表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
『その配信、ネタバレ注意につき。 ~陰湿な神様が、現代の「特定班」と「拡散力」にボコボコにされて泣いてます~』  作者: さらん


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

15/21

第15話:神様の「降参」? 残念、それも「演出(スクリプト)」でした

いつも読んでいただきありがとうございます。

ついにレンが絶体絶命の危機に追い込まれます。


【場所:深淵の最奥部(爆心地)】

チュドォォォォォン!!!!


凄まじい爆風が吹き荒れ、黒い泥が四方八方に飛び散った。

レンは爆風で壁まで吹き飛ばされ、激しく咳き込んだ。


「ゲホッ……ゲホッ……! はぁ……はぁ……」


煙が晴れていく。

そこに広がっていたのは、無惨な光景だった。


『ぐ……あ……あああ……』


神エニグマの巨大な不定形の体が、半分以上消し飛んでいた。

核となっていた無数の目玉も潰れ、再生する力もなく、ドロドロと床に崩れ落ちている。


『ば、馬鹿な……。たかが人間風情の……道具ごときに……』

『私の……核が……砕かれた……』


エニグマの声は弱々しく、今にも消え入りそうだった。

拘束していた泥の力も弱まり、レンやサラリーマンたちの拘束が解けた。


「か、勝った……のか……?」


サラリーマンが震える足で立ち上がる。

レンは、黒焦げになったスマホの残骸――もはやただのすすになった粉末――を見つめ、痛みに顔を歪めながらも笑った。


「ハハッ……。ざまぁみろ……。地球のバッテリー技術を……舐めんなよ……」

『……負けた。私の敗北だ』


エニグマが、残った目玉を伏せた。


『見事だ、配信者よ。……貴様らの勝ちだ。約束しよう、元の世界へ帰してやる……』

『だから……頼む。トドメだけは……』


神が、命乞いをした。

あの傲慢で陰湿だった神が、プライドをかなぐり捨てて慈悲を乞うている。

それは、レンが「完全勝利」を確信するには十分すぎる光景だった。


「……チッ。殺してやりてぇところだが……」


レンは肩で息をしながら、壁に寄りかかった。


「俺も……もう限界だ。スマホも失っちまったしな……」


レンは大きく息を吐き、全身の力を抜いた。

極限の緊張の糸が切れたのだ。


「鈴木さん、サヤカちゃん……終わったよ。帰れるぞ……」

「レンさん! ありがとうございます!」


二人が泣きながらレンに駆け寄ろうとする。

その瞬間。


『――今、「スマホを失った」と言ったな?』


ズリュゥッ!!


「……え?」


レンが顔を上げた瞬間、彼の腹部を鋭利な「黒い棘」が貫通していた。


「が……はッ……?」


目の前で瀕死だったはずのエニグマの体が、ビデオの逆再生のように一瞬で膨れ上がり、元の禍々しい姿に戻っていた。

傷一つない。ダメージなど最初からなかったかのように。


『クックック……。アーッハッハッハッハ!!』


哄笑が響き渡る。


『かかったな、愚か者め!』

「て、めぇ……! 演技……か……!」


レンが口から血を流す。


『当たり前だ。あの程度の爆発で私が死ぬわけなかろう?』


エニグマは、レンを串刺しにしたまま持ち上げた。


『だが、警戒はしていたのだ。……あの「スマホ」以外の隠し玉(切り札)を、貴様がまだ持っている可能性をな』

『だから死んだフリをして、貴様が「武装解除」して油断するのを待っていたのだよ』


エニグマの目が、嗜虐的に歪む。


『そして貴様は自白した。「スマホも失った」「もう限界だ」と。……つまり、今の貴様はただの「無力な肉塊」ということだ!』

「う……あ……ぐぅ……!」

『配信者よ、これが「情報戦」だ』

『相手を信じ込ませ、安心させ、希望を見せた瞬間に……地獄へ突き落とす! 貴様が散々やってきたことだろう?』


レンは手足をだらりと垂らした。

スマホはない。体力もない。仲間を守る力もない。

そして腹には致命傷。

サラリーマンと女子高生が絶望の悲鳴を上げる。


「いやああああ! レンさんが死んじゃう!」

「神様! もうやめてくれぇぇぇ!」

『やめんよ。ここからが「教育」の時間だ』


エニグマはレンを放り捨て、泥の中に沈めた。


『さあ、今度こそ終わりだ。……スマホ(武器)も、電波(希望)も、命(余裕)も失った貴様に、どんなエンターテインメントが見せられるかな?』


神の卑劣な罠により、レンは全てのカードを失った。

これぞ正真正銘のチェックメイト(詰み)。

泥の中で薄れゆく意識の中、レンの手が空を掴むが……そこにはもう、何もなかった。

(第15話・完)


ここまで読んでいただき、本当にありがとうございます!


「神様卑劣!」「レン死なないで!」と思っていただけたら、

ページ下部にある【☆☆☆☆☆】の評価ポイントを入れて応援していただけると、執筆の励みになります!

(広告の下あたりにあります! ↓↓↓)


ブックマーク登録もぜひよろしくお願いしますm(_ _)m


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ