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『その配信、ネタバレ注意につき。 ~陰湿な神様が、現代の「特定班」と「拡散力」にボコボコにされて泣いてます~』  作者: さらん


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9/21

第9話:ネタバレ禁止? じゃあ「大嘘」ついて攻略しまーす

いつも読んでいただきありがとうございます。

今回は、レンが神様の罠を逆手にとって反撃します



【場所:深淵のアーカイブ(迷宮エリア)】

【コメント欄】

> 視聴者A: 最低……

> 視聴者B: もう見ないわ

> 視聴者C: 登録解除しました

> 視聴者D: レンとかいう犯罪者

>


スマホの画面は、罵詈雑言で埋め尽くされていた。

レンが口を開くたびに、神エニグマのシステムが介入し、「仲間を罵倒するフェイク映像」が流れるのだ。

視聴者には、レンが突然狂ったようにしか見えていない。


「……」


レンは口を閉ざし、冷ややかな目でコメント欄を見つめていた。

女子高生が泣きそうな声で囁く。


「レンさん……誤解されたままですよ……どうするんですか……」


神エニグマの高笑いが、空間に響く。


『クックック……。どうした? 黙り込みか?』

『弁解してみろ。「俺はやってない」と言ってみろ。それも「真実」である以上、システムは「俺は犯罪者だ」という音声に書き換えるがな!』


完全な詰み。

「真実」が毒になる世界。

レンはふと、足元の瓦礫を蹴った。

そして、ニヤリと笑った。


(……なるほどな。「真実」がNGワードなら……「嘘」ならOKってことか?)

レンは突然、スマホに向かって満面の笑みを浮かべた。

そして、大袈裟な演技口調で喋り始めた。


「みんなー! ごめんねー! 俺、反省しましたー!」

『あ?』


エニグマが眉をひそめる。


「俺、神様のこと誤解してたわ! エニグマ様は最高に慈悲深くて、イケメンで、天才的な神様でーす!」


【システム判定:『嘘』 ⇒ 規制対象外】

【配信映像:そのまま出力】

レンの声が、クリアに視聴者へと届く。


【コメント欄】

> 視聴者E: は? 急に何?

> 視聴者F: 神様ヨイショ? キャラ変?

> 視聴者G: ……なんか喋り方、わざとらしくね?

>


レンは止まらない。


「見てよこの迷宮! 本棚ばっかりで出口がない! いやー、素晴らしい設計だね! 『絶対に出口なんてない』んだろうなー!」


レンは言いながら、不自然なほど大袈裟に、ある一箇所の本棚を指差していた。


「ここも怪しくない! 絶対に怪しくないぞー! 『この本棚の裏』なんて、絶対に調べちゃダメだぞー!」


それは、ダチョウ倶楽部的な「押すなよ! 絶対に押すなよ!」のノリだった。

サラリーマンがハッとして、その本棚を動かしてみる。


ゴゴゴゴ……ッ!

本棚が動き、隠し通路が現れた。


「ああっ!? 偶然隠し通路が見つかったー! すっげー!」


レンは棒読みで叫んだ。


【コメント欄】

> 視聴者H: ん?

> 視聴者I: 「絶対に調べるな」って言って、調べさせた……?

> 視聴者J: これ、「フリ」か?

> 視聴者K: もしかしてレン様、「逆」のことしか言えない縛りプレイ中?

>


賢い視聴者たちが、違和感に気づき始める。

レンはウインク一つせず、ひたすら「嘘(神への媚び)」を並べ立てながら進んでいく。


「うわー、この床のトラップも凄いなー! 『踏んだら死ぬ』なんてこと、あるわけないよなー!」


(と言いながら、石を投げてトラップを作動させ、解除する)


「この神様のポエムも最高! 『漆黒の翼』とかマジでセンスの塊! 決して『厨二病の黒歴史』なんかじゃなーい!」


【システム判定:『嘘』 ⇒ 規制対象外】

エニグマが慌てる。


『き、貴様……! 何をしている!』

『それは「称賛」の言葉だが……中身が馬鹿にしているぞ!?』

「いやいや、褒めてますよ運営さん?」


レンは心の中で舌を出した。


(嘘をついてる間は、フェイク映像に切り替わらない。……なら、『皮肉』と『逆説』で実況すればいいだけだ!)

そして、レンは極めつけの行動に出た。

カメラを自分の顔に近づけ、真顔で言った。


「みんな聞いてくれ。……今の俺の配信、『正常』に見えるよな?」

「俺が仲間を蹴ったり、暴言を吐いたりするなんて、『絶対にありえない』よな?」


これは賭けだった。

事実として、今の配信は「正常」であり、さっきまでの映像は「異常フェイク」だった。


つまり、「今の配信は正常だ」と言うことは「真実」になる。

とすれば、システムが反応し、フェイク映像に切り替わるはずだ。


【システム判定:『真実』を検知 ⇒ 規制発動】

ブツンッ。

一瞬、レンの顔がノイズにまみれ、邪悪な顔で「お前ら全員バカだ!」と叫ぶ映像に切り替わった。

そしてまた、笑顔のレンに戻る。


【コメント欄】

> 視聴者L: !!!!

> 視聴者M: 今、一瞬映像が飛んだぞ!?

> 視聴者N: 「正常だ」って言った瞬間に、ノイズが走って「暴言」に切り替わった……

> 視聴者O: 把握した。……今の暴言映像、『運営による捏造ラグ』だわ。

>


謎は解けた。

視聴者たちは理解したのだ。

レンが「良いこと(真実)」を言おうとすると、映像がバグって「悪いこと」に変換されるシステムなのだと。


【コメント欄】

> 特定班リーダー: 総員、状況変化!

> 特定班リーダー: レン様は操られている! さっきの暴言は全部フェイクだ!

> 視聴者P: 神様、やり方が汚ねぇぞ!!

> 視聴者Q: レン様を救え! アンチコメント撤回!

>


オセロの石が一気にひっくり返るように、数万件のアンチコメントが、再び「応援」と「神への怒り」に変わっていく。


『な……なぜだ!?』


神エニグマが絶叫する。


『システムは完璧に作動しているはずだ! 真実は隠蔽されているはずなのに、なぜ奴らの心が離れない!?』


レンは、コメント欄の「信頼」が戻ったことを確認し、ニヤリと笑った。

そして、口パクでこう言った。


(声に出すと変換されるからな)


『――バーカ。リスナーとの「プロレス」舐めんな』


言葉はいらない。

「嘘」と「ノイズ」だけで、レンは真実を伝えきった。

ここからは、誤解の解けた120万人のリスナーと共に、逆襲の「大嘘つきツアー」が始まる。

(第9話・完)


ここまで読んでいただき、本当にありがとうございます!


「神様ざまぁw」「レンひどすぎる(笑)」と思っていただけたら、

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