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長期休暇 開始‼

 ここは地上よりはるか天空の神の街『ヴァルハラ』

 ありとあらゆる神達が忙しなく働くところ。その町の中心にそびえ立つ神殿こそ、かの有名な『ゼウス神殿』である。

 

 この物語は全知全能の神 ゼウスの物語である。


 

「ゼウス様!!いつまで寝てらっしゃるのですか!この書類の山を見てくださいっ!これではまたテュポーン大臣からお叱りを受けますよ!」

 

(……今日も平和そうで何よりだぁ。)

 目をこすりこすり開けると、半泣きの半獣人ケルベロが涙を瞳にため、書類をバンバンと叩いている。

 

「大丈夫大丈夫任せて。それはそうと目覚めから可愛いものを見れて何よりだ」

 

 いつかの僕がアース星を覗き見した際にハマり、着るように命令した、いわゆるゴスロリ服を忠実に着こなしている。

 

「……あ、ありがとうございます。それはそうとゼウス様聞いておられ……ってあれ?もう終わってる?」

 ケルベロはきょとんとしたのち、書類を確認していく。

 

「カンタン♪カンタン♪ なんせ全知全能だからね。」


 そう僕こそが神の帝 ゼウス。見た目は地球人で言うところの高校生ぐらいだが、年齢は宇宙と同い年だ。というか僕が宇宙を造った。そういう意味では僕が宇宙と言っても過言じゃない。

 そしてこっちの耳の生えたJKゴスロリ少女も見た目に反して年齢は三千万歳を超えている。彼女はこの町ではまだ若い方なので、僕の秘書というのはとてつもない大出世である。この出世の理由はいずれ話そう。

 

「ゼウス様、お茶が入りました。それにしても今日の業務も早速終わっちゃいましたね〜。本日はどのようなご予定ですか?」


 湯気立ったミルクティーを机に置き、ケルベロは向かいに座る。


「うーんそうだなあ。今日から休暇を取ってドルクス星にでも行こうかなあ。ケルベロも行くよね?」

 仕事はガイアにでも任せれば五-六十年は休暇を取れるだろうという算段だ。


「ドルクス星!あの魔獣はびこるドルクス星ですか!?ぜひ行きたいです!」

 目と涎をキラキラと輝かせている。

 

「ん 決まりだな! テレパスでガイアの方に連絡しておく。ケルベロは魔装具とお金の準備をお願い。あ、あとヴァルハラで緊急事態が起きた時用に僕の緊急テレパス番号をカムイに伝えておいて。」

 

「かしこまりました。ではさっそく準備に取り掛かりますね。」

 ケルベロは尻尾をバタバタさせながら走っていった。


「ふぅ久しぶりの休暇だなあ。」


 ゼウス達の旅行の裏にガイアの奮闘があったことを忘れてはいけない。


 ――――――――――――――――――――――――――――――――

 ガイアから怒りとお土産の要求のテレパスが来てから約三十分後、ケルベロはガシャガシャと大荷物を持ってきた。


「準備ご苦労さん。それはそうと凄い量だな。」


「だってせっかくの休暇ですよ!いっぱいお金を持っていってレッツ豪遊です!」

 布袋の中には銀貨に金貨がびっしりと詰め込まれている。ドルクス星で間違いなく僕が一番の大金持ちだろう。

 

「よし!それじゃあ行くとするか!ケルベロ捕まれ!」

 ゼウスは目を閉じ唱える。

 [転移ワープ

 辺りの景色が渦を巻き、歪み、瞬時にヴァルハラの大門『マザーズゲート』の前に二人は現れた。


「快適快適〜。ケルベロ、アレを頼む。」

 秘書であるケルベロはその肩書きの前に、代々ヴァルハラの門を守る家系であり、番人ケルベロという通り名でも有名だ。

 

「任せてくださいゼウス様!」

 [願いの門(キュグロンゲート)

 ケルベロが両手を前に出すと同時に大門が開く。門の向こうは眩い光で見ることができない。ケルベロは門を操る番人、この魔法は対象の門を願う場所全てに通じる門に変更することができるというものだ。前までは門なんか通らなくても[転移ワープ]で行けたんだけど星間移動の際は門を通るという法律をガイアが作ったんだ。実にめんどくさい、原因は僕なんだけど。


「っとまあ説明している間についたね」

「なんの話ですか?ゼウス様」

「いやいやこっちの話だよ。こういうメタ発言がある方が支持されるというものじゃないか。」


「っとまあ、前置きはこれくらいにして、、始めるぞ‼長期休暇‼」

 







 



 

 

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