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紀元前0世紀の物語  作者: 熊さん
第4章 紀元前0世紀に
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4-6 巫女の直感

巫女の直感


侍女は、固まっていた。火が消え、同仕様もなかった。巫女の顔が見えてきた。

「姫様、火が消えちゃった。どうしましょう」

「黙って」

巫女は強く叫ぶ。辺に湧水の落ちる音が響く。ポタ、ポタ、ポタっと静かな洞窟に響いていた。

侍女は、巫女の顔をじっと見つめるしかなかった。

《どうすれば良いのだろう、私は、何かに呼ばれたのだろうか》

心の中で巫女が考えていると、湧水の皿に落ちる波紋が、広がり、落ちる雫がポタンと弾けると、スーツと暗くなっていった。

侍女は巫女が目を瞑るのをじっと見ていた。


目の前が暗くなると、大きな白い岩が出てきた。

《これは、、、戸隠の、、、戸隠の大岩じゃない。あ、そうだ春日山の、、、》

巫女の手が強く握りしめられる。

《そうだ春日山の大岩。》

とはいえ、彼女は、その大岩を知らなかった。佐久に来て、佐久で生まれて育った。

暫くすると、大岩がゆらゆら揺れて、消えてしまった。

「ああ」

巫女は声を上げた。と、その時、思い付いた。

「春日山の巫女様が危ない。そういう事?」

侍女を誘い、洞窟を出た。

若が、出てきた巫女に聞いた。

「どうでした、湧泉はありましたか?」

「若、オヤジ様に言って、巫女を助けねばならない。」

「どういう事ですか?」

「いま、私は春日山の大岩に、頭の中で、春日山の巫女に、危険が迫ってることを見ました。オヤジさまなら直江津王国にも顔を知られてるし、何とかできるのでは、、、」

「えーっと、オヤジは、いまは、多分、保倉川の小屋にいると思います。どうしたら良いですか?」

「とにかく、浅間山の婆様に指示され、湧泉の洞窟に来たら、春日山の大岩が見え、春日山の巫女様に危機が迫ってると感じた。そう伝えて下さい。私は佐久の集落の長に伝えます」


突然の話だったが、若は、巫女の言うことなので、そのまま直ぐに保倉川へ向かった。

弓使いは、ニヤニヤして、訳知りな顔をしていた。侍女が気づいて、

「弓使いさん、なんで笑ってるんですか?大半なことじゃないですか?」

「いや、すまん。この洞窟に婆様も何回か入ったことがあったが、いつも何かが起きるんで、またかと思ったんだ」

そんな事が、いつもあるなんて、聞いてない。侍女は、巫女が佐久の集落に戻ろうとしてあるので、付いていった。弓使いもあとを追った。


途中に婆様が顔を出していた。

「巫女よ、どうだった。何か告げられたか?あの洞窟は不思議があるからな。あれ、若は?」

「婆様、春日山の大岩が見え、春日山の巫女様の危機を感じたんです。オヤジ様なら、何とかできると思い、若は行ってもらいました」

「ほー、早い判断だな。多分切迫してるんだと思う。よい判断だ」

「長に断らないで、大丈夫ですか?」

侍女は、心配して言うと

「チビよ、直感は見えた時にすぐ動くのが肝要。大事ないよ」


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