講義2 関数
◆ 関数とは?
関数とは、「何かを入力すると、結果が出てくる機械」のようなものです。
たとえば:
• 自動販売機のとあるボタンを押すと「お茶」が出てくる。
→これはお茶が出てくるボタン!
• 関数に「3」を入れたら「9」が出てくる。これだけでは分かりませんが、1を入れたら3が出てきて、-4を入れたら-12が出てくる…
→これは、入れた数の3倍の数字が出てくる?
この「入力と出力の関係」が、関数です。
入れる数をx、出てくる数をyとすると、
y = 3 × x
と、表現できますね。
ここで、なんで文字(xやy)が出てくるのか?という話です。
当然、数字だけでも、表現はできます。
• 「1を入れたら3が出る」
• 「2を入れたら6が出る」
• 「3を入れたら9が出る」
「じゃあ100を入れたら?」って言われたら、200って出せると思うんですが、それは2倍するというルールを知っているから。
ならば全部表にしていくより、この"ルール"を書いた方が楽じゃないですか?
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◆ 記号(xやy)は“何でも入れられる”箱
だから、「何を入れてもOKな箱」として記号が必要になります。
たとえば「y = 3x」という式は、
• 入れる“数”はまだ決まっていないけど、
• 出てくる数は「3倍になる」っていうルールだけを先に決めておくということです。
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◆ グラフとは?
グラフは、関数の「入力と出力の関係」を見える形にしたものです。
たとえば、xを横軸、yを縦軸にして、xをいろいろ動かしたときのyの値を点で描いていくと、線や曲線になります。それが関数のグラフです。
先程の、3を入れると9というのは、一つの点。
そしてy=3xというルールは、線になります。
この関数というルールを、見やすくしたものがグラフです。
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◆ 逆にグラフを式で表す
式=ルールを、グラフで表すと見やすいという話をしました。一方、図形の見た目だけでは曖昧なことがあります。
たとえば:
• 直線の傾きは?
• この点はどこを通ってる?
• このカーブ、どこで上がって、どこで下がる?
こういうとき、式で表しておくと、
• 計算で正確に位置がわかる
• 未来の動きや変化が予想できる
• パターンを分析できる
つまり、見た目を言葉ではなく“数字”で語る方法が「グラフの関数化」なのです。
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◆ たとえば
人の身長と年齢をグラフにしたら、子どものときはぐんと伸びて、大人になったらゆるやかになります。
これを 「x=年齢、y=身長」 の関係で関数として表すと、
• 何歳でどのくらい伸びるのか?
• 成長が止まるのはいつか?
などが目で見えるようになります。




