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『その配信、ネタバレ注意につき。 ~陰湿な神様が、現代の「特定班」と「拡散力」にボコボコにされて泣いてます~』  作者: さらん


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10/21

第10話:リスナー参加型企画? 「誰を殺すかアンケート」の時間だ

いつも読んでいただきありがとうございます。

今回は、神様が必死に考えた「参加型イベント」が飛び出します。

レンに対抗手段はあるのでしょうか。


【場所:深淵のアーカイブ(迷宮エリア)】

『……フフフ。ハハハハハハッ!!』


突然、神エニグマの高笑いが迷宮に響き渡った。

それは、余裕を失った怒りの声ではない。

何かに気づき、吹っ切れたような、冷たく粘着質な笑い声だった。


「……あ?」


レンが眉をひそめる。


「何笑ってんだよ、陰湿神。お前の『ネタバレ規制』はもう突破したぞ?」


エニグマは空中に巨大なモニターを出し、そこに流れるコメント欄を指差した。


『ああ、認めてやろう。貴様は口が上手い。嘘と皮肉でシステムを欺き、120万人の信頼を取り戻した』

『だが……貴様が信頼しているその「120万人」は、果たして本当に貴様の味方かな?』

「何が言いたい?」

『彼らは安全圏(地球)から、無責任に「神ざまぁw」と楽しんでいるだけの観客だ。……ならば、彼らにも「当事者」になってもらおうか』


エニグマが指を鳴らすと、レンたちの前に巨大な天秤が現れた。

そして、強制的な転移魔法が発動する。


「きゃあっ!?」

「うわっ!」


天秤の右の皿には「女子高生サヤカ」が。

左の皿には「サラリーマン(鈴木)」が、それぞれ光の鎖で拘束された。

真ん中には、鋭利な刃物が振り子のように揺れている。


『さあ、緊急企画だ配信者』

『これより「リスナー参加型・処刑投票」を行う』


レンの表情が凍りついた。


「……は?」

『ルールは簡単だ。レン、貴様は手出し無用。決めるのは視聴者たちだ』

『コメント欄のアンケート機能を使う。「右」が多ければ女子高生を、「左」が多ければサラリーマンを救う。……選ばれなかった方は、その刃で真っ二つだ』


【緊急アンケート開始】

A:女子高生を助ける(サラリーマン死亡)

B:サラリーマンを助ける(女子高生死亡)

制限時間:60秒


究極のトロッコ問題。

しかも、それを「数」の暴力で決めさせる。


【コメント欄】

> 視聴者A: は? 何これ?

> 視聴者B: 選べるわけないだろ!

> 視聴者C: ふざけんな神!

> 視聴者D: でも選ばないと……時間切れで両方死ぬとか言いそう……

>


『その通りだ。投票率が50%を超えなければ、両方処刑する』


エニグマの声が弾む。


『さあ選べ! 貴様らの指先一つで、人の命が消えるのだ! 安全圏からの「高みの見物」は終わりだ。貴様らも「殺人者(共犯)」になるのだよ!』

「やめろォォォッ!!」


レンが天秤に駆け寄ろうとするが、見えない壁に弾き飛ばされる。


「ぐっ……! 一般人を巻き込むな!」

『苦しいか? レン。……だが、これが「配信」だろう?』

『数字が全て。多数決が正義。貴様が愛したインターネットの「民主主義」の究極系だ!』


天秤の上の二人が泣き叫ぶ。


「嫌だ! 死にたくない!」

「お願いします……助けて……!」


コメント欄はパニック状態だった。


「Aだ! 女子高生の方が未来がある!」「いやBだろ、鈴木さんには家族がいるんだぞ!」「選べない」「吐き気がする」


数字が目まぐるしく変動する。


【A:48% B:42%】

レンは、スマホの画面を見つめ、ギリッと唇を噛み締めた。

嘘や皮肉でどうにかなる状況ではない。

これは、視聴者の「良心」を人質に取った、最悪の心理戦。


「……神様への応援、届いたみたいだな」


レンが低く呟く。


「ここまで『胸糞悪いこと』を平気でやれるのが、お前って神様だったな」

『褒め言葉として受け取っておこう。……残り10秒!』


エニグマは勝ったと確信していた。

どちらが死んでも、視聴者には「自分が殺した」というトラウマが残る。

レンのチャンネルは「人殺し配信」として炎上し、二度と笑えないコンテンツになる。


「……レンさん」


拘束されたサラリーマンが、震える声で言った。


「……Aにしてください。あの子を……助けてやってくれ」

「鈴木さん!?」

「僕はいい。妻子持ちのオッサンより、若い子の方が……」


その自己犠牲が、さらに視聴者の心をえぐる。


「鈴木さんいい人すぎる」「殺せない」「でもAに入れないと……」

『残り3、2、1……』

「……クソが」


レンはスマホを地面に叩きつけそうになり――そして、踏みとどまった。

その瞳に、再び狂気的な光が宿る。


「おい神。……今、『多数決が正義』って言ったな?」

『……あ?』

「なら、見せてやるよ。……120万人が本気でキレた時の、『組織票スパム』の恐ろしさをな」

(第10話・完)


ここまで読んでいただき、本当にありがとうございます!


「神様ひどい」「鈴木さんガンバレ」「女子高生負けるな」と思っていただけたら、

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