ツインテと新しい友達
※今回の唯香ちゃんはいつもに増して腐女子です。
フゥゥゥウウウウウゥゥッ!
ん?何故そんなに上機嫌なのかって?
不思議に思うなら私の目の前の美少女を御覧なさい!
「はぁ〜ん、柚葉ちゃんラブリー…」
「ゆ、唯香ちゃん…大げさだよっ」
むふふ。
お分かりいただけただろうか。
…そう!今日はなんと!
柚葉ちゃんがツインテールなのだっ!
可愛すぎて心臓が高鳴っている。
ああもう!上目遣いはやめなさい!
…あ、鼻血。
「唯香ちゃん!大丈夫…ですか?」
「わ!唯香さん!これ使って!」
うわー、爽やか失明野郎改めにんにく野郎。
それはクマックマのティッシュではないか。
そんなに可愛いの使えるかっ!
いや、でも使おう。
にんにく野郎のだし。
…ケッ。
「あーありがとう。
それにしてもツインテール神だよね…」
あら、心なしか血の量が増えた気が。
あああ、クマックマがー!
「え?ああ本当だ。印象変わるね」
いやいや、そこは可愛いって言いなさいよ!
ああそうでしたね、あんたは食べることにしか興味の無いにんにく野郎でしたね!
…え?にんにく関係ない?
とりあえず鼻血も止まったので、柚葉ちゃんに上目遣い禁止令を出して席についた。
すると、姫奈ちゃんがいないことに気がついた。
姫奈ちゃん、いつもどこに行っているの?
暫くすると、走って来たのか姫奈ちゃんが息を切らしながら戻ってきた。
席についた姫奈ちゃんは今日も寝癖が立っている。
…ああ、残念だけど萌える。
私が姫奈ちゃんを見つめていると、遠くからポケットティッシュが飛んできた。
…またお前か。
しかも親指を立てて笑っとる。
ああ、眩しい!
誰か奴の口を閉めて!もしくは電気消して!
残念ながら(?)鼻血は出なかったので、私はポケットティッシュを投げ返した。
力が足りなかったようでにんにく野郎の隣の席の女の子に当たってしまった。
やっちまった!
…後で謝罪に行こう。
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休み時間。
私はテッシュを頭にヒットさせてしまった女の子の席に行ってみた。
「あ、あのう…先程は申し訳ありませんでした!」
そう言って頭を下げたが、返事は無い。
もしかして、スライディング土下座をお望みで…?
しかし、顔を上げると彼女の肩がふるふると震えていた。
え、何!?
もしかして…笑を堪えてます?
「…ぶっ」
彼女はそう言って噴き出すと、「怒ってないですわ〜」と笑った。
あかん。あかん。
「…かわ、可愛いっ!」
今まで、姫奈ちゃんと柚葉ちゃん以外のクラスメイトをちゃんと見たことがなかったのだろう。
こんなに可愛い子がいたなんて知らなかった!
「あの、私馬渡唯香って言います!」
「ふふ、知ってますわ。にんにく少女、でしたわよね?」
げっ…いつの間にそんなあだ名が…。
聞けばにんにく野郎が名付けたらしい。
もちろん私は、にんにく野郎に必殺技「睨みつけビーム」をお見舞いした。
目の前の少女の名前は蒲田詩音ちゃんと言うらしい。
しかも詩音ちゃん家も大金持ちのようだ。
…ああ、お嬢様校だなー。
でも、詩音ちゃんとは気が合いそうだ。
詩音ちゃんも可愛い物が好きみたいで、柚葉ちゃんファンクラブ(仮)に入会してくれそうなのである。やったね!
詩音ちゃんは、ラベンダー色の長い髪が麗しい少女。瞳の色は私と同じで、ちょっと親近感が湧いた。
はっきり言って、詩音ちゃんがヒロインでもいいくらい可愛い。
もしここがギャルゲーの世界でも納得だ。
…モブも可愛過ぎるとか心臓が持ちません!
二人で閑話を楽しんでいると、柿谷先生が教壇の前に立った。
間も無くチャイムが鳴ったので、私はにんにく野郎を睨んでから席に帰った。
良い友達ができてテンションが上がっていたので、授業中思わず鼻歌を歌ってしまった。
あ、柿谷先生に睨まれた。
…死亡フラグが立ちました。アーーッ!
お気に入りありがとうございます。




