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『その配信、ネタバレ注意につき。 ~陰湿な神様が、現代の「特定班」と「拡散力」にボコボコにされて泣いてます~』  作者: さらん


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8/21

第8話:神様の本気。これより「ネタバレ禁止(スポイラー・バン)」を開始します

いつも読んでいただきありがとうございます。

またまた、レンが危機に陥ります。

今度は喋ることが出来なくなったとか。


【場所:再構築された空間「深淵のアーカイブ」】

「ハハッ! 見ろよ神様! お前の世界、バグって穴だらけだぞ!」

「このまま脱出して、チャンネル登録者数100万人いくわー!」


レンは七色に発光しながら、崩壊する回廊を走っていた。

カケルから送られたパッチのおかげで、モザイク攻撃は無効化され、視聴者のコメントも戻ってきている。

完全に勝ちムード――に見えた。

だが。


『……騒がしいな』


冷徹な声が響いた瞬間。

レンたちの周囲を彩っていたネオン色の発光が、フッ……と消え失せた。


「えっ?」

「レンさん? 光が……消えた?」


崩壊しかけていた床や壁が、瞬時に修復されていく。

それも、元の石造りではない。


今度は、無限に続く「黒い本棚」と「ノイズ混じりのモニター」で構成された、異質な空間へと書き換えられたのだ。

レンは足を止めた。


「……おいおい。バグ修正メンテが早すぎるだろ」


目の前の空間が歪み、神エニグマが姿を現す。

だが、さっきまでの激昂した様子はない。

骸骨の顔に、底知れない冷笑を浮かべて、静かに佇んでいた。


『RTA走者の小僧カケルが介入したのは計算外だったが……所詮は外部ツールだ』

『私の管理領域ドメインの深層まで書き換えて、セキュリティを強化した。もうあのパッチは通用せん』


エニグマが指を鳴らすと、レンのスマホが激しく振動した。


『そして、貴様の戦い方は理解した。……「真実」を暴いて「拡散」することだろう?』

『ならば、ルールを変えよう』


空間に赤い警告文字が浮かび上がる。


【警告:NGワード規制を開始します】

【指定ジャンル:真実ネタバレ


「は? 何だよこれ」

『ここからは「ミステリーの時間」だ。……謎を暴くことは許されない』

『今後、この空間で「世界の秘密」や「私の正体」、あるいは「攻略法」を口にした場合……』


エニグマはニヤリと笑った。

『ペナルティとして、貴様の「配信」を改竄(フェイクニュース化)する』

「……改竄、だと?」


レンが眉をひそめた瞬間、背後のサラリーマンが叫んだ。


「レンさん! 壁に隠し扉があります! これ、さっきのマップと同じ配置なら……」


バチバチッ!!

サラリーマンが口にした瞬間、レンのスマホから不快なノイズが走った。

そして、コメント欄の空気が一変した。


【コメント欄】

> 視聴者A: え? 何今の?

> 視聴者B: レンさん、なんで一般人を蹴ったの?

> 視聴者C: うわ、最低……

> 視聴者D: え、幻滅しました。登録解除します。

>


「はぁ!?」


レンが叫ぶ。


「蹴ってねぇよ! 何言ってんだお前ら!?」

『フフフ……。視聴者に見えている映像は、今のとは違うぞ?』


エニグマが空中にモニターを出した。

そこには、レンがサラリーマンを無言で蹴り飛ばし、暴言を吐いている「加工された映像」が映し出されていた。


「ディープフェイクかよ……! 神様がフェイク動画作るとか、プライドねぇのか!」

『陰謀の神と言っただろう? 真実をねじ曲げることこそ、我が本分!』


エニグマは両手を広げた。


『さあ、どうする? 隠し扉の場所を言うか? 神の弱点を叫ぶか?』

『「真実」を口にするたびに、貴様の配信にはノイズが走り、視聴者には「貴様が仲間を虐待している映像」や「差別発言をしている音声」が流れる仕組みだ』


レンは唇を噛んだ。

配信者にとって、「炎上」は武器だが、「信用の失墜」は死を意味する。

冤罪動画を流され、味方である視聴者を「アンチ」に変えられること。

これこそが、配信者殺しの特効メタ攻撃だ。


「……ッ、口を封じに来たか」

『喋ってみろ配信者! いつものように、私の黒歴史を笑ってみろ!』

『その瞬間、貴様は「世界中から軽蔑される最悪のクズ配信者」として、社会的に抹殺されるのだ!』


レンは沈黙した。

ネタバレができない。煽ることもできない。

うかつに喋れば、120万人のファンが全員敵に回る。


「レンさん……どうすれば……」


女子高生が震える声で尋ねる。


「何も言わないでください! 喋ったら、レンさんが悪者にされちゃいます!」


レンたちは、無限に続く本棚の迷宮で、立ち尽くすしかなかった。

カケルのような「バグ技(物理)」は使えない。

レンの武器である「トーク」も封じられた。


『クックック……。静かになったな』

『さあ、ここからは「長編ミステリー」の始まりだ。出口のない迷宮を、数百年かけて彷徨うがいい』

『視聴者が全員「アンチ」に変わり、貴様の心が折れるまでな……!』


エニグマは優雅に玉座(本棚の上)へと戻っていった。

一発逆転の策が見えない、完全な詰み(チェックメイト)。


レンは、コメント欄で増え続ける「最低」「死ね」「通報しました」という文字を見つめ、ギリッと奥歯を噛み締めた。


「……上等だよ」

「RTAじゃねぇんだ。……じっくり腰を据えて、化けの皮剥がしてやるよ」


配信開始から数時間。

初めて、レンの表情から「余裕」が消えた。

(第8話・完)


ここまで読んでいただき、本当にありがとうございます!


「神様ひどすぎるw」「レンガンバレ」と思っていただけたら、

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