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数学の教科書《フーリエ変換の理解を目的とした関数解析入門》  作者: リョーシリキガク


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ガウス関数とデルタ関数のフーリエ変換

【1. ガウス関数のフーリエ変換】


関数:f(x) = exp( -a * x^2 ) (a > 0)


フーリエ変換:F(ω) = ∫_{-∞}^{∞} exp( -a * x^2 ) * exp( -i * ω * x ) dx

= sqrt(π / a) * exp( -ω^2 / (4a) )


※ この式は、「ガウス関数のフーリエ変換は再びガウス関数になる」ことを示します。


これを逆フーリエ変換すれば:


f(x) = (1 / 2π) ∫_{-∞}^{∞} F(ω) * exp(i * ω * x) dω

= (1 / 2π) ∫_{-∞}^{∞} sqrt(π / a) * exp(-ω^2 / (4a)) * exp(i * ω * x) dω



■ ガウス関数を「何かの重ね合わせ」で書くなら?


ガウス関数は、無限に多くの波(複素指数関数)の重ね合わせで構成されています。


つまり、フーリエ変換そのものが、ガウス関数を「周波数の重ね合わせ」で書き表す方法です。


exp(-a x²) という「山なりの形」は、すべての周波数 ω に渡る exp(iωx)(=複素指数関数、つまりサイン波とコサイン波の組み合わせ)を、ガウス状に重みづけして(高周波数になるほど係数が小さくなる)足し合わせたものなのです。



【2. デルタ関数のフーリエ変換】


関数:


f(x) = δ(x)


フーリエ変換:


F(ω) = ∫_{-∞}^{∞} δ(x) * exp( -i * ω * x ) dx

= exp( -i * ω * 0 ) = 1


※ デルタ関数のフーリエ変換は 定数1 になります。

これは「すべての周波数が等しく含まれている」ことを意味します。



【逆に、デルタ関数はフーリエ逆変換で表現できる】


δ(x) = (1 / 2π) ∫_{-∞}^{∞} exp(i * ω * x) dω


これは、無限に広がったすべての周波数の波(複素指数関数)を足し合わせると、一点に集中した関数になることを示します。

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