表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/99

3(

私は日によって帰る道を変えている。何もない町ではあるけれど、それでも私的に綺麗だと感じる通りもある。クリスマスが近づいている影響で、アーケード街は軒並みライトアップされ、心なしか歩くカップルの姿は増えた気がする。今日はそのアーケード街は通らない。なんとなく今日あの通りは私には違和感があった。

通りによって車内BGMも変えたりしている。今日は大きな葬儀場がある通りに決めた。葬儀場マニアというわけではない。ただ、あの通りには私の好きな西洋風の建物があった。昼間は特に何も感じないが、夜になるとあの建物は独特の雰囲気を出す。おそらく4階建の普通のマンションだけども、夜灯りが点いているのを見たことがなかった。そもそも周りの建物と見た目が違うから余計目立っていた。

車内には私のお気に入りのギターアーティストの曲が流れている。どこか幻想的な曲調の彼の曲は好きだ。

なんとなく外の空気を欲した私は、10センチほど運転席の窓を開けた。気がつくと、あの建物を通り過ぎようとしていた。いつも通り居住者がいないのか、何一つ明かりは点いていなかった。建物入り口が真横に来た時、人影が一瞬見えた気がした。視力があまり良くないので何かの見間違いだろうか。目立つ外観をしているが、建物について私の周りで話に上がったことはない。ただのアパートなら話にも上がらないのが普通かもしれない。そうして私は家に着いた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ