母からのメッセージ
「急に隣に住むとか言い出して、もっと早く言ってくれればよかったのに。」
ゆみが去った後俺は顔を洗いながら言った。
「お前も早く歯を磨いて顔を洗え。それが終わったらすぐに勉強だ。」
「ねえ、哲矢。今日買い出しに行かない?私が一緒に暮らすことになっていろいろと必要なものもあるだろうし。」
凛の意見はもっともだった。俺はすっかり自分がこれからは二人で、しかも異性と暮らすことを忘れていた。
「あ、確かに。そうだな、よし、じゃあ今日は久々にデパートにでも行くか。じゃあお前も早く準備しろ。」
俺がそういうと凛はすぐに準備を済ませ、デパートへと向かった。
「ふう、ていうか寒くねえか?お前よくパーカー一枚でいれるなあ。」
俺はもちろん自分の家だったのでコートもあったが凛はなにも着ずにただ昨日と同じパーカーにダルダルのジーンズで来ていた。
「やっぱ俺のコート着るか?お前に風邪にでもなられたら困るしな。」
「まあそういってくれるなら、ありがたく頂戴しますよ。」
まるで凛は俺が最初からコートを譲ってくれることを見透かしていたように言った。
俺は何か負けたようで癪だったが、それ以上に凛が風邪をひいてしまうと勉強の時間が大幅に減ってしまうので快くコートを渡した。
「はあ、暖かい。ありがと、哲矢。」
凛はとても可愛げな表情で俺に言った。
その落ち着きつつもとても心がひかれる笑顔を見て、さっきまで肌寒かったのが一気に吹っ飛んだ。
「どう、いたしまして。」
俺は照れつつもすごく凛の役に立てたのがすごい嬉しく、悪い気はしなかった。
そのせいか、いつもより時間が経つを早く感じ、気づいたらデパートの前までついていた。
「久しぶりに来たけど、やっぱデパートはなんかワクワクするな。」
俺はいつの間にか自分が子供のようにはしゃいでいるのに気が付きすぐにおちつきをとりもどtか言い出して、もっと早く言ってくれればよかったのに。」
ゆみが去った後俺は顔を洗いながら言った。
「お前も早く歯を磨いて顔を洗え。それが終わったらすぐに勉強だ。」
「ねえ、哲矢。今日買い出しに行かない?私が一緒に暮らすことになっていろいろと必要なものもあるだろうし。」
凛の意見はもっともだった。俺はすっかり自分がこれからは二人で、しかも異性と暮らすことを忘れていた。
「あ、確かに。そうだな、よし、じゃあ今日は久々にデパートにでも行くか。じゃあお前も早く準備しろ。」
俺がそういうと凛はすぐに準備を済ませ、デパートへと向かった。
「ふう、ていうか寒くねえか?お前よくパーカー一枚でいれるなあ。」
俺はもちろん自分の家だったのでコートもあったが凛はなにも着ずにただ昨日と同じパーカーにダルダルのジーンズで来ていた。
「やっぱ俺のコート着るか?お前に風邪にでもなられたら困るしな。」
「まあそういってくれるなら、ありがたく頂戴しますよ。」
まるで凛は俺が最初からコートを譲ってくれることを見透かしていたように言った。
俺は何か負けたようで癪だったが、それ以上に凛が風邪をひいてしまうと勉強の時間が大幅に減ってしまうので快くコートを渡した。
「はあ、暖かい。ありがと、哲矢。」
凛はとても可愛げな表情で俺に言った。
その落ち着きつつもとても心がひかれる笑顔を見て、さっきまで肌寒かったのが一気に吹っ飛んだ。
「どう、いたしまして。」
俺は照れつつもすごく凛の役に立てたのがすごい嬉しく、悪い気はしなかった。
そのせいか、いつもより時間が経つを早く感じ、気づいたらデパートの前までついていた。
「久しぶりに来たけど、やっぱデパートはなんかワクワクするな。」
その時一瞬凛が俺のほうを見て小ばかにしたような笑いを浮かべてるのが見えた、その時俺は瞬時に自分が子供のようにはしゃいでいるのに気が付きすぐに落ち着きをとりもどした。
俺は少し咳払いをして言った。
「よし、では今日買うものを整理するぞ。お金に余裕があるわけではないので、余計なものは買わないように。」
俺は凛に今日買うものを説明した。
「まず敷布団とお前の服。これらはマストで買わなければならない。あとはまあ女性のことに関して俺はあまり詳しくないのでお前に任せる。」
「わかった。じゃあさっそく買いに行こう。」
凛は意気揚々と寝具売り場に出向いた。
「これはどう夏は涼しく、冬はあったかいだって。しかも抗菌作用まで、これいいんじゃない。」
「うーん、まあいいんだけど値段がなあ。」
凛が選んだ敷布団には、大きく5万円と刻まれていた。
「限度は二万円までで考えよう。」
二万円ともなると選べる範囲は大幅に下がったが、とりあえず抗菌作用のあるものを選んだ。
「よし、次はお前の服だお前今何円持ってる?」
「えっと今は五千円。」
それをサラッという凛を見て俺は少し絶望してしまっていた。
「お、おう。じゃあ俺が一万円出してやるから夏用冬用で買ってこい。」
「え、本当に、ありがとう。」
凛は嬉しそうに買いに行った。
「はあ、今月の家賃もギリギリなのに。」
(でも俺がサポートするって言ったんだ。絶対に最後までやり切ってやる。)
俺は一度決めたことは何があっても遂行するタイプの人間だった。
「買ってきたよ哲矢。」
「お、ちゃんと買えてきてるじゃねえか。お前にしてはやるなあ。」
「だから私もう二十歳だって。じゃあ私自分に必要なもの買ってくるからお金恵んでちょ、」
「わかったわかったじゃあはい、これで足りるか。」
俺が凛になけなしの五千円を渡そうとしたその時、
「お、哲矢に凛さん。また会ったね、二人でデートにでも来たの?」
「あ、みゆ。だから違うって、お前が帰った後は二人で凛の必要なものを買いに行くっている話になって来たんだ。」
今朝出会ったばかりのみゆだった、たまたま同じく買い物に来ていたらしい。
「へえ、そうなんだで、今から何を買いに行こうとしていたの。?」
「凛に必要なものだよ、例えば生理用品とか。」
「は?」
「え?」
みゆも凛も驚いた顔をしてこちらを見つめていた。
「もしかして今あんた素で言ったの?からかってるとかじゃなくて。」
「いや哲矢それはやばいって、いくらあんたが今まで女性との交際経験がない芋男だからってそれはよくないわ。」
凛は少しあきれながら俺に言った。
「え、ああこういうこと言っちゃいけないんだっけごめん。」
俺は確かに今まで女性と付き合ったことは一度もなかったため、あまり言わないほうがいい言葉なども知らなかったのだ。
「いや哲矢それは本当に最低だから、ほら凛さんあんな芋男のことは放っておいて私たち二人で行きましょ。」
「え、はい分かりました。」
凛は半分みゆに強制的に連れ去られながらもついていった。
「え、ちょ、おい。」
俺が呼び止める間もなくあいつらはどこかへ行ってしまった。
「待ってくれよ俺一人かよ。まあでも今回に限っては俺が悪いし先に帰っておくか。みゆにメールだけしとこ。」
俺はみゆにメールを送りとぼとぼ家に帰るのだった。
しばらく家で待っていると凛が家に帰ってきた。
「あ、おかえりー。どうだったほしいもん買えたか。さっきはごめんな俺がノーデリカシーすぎた。ごめん。」
「あ、いや別にいいよ。」
凛にしてはそっけない返事だった。いつもなら何か嫌味を言ってくるものなのだが。
「どうしたお前なんか元気ないな、もしかしてみゆに嫌なことでも言われたのか。」
「いや全然そんなんではなくてちょっと考えことをね、はいこれコート。貸してくれてありがと。
じゃあ私勉強してくるわ。」
そういうと凛は俺の部屋へと行ってしまい、戸を閉めてしまった。
そのあとコートに違和感を感じポケットを見てみると凛のスマホが入りっぱなしだった。
「おーい凛、お前スマホ入りっぱなしだった、」
俺がそのことを伝えようとすると、ふとさっきまで凛がしていたであろうメッセージのやり取りが見えてしまった。
「ん、お母さん?」
そのメッセージはおそらく母とのやり取りで、家に帰ってきなさいと何度も母から言われているのが見えた。だが凛は何度言われても、自分の夢を認めてくれない限り家には帰らないと言っていた。
本当はここで家に帰り、親孝行をしろというのが一般的には正解なのだろう、それは凛自身もわかっているはずなのだ。だから自分が今していることは果たして正解なのかと、自分を疑い、母からのメッセージを読むと今自分がしていることは親不孝なのかと自分に嫌悪感を抱いてしまう。だから今もこうして一人になってそれをすべて抱え込んでしまう。俺はそんな凛をどうにかして救ってあげたかったが、他人がほかの家族の事情に首を突っ込むのは違うと思い、ただ見守ることにした。