5-3 初めての面談
初めての面談
伊勢の大巫女は、幾つかの部屋のその奥にいらした。
親分と弓使いは、侍女の誘いに誘導され、入っていった。
「ようきた。縄文の古い香りを待つ男よ。浅間山の婆様の使いだな。
そちらは、何とも、掴みどころのない激しい血の、、、そなたが移動するグループの者か、不思議じゃのぉ」
二人が、入るといきなり、大巫女と思われる、なんとも貫禄のある女性が、本当に優しい顔を晒して、手を広げ二人を迎えた。
二人は呆気に取られたが、弓使いが話し始めた。
「オレは、浅間山の麓にいる猟師じゃ。」
「私は移動するグループの親方をやっています。姫様には、ご機嫌麗しく、お会いできて恐縮です」
「なんとも丁寧な、縄文の移動するグループとは思えん仕草じゃのぉ。お前は、直江津王国の今を教えてくれ」
親分はいきなりかと思ったが、言う通りに答えた。
「は、春日山の巫女は戸隠での修業の後、直江津王国の民のための動きを強め、いまは、戸隠との縁が薄くなっております。戸隠の巫女様は、沈黙されてます」
「なるほど、なるほど、海側の弥生集落も、直江津王国の力は及んでいるのじゃな、うーむ」
思いの外、よくわかってる感じの巫女の発言に気圧されてると、巫女が続けた。
「そうじゃ、南の国はのぉ、近畿圏に食われたぞ、もう単独で直江津王国には行かん。安心性せい。しかし、直江津王国はのぉ、不味いな、、、」
「我らは佐久の、、、」
「よいよい、構わぬのじや。また、時期が来たら来てくりゃれ、頼むぞ」
大巫女は、麻を喜び、こりゃ役に立つ、もっと持ってこいと、催促したが、海の魚の干物を幾つか渡してくれ、親分は、上手く言ったと感じ、頭を下げた。
弓使いも、何も言わないけど、すっかりわかってると感じ、親分に合わせ、頭を下げて、二人は出でいくのであった。
外の警護も、今度は優しい顔をして、追い出してくれた。
海側に並ぶ小屋を見ながら、ボチボチ戻るかと2人は歩き出していた。
海風は、爽やかだったが、太陽は暑く、日差しの強さが眩しかった。
伊勢の大巫女の凄さに気圧されていた力がふっと抜けた。




