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『その配信、ネタバレ注意につき。 ~陰湿な神様が、現代の「特定班」と「拡散力」にボコボコにされて泣いてます~』  作者: さらん


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第2話:「裏切り者」探し? 全員のアカ特定すれば一発っしょw

いつも読んでいただきありがとうございます。

今回も、神様が必死に考えたギミックを、レンが台無しにします。



【場所:第2エリア「欺瞞の円卓」】

レンたちが進んだ先は、薄暗い円形の部屋だった。

中央には、禍々しい装飾が施された円卓。

そこには、参加者の人数分の椅子と、不気味な蝋燭が用意されていた。


『フフフ……。最初の部屋を抜けたことは褒めてやろう』


再びスピーカーから、神エニグマの声が響く。

今度は先ほどよりも低く、さらに陰湿なトーンだ。


『だが、ここからが本番だ。……この5人の中に一人、「私の手先(裏切り者)」が紛れ込んでいる』


ざわっ……。

レン以外の参加者たち(女子高生、サラリーマン、主婦、大学生風の男)の顔色が青ざめる。

互いに疑いの視線を向け合い、距離を取る。


『ルールは簡単だ。議論を行い、10分以内に「裏切り者」を指名して処刑せよ。間違えれば……全員死亡だ』


典型的な「人狼ゲーム」の展開だ。

「誰が怪しい?」「お前、さっきの部屋で……」

疑心暗鬼の空気が広がり始める。

神エニグマは、モニター越しにその様子を見てニヤリと笑った。


(これだ……! このドロドロとした心理戦! 友情が崩壊する瞬間こそが、至高のエンターテインメント!)

だが、その空気は一人の男の「声」でぶち壊された。


「はーい、どうもー! ここでスパチャ(投げ銭)ありがとうございますー!」


レンは円卓に座りもせず、ドローンカメラに向かって手を振っていた。


「『初見です、この茶番劇なに?』ってコメント来てまーす。えーとね、今からこの中の嘘つきを見つけるらしいよ。面倒くさいねー」

『おい配信者! 真面目にやれ!』


エニグマが怒鳴る。


「真面目? OK、じゃあサクッと終わらせるか」

レンは参加者たちに向き直った。

「みんな、スマホ持ってる?」

「え? あ、はい……でも圏外で……」


サラリーマンが答える。


「だよね。じゃあさ、自己紹介がてら、自分の『SNSのアカウント名』か『本名』教えてくんない? あと出身地と、勤務先か学校名も」

「は? なんでそんな個人情報を……」

「いいから。助かりたいなら言う!」


レンの強引な仕切りに、おずおずと全員が情報を口にし始めた。


「鈴木一郎です。〇〇商事に勤めてます……」

「サヤカです。インスタのIDは@sayaka_desu……」

「田中です……」


全員が言い終わると、レンはカメラに向かって指を鳴らした。


「はーい、リスナーのみんな、聞いたー? 特定班、出番だよー!」

「この人たちの『裏垢』から『過去の投稿』まで、全部掘り返して! 1分以内で!」


【コメント欄】

> 特定班A: 了解!

> 特定班B: 鈴木一郎、Facebook発見。家族写真あり。実在確認。

> 特定班C: サヤカちゃん、昨日のストーリーに「明日ディズニー行く」って書いてある。拐われたのアリバイ成立。

> 特定班D: 田中……検索ヒットなし。同姓同名はいるけど、該当者なし。

>


猛烈な勢いで流れるコメント。

数万人の視聴者が、Google、SNS、会社のHP、学校の広報誌を駆使して、参加者たちの「地球での生活実態デジタルタトゥー」を検索し始めたのだ。

わずか30秒後。


「はい、結果出ましたー」


レンはスマホの画面を読み上げた。


「えー、鈴木さん、サヤカさん、主婦の佐藤さん。全員、昨日まで地球で生きていた痕跡ログがあります」


そして、レンは最後に残った一人――大学生風の男「田中」を見た。


「で、田中くんさぁ」


レンが冷ややかな目で見下ろす。


「君だけ、ネット上に存在しないんだよね」

「え……?」


田中(仮)が冷や汗を流す。


「今の時代、大学生でSNSもやってない、大学の合格者名簿にもない、サークル活動の記録もない。……そんな『透明人間』、いるわけないっしょ?」


レンはカメラを田中の顔面に近づけた。


「結論。お前、地球人じゃないね? この世界で急遽作られたNPC(運営のサクラ)だろ?」


【コメント欄】

> 視聴者X: NPC確定演出www

> 視聴者Y: ネットに痕跡がない=存在しない。現代の真理だなw

> 視聴者Z: 運営の詰めが甘いww アカウントくらい作っとけよww

>


「う、うわぁぁぁぁっ!!」


正体を見破られた田中(裏切り者)が、悲鳴を上げてその場から逃げ出そうとする。

しかし、レンが足を引っ掛けて転ばせた。


「逃がすかよ。……ほら見ろ、血も出てない。こいつ『泥人形ゴーレム』じゃん」


転んだ田中の腕がポキリと折れたが、そこからは血ではなく、土と魔力が漏れ出していた。


「ひっ……! バケモノ!?」


女子高生が悲鳴を上げるが、それは恐怖ではなく「安堵」に近いものだった。

人間同士で疑い合う必要がなくなったからだ。


『ば……馬鹿なァァァッ!!』


神エニグマの絶叫が響く。


『私の作った精巧な人造人間が! 「検索」ごときで見破られるだと!? 心理戦は!? 疑心暗鬼は!?』

「現代人を舐めんなよ」


レンはカメラに向かってVサインを作った。


「デジタルタトゥーがない奴には人権がない。それが俺たちの世界のルールだ」


チャリーン♪

【高額スパチャ:¥50,000 「鮮やかすぎて草」】

【高額スパチャ:¥10,000 「神様涙目でワロタ」】


「おっ、ナイスパ(ナイススーパーチャット)! この金で後で美味いもん食うわ」


神が用意した「裏切り者の恐怖」は、検索エンジンと特定班によって、わずか数分でバラバラに解体された。


疑心暗鬼どころか、参加者たちの間には「レンさんについていけば助かる!」という奇妙な連帯感すら生まれていた。


「さーて、次のエリアは何かなー? 運営さーん、次はもうちょっとマシな仕込み頼みますよーw」

『おのれ……おのれぇぇぇッ!! 次こそは! 検索ではどうにもならない「物理的な恐怖」を味あわせてやるッ!!』


配信の同接数は、早くも10万人を突破しようとしていた。

(第2話・完)


ここまで読んでいただき、本当にありがとうございます!


「神様ざまぁw」「レンひどすぎる(笑)」と思っていただけたら、

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