷物待つのって苦手なのよね。



配達ボーヤは本当にすぐやって来た。


「いや~助かったぁ!今日の荷物がこれで最後なんすよっ!」

異常にハイテンションなボーヤは「これからデートなんすよ」とニカニカしながら走り去って行く。

いいねえ、青春て。



 田舎の両親から届いた荷物からは、素朴な野菜が顔を見せる。

トマトと~キャベツと~エリンギ~。。。 パスタ麺もある。決まりだな。

あとは~、小麦粉~ベーコン~じゃがいも。。。にんにくとチーズもあるじゃないの。


きっとあたしの両親には超能力があるに違いない。

あたしはありがたく調理にとりかかる。


 冷蔵庫に残っていたサラダ油と(オリーブ油がなかった)、にんにくとベーコンを炒める。

エリンギとキャベツを加えて、パスタのゆで汁とコンソメを加えて行く。

茹で上がったパスタを和えて塩コショウで完成。

うん、おいしそう。


ジャガイモは小麦粉と牛乳で即席のグラタンにしてみる。

チーズを乗せてオーブントースターでこんがりと。


 さあ、ワインだ。

フランス産のボジョレーちゃんは買えなかったけれど、オーストラリア産の赤ワインは最近のお気に入り。


棚の底から見つけ出したキャンドルに火を灯す。

あたしの部屋はほっこりとしてきた。



 タロちゃんのラジオが始まる頃、少し遅いディナーは始まった。


乾杯、タロちゃん。


挿絵(By みてみん)


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